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マーケティングトレース

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化粧品大手オルビスから見る業界動向

今回は、化粧品業界のオルビスをみていきたいと思います。 オルビスは、カタログ通販を通した顧客とのダイレクトマーケティングにより成長してきた企業です。 化粧品業界の中で大きな売上をもつオルビスがどんな変化をしようとしているかを整理しました。 オルビスとは? オルビスは、通販化粧品の業態で1988年に販売開始をした会社。化粧品・ボティウェア・栄養補助商品などを扱っています。 現状、売上高は500億円を超え、ファンケルやDHCなどのブランドと並ぶ御三家企業と呼ばれます。

20年連続成長のスノーピーク 成長の裏には自らもユーザーになる目線にあり?

みなさん、キャンプに最後に行ったのはいつですか? 僕自身は毎年キャンプに行くようにしているのですが、キャンプに行った時の開放感や日常から離れた非日常体験はとても気持ちがよいものですよね。 そんなキャンプの力を信じ、こだわりのキャンプ道具を製造し、販売しているのがアウトドア総合メーカーの「スノーピーク」です。 スノーピークは、高単価な商品にも関わらず、熱狂的なファンからキャンプ初心者の心を掴み、売上を順調に伸ばしてきております。 コロナ渦中にも関わらず、売上を伸ばしてい

投資型クラウドファンディングFUNDINNO

今回は、日本初投資型クラウドファンドサービスFUNDINNOがどのように新規市場を開拓して、成長を遂げたのかを分析していきます。 投資型クラウドファンディングファンディーノとは?FUNDINNOは2017年よりサービスを開始した投資型クラウドファンディングサービスです。(*投資型クラウドファンディングについては次の章で解説) 運営会社は、株式会社クラウドキャピタルです。 会社名:株式会社クラウドキャピタル 代表名:柴原 祐喜 設立:2015年11月 FUNDINNOは

代理肉は、肉消費を変えるか?アメリカで上場した日本企業ネクストミーツを調べてみた

最近、世界的に牛や豚などの畜産産業の肉に変わり、植物由来のタンパク質で作られた代替肉の市場が伸びております。 そんな中、代替肉を製造する企業の中で伸びているスタートアップ企業がネクストミーツです。今回はネクストミーツがどのように成長してきたのかを分析していきます。 ネクストミーツとは?ネクストミーツは、2020年にクラウドファンドで資金調達を成功させて以来、7種類の代替肉を開発・提供しています。 代替肉市場が大手の食品企業や外食企業が多い中、最近立ち上がった新興企業でも

解約率1%以下!驚異のSansanはどのようにLTVを引き上げ、単価を上げたか

*内容は一部過去の内容も含まれているため、現在は異なる可能性がございます。 Sassビジネスの代表格とも言われるSansan。クラウド名刺管理のサービスをメインに提供しており、最近では名刺管理以外のサービスとしてオンライン請求書サービスをリリースさせています。 事業数字としても驚くべき数字となっております。 ・契約件数:6,754件 ・契約あたりの月次平均売上(ARPU):161,000円 ・解約率:0.60%  *2020年5月期決算 今でこそ、驚異的なSansan

メンズコスメで後発のバルクオムはどのように日本シェアNo.1になったか

今回は、メンズコスメブランドの「BULK HOMME」を分析していきます。 バルクオムの基本情報・会社名: 株式会社バルクオム ・代表:野口卓也 ・設立:2013年 ・全体売上:非公開 ・企業理念:世界のメンズビューティーをアップデートする ・事業内容:メンズコスメ商品の販売 (引用元) バルクオムの動きとしてやはり気になるのは、 ・2015年に定期モデルの運用を開始。一度商品を気にいるとスイッチングしにくい男性顧客を掴む(定期購入継続率80%以上) ・海外獲得を目指

音楽の聞き方を変えたSpotifyのこれまでの成長とこれから

みなさん、音楽アプリって何を使ってますか? 僕はSpotifyを使っているのですが、UIのみやすさや日本の音楽だけではなく、世界の音楽も聴き放題な点が気に入っています。 そんなSpotifyの現状は、 ・ユーザー数は世界で3億4千5百万人利用しており、 ・有料課金率はなんと4割にものぼり、 ・解約率は4%以下 とサブスクリプションサービスでは、驚くべき数字となっております。 今回は音楽業界で後発のSpotifyがどうユーザーを獲得し、ストリーミング市場で巨大企業のA

