あれは４年前のこと。

久々に師匠が帰国され…

総勢約200人あまりの弟子達が、
師匠宅に結集したことがありました。

そして、まる２日間。

19歳の頃から弟子である私も、
200名あまりの弟子たちと共に、
朝から晩まで学んだのです。

本日は、その中から１つ。

そこに居合わせた弟子一同が

「やばい！」

と、口を揃えて言った話を。

この話を読んで

「あっ、なるほどね」

と思った人は、
私やコミュニティメンバーと
かなり視点や感性が近いです。

で、この話を読んで

「そんなの知ってるよ」

と思いつつも、
自分の日常を振り返ると
実践できていないような人は…

もしかすると、この話が
あなたの停頓している人生を
飛躍に導くきっかけかもしれません。

テーマは、

「人は不幸を求めている」

という話。

自分から猛毒の“ヒ素”を飲んで

「わー！苦しいー！」

とのたうち回るおバカさんは、
ほぼいないと思いますが…

実は、

「悪いニュースについ反応してしまう」　

というのも、“ヒ素”を飲んで
苦しんでいるのと同じだったりします。

この落とし穴に気づいて、
事前に対策を立てられるのか？

それとも無防備なまま、
悪い情報に巻き込まれるのか…？

ここが運命の分かれ道。

情報の“ヒ素”に心を蝕まれ、
エネルギー不足に陥って
損しないためにも…

早めにこの内容を意識して、
心の治癒を開始してください。

それでは、まいりましょう…

●人は不幸なニュースが好き

こんな話があります。

ある男が車で移動中に、
渋滞に巻き込まれて
車が前に進まなくなりました。

「なんだ、事故でもあったのか？」

と、イライラしながら
待ち続けること、約30分。

前方の左手に、

「煙を上げている車」

が見えてきました。

どうやらこれが、
渋滞の原因っぽいです。

しかし…

その光景を見て、
男は違和感を感じました。

煙を上げていた車も、
駆けつけたパトカーや消防車も全て、
道から外れた空き地に止まっています。

つまり、

「道路上には何の障害もない」

のです。

交通事故で道が塞がれたとか、
二車線のうち一車線が
規制されて使えないとか…

そういった、

「渋滞を引き起こしている
　障害物や要因」

はどこにも見当たりません。

男が走っている道路の先は、
明らかに異常なし。

では、なぜ渋滞が…？

その男の疑問は、
現場に近づくにつれて
すぐに明らかになりました。

なんと、ドライバーたちは皆、
その事故現場に近くなると…

「思いっきり徐行運転して、
　じーっと事故現場を観察しながら
　ゆっくりと通り抜けていた」

のです。

「なるほど…」

納得した男は、
事故現場の横を通るときに
思いっきり車の速度を落として…

模範的な徐行運転を保ちつつ、
事故現場をじーっと観察して
満足げに走り去ったそうな。

おそらく、今の話を聞いて

「きっと私も
　同じ状況に出会ったら、
　徐行して観察するだろうなー」

と思った人も多いはずです。

そう、我々の本能は…

異変や事故に反応する癖を、
持っているのです。

その理由については、

「異変を察知しなかったら
　生き残れなかったから」

という理論をはじめ、諸説ありますが…

間違いないのは、我々が本能的に

「事故や事件に興味を持つ」

ということです。

誤解を恐れずに言うなら、

「人は他人の不幸が好き」

「人ごとの不幸な出来事に
　興味津々になる」

という傾向があるのです。

ちなみにこの話、
私の勝手な主張ではなく…

1000日回峰行という
厳しい修行を終えた
えらーいお坊さんと、

インドの聖者から直接
教えを受けた気功の達人から
ありがたい教えを受けた際にも、
奇しくも共通して出たお話。

つまり…

夜の世界で頂点に立った
私のお師匠だけでなく、

人生を仏の道に捧げた
えらいお坊さんと

聖者の教えを受けた、
気功の先生が、

「人は他人の不幸が好き」

「人ごとの不幸な出来事に
　興味津々になる」

と、口を揃えて言った訳です。

先ほどの話、

「知らない人の車が燃えている」

なんて、まさにそれ。

だから、いい悪いではなく、

「私の心の中にも少なからず、
　この本能が潜んでいる」

という前提で
お付き合いいただければ幸いです。

それでは、引き続きどうぞ。

●表面的には満足していても、実は落ちている。

きっとあなたも

「芸能人、逮捕！」

「事故で〇人死傷！」

「台風が〇〇直撃！」

というネットニュースのタイトルに
思わず反応してクリックした、
という経験が何度もあるはずです。

で、人ごとのように
そのニュースを読み終えて、
満足したこともあるでしょう。

ただ、この時のあなたの状態。

