わたしが出会った師匠たち③

18~20才の頃は2週間バイトして、1週間ちょっと都会に行く生活でした。
東京、名古屋、京都、大阪、神戸など。

理由はセッションがしたい、よいライブが観たいからです。
当時は、ネットもそんなに普及してなかったので、
チケットぴあのライブ情報を頼りに、一か八かで行ってました。

それで、たまたま入った京都の楽器屋さんで
おすすめのライブを教えていただいたのが
ギタリスト西野やすしさんの天西ブルースラインというバンドでした。

音に酔うというのを初めて体験しました。

関西ブルーズの特徴はソロがとにかく長いのですが、
スリリングで、ソウルフルで、グルーヴィーで、ちょっとだけジャジー?
だんだん頭が痺れてホワホワしてきて、全く飽きませんでした。

ちょうどライブに行く少し前に、神戸の三宮に
ルパン三世の唄を歌っていらっしゃったチャーリー・コーセーさんの
お店があり、よく通ってました。
かなり強面な感じの方ですが、ギターを弾くと、
まるでジョージ・ベンソンでした。
最前列でカセットテープを構えてたら(かなり迷惑ですね)、
よく怒られましたが、とても良くしていただきました。
そこで、西野さんのお話をたまにされていました。

これはタイムリーだし、ぜひ習いたいと思い京都に部屋を借りて、
半年ぐらいですが学ばせていただきました。

西野さんは武道家でもあり、教え方もとてもユニークでした。
体の脱力を初めて聞いたのが西野さんでした。

ギターのストロークをパンチやチョップ?になぞらえて教えていただきました。
武道で、体の使い方に熟知しているからこそのレッスンで、
いきなりは理解できませんでしたが、だんだんと腑に落ちてくる感じです。

特に、一流のミュージシャンは体の使い方がうまいと個人的に感じます。
以前、ジャズフルートの日本の草分け的な横田年昭さんの、
伴奏をさせていただいたのですが、1メートルくらいの空間に
様々な楽器を並べて着物で演奏されてました。
楽器に引っ掛けたり、よろめいたりといった様子は全くなかったです。
還暦越えられた方とは思えませんでした。
空間の把握?に長けているのと、自分の体について熟知している、
そんな感じがします。

期間は短かったですが、西野さんに教えていただいた事が、
今でも僕にたくさんの気付きを与えてくれます。



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