激しい危機こそ強い成功を生む 高価なフライパンが飛ぶように売れるわけ

発売5ヶ月で3万枚を売り上げた1万5千円以上するフライパンってしっていますか? 約3万円する鋳物ホーロー鍋「バーミキュラ」が累計30万個のヒット商品として売れている会社ってご存知ですか?? フライパンのブランド名は、「バーミキュラ フライパン」。製造&販売しているのは株式会社ドビー(以下、ドビー)です。 今回は、ドビーに焦点をあて、「なぜヒット商品を立て続けに生み出せるのか」を分析していきたいと思います。 リーマンショックを機に自社商品作りを始める・会社名: 愛知ドビ

累計販売約2000万缶売り上げた檸檬堂の3つの成功要因とは?

17本目の企業分析(マーケティングトレース)は、コカ・コーラの檸檬堂です。 檸檬堂は、コカ・コーラが出しているレモンサワーのブランドになります。コカ・コーラが自社でアルコール飲料を販売するのは、世界でも初の試みで、その成功はグローバルコカ・コーラのモデルケースにもなっているそうです。 そんな檸檬堂は、2018年5月に販売を開始して以来、約2000万缶(約790万ケース)を販売し、1年でレモンサワー市場でシェア1位を獲得しました。(売れに売れすぎて、一時期は販売を中止してい

上場のMakuake。クラウドファンディング市場で後発ながらも上場できた理由はコミュニケーション戦略にあり?

本日は、2019年11月に上場したクラウドファンディング企業の「Makuake(マクアケ)」の成功要因を分析(マーケティングトレース)していきたいと思います。 Makuakeは、クラウドファンディング企業の中では後発ながらも業界を牽引する存在となっており、今後の成長も期待される企業です。 後発のMakuakeが成長分野のクラウドファンディング市場で上場するまで成長できた背景を詳しくみていきましょう。 Makuakeとは? 会社概要をまとめると ・会社名:株式会社マクア

週1000件の顧客の声を集め、顧客課題解決につなげるオイシックス成長の秘密とは?

おはようございます。小野寺です。 今回のマーケティングトレースでは、食品宅配サービス『オイシックス』をマーケティングトレースしていきたいと思います。 『オイシックス』といえば、「かんたん」「おいしい」「栄養価が高い」「メニューを選ぶ手間がない」ミールキットを販売している企業としても有名な企業です。 そんなオイシックスが成長したポイントは3点に集約されるかと。 ①顧客の声を大事にし、プロダクトに反映させていく現場主義文化 ②会員に対して、より豊かな食体験を提供することに

コロナ禍で流通金額42倍の食べチョクの成長要因とは??

みなさん、農作物をオンラインで購入したことはありますか? コロナ禍になり、はじめて購入してみた方も多いと思います。 そんな中今回扱う企業は、一次産業の生産者と一般消費者をつなぐ食のプラットフォーム「食べチョク」です。 農作物の市場は、約5.8兆円と言われる一方で、EC普及率は2.64%と成長の余地がある市場です。 食べチョクは、2020年は7月に放送したテレビCMの反響もあり、流通額は前年比で42倍に増え、サイト訪問者数も毎月100万人以上に増えてます。 今回は「食べ

メガネ業界の"ユニクロ"!後発でもJINSが業界1位を取れたわけ

今回は、メガネ業界のJINSの成長要因を探りながら、これから更に伸ばしていくための施策案(CMO仮説)を考えていきます。 JINSの簡単なおさらい まず、JINSのかんたんな説明をしていきましょう。 JINSは、現在メガネ業界でシェア約40%を取得しており業界1位のポジションにある企業です。かんたんな企業概要は以下になります。 ・会社名:JINSホールディングス ・代表:田中 仁 ・設立:1988年 ・売上:618億円(2019-2020) ・企業理念:Magnify

「Fitbit」の成功と失敗を #マーケティングトレース

おはようございます。 今回は、フィットネス製品の「Fitbit」についてマーケティングトレース していこうと思います。 「Fitbit」は僕も1年前から愛用しており、心拍数や睡眠時間の質と量、運動量などの計測が役にたっています。 また、最近のニュースではGoogleの「Fitbit」買収が正式に決まり、今後より広範囲にサービスを提供していくことが可能になりました。 (AndroidユーザーなのでApplleWatchに代わるものが出そうで嬉しいです。) 本編では、