表面的には刺激を受けて、
好奇心を満たされたと思っていても…

実は心身のエネルギーが、
不幸なニュースのダメージで

「落ちていること」

が多いのです。

この変化、よほど自分の状態に
アンテナを立てていなければ、
感じ取ることはできません。

ただ、本人の自覚が
あるかないかはさておき、

我々は、不幸なニュースや
情報に触れた後には…

いや、不幸な映像を一瞬
見てしまっただけでも…

「きっちり漏れなく確実に、
　エネルギーを奪われてしまう」

のです。

例えば、この写真を見てください。

自分の心身に起こった変化を
感じ取れるかどうかは別として、

写真を見た瞬間に、一瞬で…

あなたの感情、神経系統、
内臓、筋肉に反応や変化が起こり、
あなたのエネルギーは下がります。

「なんかどんよりした、もやっとした」

「肩周りや胸のあたりが重くなった」

という反応が起こるのです。

敏感な人であれば、
今の写真を見ただけで

「自分の何かが落ちた感じ」

を感じ取ったことでしょう。

こんな風に我々は、
不幸なニュースや情報に触れると
心身ともに落ちてしまうのです。

●落ちている時は避ける、
　またはバランスをとる

ただ、ここで私が言いたいのは

「だから事故や事件のニュース、
　暴力的なものに一切触れては 
　いけませんよ…」

ではありません。

私が目指しているのは、
聖人君子ではなく、
毎日を楽しく生きること。

だから、守りに入って
窮屈で面白みがない人や、

自分の正義を押し付けて
他人を傷つける偽善者や、

病んでいる健康オタクのように
落ちぶれてほしくはありません。

なんでもかんでも甲高い声で

「逃げなさい！避けなさい！」

と絶叫している訳ではないのです。

では、どうすればいいのか？

意識してほしいことは２つ。

攻めと守りのアプローチです。

まず１つ目は守りのアプローチ。

「心身のエネルギーが
　下がっている時には、　
　出来るだけ不幸なニュースや
　情報は見ない方がいい」

ということ。

そしてもう１つは攻めのアプローチ。

「不幸なニュースや情報に触れた時は、
　それと同じぐらい“自分をあげる”
　情報に触れてバランスをとる」

という意識を持つことです。

言い換えると、

「胃腸が疲れている時に
　こってりラーメンを食べない」

「こってりラーメンを食べた後は
　胃腸を元気にするハーブを飲んだり、
　腸内菌を補充して消化を助ける」

という感じでしょうか。

意外と重要な内容なので、
もう少し補足しておきます。

あなたが心身ともに元気で
胃腸の調子がいい時であれば、

「ラーメンを食べた後に
　アイスクリームを食べた」

としても、十分にカバーできます。

けれども、もしあなたが
胃腸の調子が悪くて、
風邪気味だったとしたら…

ラーメンを半分食べただけでも
体は不調を訴えはじめ、
翌日まで引きずることでしょう。

受けるダメージは同じでも、
それを受け止める状態次第で

「蚊に刺された程度」

で済むこともあれば、

「馬に蹴られたダメージ」

になることもある。

ですから、

「心身ともに落ちている時」

はできるだけ、不幸なニュースや
情報を避けた方が効率がいいです。

そして２つ目。

30代になった頃から、

「ラーメンを食べると、
　胃がもたれる」

という人が増えはじめます。

が…

40代でも50代でも、
食べた後のフォローや
メンテナンスが上手な人は、
胃もたれで悩まされません。

つまり、不幸なニュースや
情報に触れた時は…

その後にいい情報に触れて、
バランスを取ればいいのです。

例えば、

「ホラー映画」
「リアルな戦争映画」
「ドロドロの不倫や恋愛映画」

が好きな人は、映画を見た後に
自分をリラックスさせる
映像を見たり音楽を聴く。

この一手間を加えるだけでも、
心身のエネルギーが上がって
うまくバランスが取れます。

となると…

このバランスを取るために、

「自分を上げてくれるものは何か？」

を知っておく必要があります。

ですから、視覚を通じて
あなたを上げてくれるものは何か…？

聴覚や嗅覚を通じて
あなたを上げてくれるものは何か…？

この機会に、あなたを心身ともに
上げてくれる手札は何か？を、
一度探し出してみてください。

きっと不幸なニュースに限らず、
人間関係や場の影響を受けて
自分が落ちた時、回復する力に
なってくれるはずです。

言われてみれば
当たり前のことですが、
意外と見落としがちなこの要素。

「人は不幸なニュースが好き」

「不幸なニュースに触れると、
　心身のエネルギーは落ちる」

この本能を意識した上で、
攻めと守りのアプローチで
自分のエネルギー管理をしてください。

それでは。