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10年以上愛されている音楽再生アプリHF Player


オンキヨー開発部 河村です。
 
ようやく秋の気配を感じる季節になりました。先日、京丹波に行った際に栗をゲットしたので、モンブランクリームを手作りしました。最高においしかったのですが、めちゃめちゃ手間がかかるのであまりお勧めしません。(笑)
 
さて、これまで、当社の新しい事業を作り上げてきた内容をいくつか紹介してきましたが、今回は以前からサービスを行っていて、今なお進化を続けている当社のサービスを紹介いたします。
 
それは高音質な音楽再生を行う当社開発のアプリ「HF Player」です。
  

HF Player


HF PlayerのiOS版をリリースしたのが2013年ですからもう10年たちます。みなさんの高評価をいただき、改善を重ねながら続けることができました。すでに、累計数百万以上ダウンロードしていただき、今でもかなりの数をダウンロードいただくなど活用いただいています。日本だけでなく、アメリカや欧州、東南アジアからのダウンロードも非常に多いです。


HF Player


 

では、HF Playerってどんなプレーヤーなのでしょうか。ご存じない方も多いと思いますので、説明します。




簡単に言うと、みなさんが持っている音楽をスマホで、高音質で再生するプレーヤーです。最近はYouTubeやストリーミングサービスで音楽を聴く方が増えていると思いますが、まだまだCDが売れている日本では、自分が持っている音楽をスマホで聞く方が多いので、そういう方々がHF Playerを使っていただいているのかと思います。

当社の関連会社であるe-onkyo musicで販売している音源も再生可能です。(ちょい宣伝)

HF Playerの特徴

下にHF Playerの主な3つの特徴を書いてみます。

  •  ハイレゾ音楽を含む、スマートフォンに格納されている音楽を高音質で再生

  •  再生している楽曲の歌詞を表示可能

  • 自由自在に変化できるイコライザカーブ設定 

高音質


まず、第一の特徴は高音質。えらそうに(?)高音質プレーヤーと謳っていますが、プレーヤーで音が変わる、なんてことがあるのでしょうか。iOSやAndroidの仕組みを使っていればどのプレーヤーでも同じ音質になるのでは、と思う方がほとんどかと思います。でも、投稿していただいている口コミでは、「HF Playerはほかのアプリと比べて音が良い」という書き込みがたくさんあります。実はHF Playerは内部処理が他の多くのプレーヤーと少し違うのです。

一般的に、iOSやAndroidではそれぞれのOSが用意するオーディオプラットフォームを利用して再生処理されています。この時、内部でリサンプリング、という処理が行われることがあります。ここにポイントがあります。

ちょっと、ややこしいので詳しく説明しますね。

ご存じの方もおられると思いますが、音は音がつながっている連続データです(いわゆるアナログデータ)。しかし、スマートフォンを含むデジタル機器ではアナログデータは扱えないので、デジタル化します。デジタル化では、サンプリング、という細かい時間で切って、その時の値をデジタルデータにしてずーっと並べる、という処理が行われます。

サンプリングの様子

例えばCDではサンプリング周波数が44.1kHzなので1秒間に44100回分割してデジタルデータにしています。1秒を約22.6マイクロ秒で分割している、というチョー短い間隔です。元のつながっているアナログの音がこれくらい細かく分割するので、再生した時も違和感なく聞こえる、ということですね。

しかし、ややこしいことに、このサンプリング周波数が、ちまたの音楽には

・    44.1kHz
・    48kHz(or 96kHz,192kHzなど)

という2つのサンプリング周波数が混在しています。上記CDからリッピングした音楽は44.1kHzのサンプリング周波数になっていますが、音楽配信された楽曲は48kHz、もしくはその倍数である96kHzなどが多いです。

なんで2つもサンプリング周波数の音楽があんねん、と愚痴りたくなりますが、これにはいろいろしがらみがありまして、、、ネットで情報がありますので、よければ調べてください。

