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『薔薇は死んだ』 オンリー・ハーツ

第一次世界大戦前夜、
ドナウの真珠ブダぺストの凍る河岸に大きなバスケットが流れてきた…
最高の娼婦は4日間何をしていたのか?

実話をもとに綿密な脈本、流麗なカメラ、豪華な美術、圧倒的な女優陣の魅力で描いた本作。2015年カンヌ映画祭でグランプリを獲得(『サウルの息子』)など、進境著しいハンガリー映画界の実力をいかんなく発揮した、Aクラスのサスペンス!

2016年ナッシュビル国際映画祭 観客賞・最優秀女優賞・特別審査員賞受賞他受賞多数

●ストーリー
1914年1月第一次世界大戦前夜、オーストリア・ハンガリー帝国の首都でドナウの真珠といわれたブダペストの凍る河岸に旅行用の大きなバスケットが流れ着く。中には、当時ならぶ者なき高級娼婦(クルチザンヌ)といわれたエルザ・マグナシュの白いドレスに包まれた死体が…。
彼女が死ぬまでの4日間に何があったのか?
家政婦、パトロン、恋人との複雑な人間関係の中で起きた事件を、新入りの女中の目を通して美しく情感豊かに描く。

監督:アッティラ・スアース
脚本:ノルベルト・コーブリ  撮影:アンドラース・ナジ
出演:パトリーシア・コヴァーチ/ドルカ・グリッウス/ラウラ・ドーブローシ/ヤノス・クルカ

2015年/ハンガリー/88分

薔薇は死んだJK(大)

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第一次世界大戦は、帝国主義に支えられたヨーロッパの貴族的社会・文化が大いなる幻影と化す契機になるわけですが、かろうじて幻影が息づいていたオーストリア・ハンガリー二重帝国の首都ブダペストに咲いた豪華な薔薇クルチザンヌ(高級娼婦)の物語。栄華の時代が朽ち始めるときの退廃的な腐臭が年代物のワインのようでたまらんです。(奥田真平)



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