さて、この2系統があるデジタルの音楽、ちょっと困った問題を引き起こします。
もし、44.1kHzでサンプリングされた音楽を48kHzで再生されるプレーヤーで再生したとしたらどうなるのでしょう。

答えは

少し早く再生される 

です。44.1kHzでサンプリングされている音楽のデータが48kHzで再生されると、そのずれがあり、48kHzの方が少し細かくサンプリングしている分、44.1kHzでサンプリングされた音楽は早く再生されます。さすがにこれは困りますよね。

そのため、事前に行われるのが「リサンプリング」という処理です。英語でre-samplingと書きますが、再度サンプリングする、って意味です。つまり、44.1kHzのサンプリングデータを48kHzのサンプリングし直すのです。こうすると正しいスピードで再生されます。

HF Playerの高音質のカギの一つがこのリサンプリング処理です。スマートフォン内部では音楽データは48kHzサンプリングとして再生されます。当然、リサンプリングが必要になりますが、通常よくあるスマートフォンのプレーヤーはリサンプリング処理をスマートフォン標準の処理を使っていますが、HF Playerは当社独自の処理を行っています。当社の信号処理技術が高精度な変換を実現しているので、かなり忠実にリサンプリングしているのです。44.1kHzを48kHzに変換って中途半端に近いので、結構難しいのです。

こういう独自の高精度な処理をHF Playerは随所に入れています。音が良くなる、というわけですね。こだわりが詰まってます。音質がいい、というのが分かっていただければ嬉しいです。

歌詞表示


さて、次の特徴は歌詞表示機能です。
HF Playerでは、再生した音楽の歌詞を表示する機能を搭載しています。歌詞を株式会社シンクパワーさんが運営しているプチリリ®から提供をいただき、再生していると同時に歌詞表示をできるようになっています。ストリーミング音源での歌詞表示サービスはありますが、皆さんがお持ちの音楽再生時の歌詞表示、というのはなかなかないサービスです。300万曲以上の音楽に対応しています。
音楽聞いていると歌詞見たい、ってときありますよね。そういう時にお使いください。
(「プチリリ®」は、株式会社シンクパワー登録商標です)


HF Playerの歌詞表示例

ちなみに、無料です、無料です、タダです(うざい)。

自由自在なイコライザ設定



最後の主な特徴は、イコライザ(EQ)です。よく、低音を上げたい、とか高音をのびやかにしたい、というときに、特定の周波数成分を強調する、もしくは下げる、という処理を行います。使っておられる方は多いと思います。

このEQですが、調整可能な周波数バンドは3とか多くても8とか、くらいですが、HF Playerは16,384バンドでの調整が可能です。意味わかりません。無限か。だれがそんなに調整すんねん、です。
ですが、HF PlayerのEQ画面を動かしてみたら、うようよ動いてくれます。楽しいです。それに応じて音も変わります。もちろん、高精度の信号処理が入っていますので音質もばっちりです。
みなさんの唯一無二の設定が可能なEQ、使ってみてください。


EQ画面

着せ替え始めました

最後に、HF Playerを使ってみて、画面がサミシイと思われた方、着せ替えができるようになりました。

着せ替え機能。殺風景な画面を変えてみては

おしゃれなデザインやポップなデザインなどいろいろあります。これからも増えていく予定ですので、いつもの画面に飽きた方はぜひお試しください。

あと、あまり知られていないかもしれませんが、再生している楽曲をX(旧ツイッター)にポストしていく機能があります。その機能を使ってもらえれば、よく似た楽曲を聞いている方はお友達になれるかもしれません。しらんけど。

10年以上も愛されている音楽再生プレーヤー、これからも皆さんに使い続けてもらえるように開発を続けていきますね。

よければ当社のWebサイトでもHF Playerを紹介していますのでご覧ください。

せっかくなのでダウンロードページも
iOSはこちら

こちらはAndroid版

HF Player有償版もありますが、それはマニアックな機能になりますので、また紹介できる機会を作って紹介いたします。

今回は、長い文章で失礼しました。また次回に。