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謹賀新年

2024年
新年あけましておめでとうございます。

昨年から大きく価値観のようなものが変動していると感じています。
普遍的だと思われていた者がもろく崩れ去っていく。
諸行無常をそのまま形にしたような時代の節目なのですかね。

古きものが新しきものに駆逐されるのか。
それとも継承されていくのか。
昨日まで正義だったものが今日から悪になるのか。

ただただ僕が感じていることは異様なまでの閉塞感です。
なんだか社会も個人も袋小路に向かって歩いているかのような。
何をしても危険な地帯に足を踏み入れてしまったかのような。
先が不確かであることはまだしも、先がないかのような雰囲気を感じてしまうのです。

ですがそんなことはないのだと信じています。
これまでだって歴史上何度も何度も袋小路に向かって進んだのです。
そのたびごとに新しい価値観が生まれ、その価値観はハッピーに向かって一歩ずつ進んできたのだと思うのです。
そしてそれは誰かが口にした夢から始まったことを僕は知っています。

これまでも激動の時代と何度も耳にしてきました。
僕が生きてきた中で毎年のように聞いてきた気がします。
でもその中でも、今はとても大きな変換の時代なのだと肌で感じています。
この閉塞感を打ち破る方法はきっとたった一つなのだと思います。

いい年をして恥ずかしげもなく口にさせていただけたら。
夢に向かう時代なのだと僕は思います。
夢の持ちづらい時代なんていう人がたくさんいるのは知っています。
そしてそれはきっとその通りなのだと思います。
肌感覚で閉塞感を感じるのですから。
けれど、だからこそ夢に向かう時代なのだと思います。

誰もが夢を見ているような時期がありました。
その頃、夢なんか持たない方がいいぜという言葉がありました。
その時に僕はとても納得がいったのです。
安易に大人が夢を持てなんて言うな。その裏にはたくさんの現実が待っているという意味であったからです。
覚悟なく夢を持てば人生だって失いかねないんだぜという意味だったのだと思います。

けれど、簡単に夢なんて口にできない時代になりました。
だからこそ、今こそ、夢を持つべき時代なのだと僕は考えます。
現実ばかりをみていても、面白くならないよ。ハッピーにならないよ。
出来ないよと口にしたら、何も出来ない。
誰だってたった一度の人生です。
あの爆撃の下にいる子供たちだって、ウイルスの後遺症で苦しんでいる人だって、たった一度の人生に変わりはないです。
出来ないことなんて何もないはずです。

夢のようなこと。
夢のような世界。

2024年。
僕はたったの一歩でもいいからそこに向かって進もうと思います。

辰年正月 小野寺隆一


映画『演者』
企画 監督 脚本 小野寺隆一
音楽 吉田トオル
題字 豊田利晃

「嘘ばかりの世界」だ
  「ほんとう」はどこにある

【次回上映館】
未定

出演
藤井菜魚子 河原幸子 広田あきほ
中野圭 織田稚成 金子透
安藤聖 樋口真衣
大多和麦 西本早輝 小野寺隆一

撮影 橋本篤志 照明 鈴木馨悟
録音 高島良太 絵画 宮大也
スチール 砂田耕希
制作応援 素材提供 佐久間孝
製作・宣伝・配給 うずめき

【あらすじ】
昭和20年春、終戦直前のとある村。嶋田家に嫁いだ3人の女たち。
血の繋がらない義理の三姉妹は男たちが戦時不在の家を守り続けている。

家長であるはずの長男の嫁、智恵は気を病んでいた。
三男の嫁、恵美は義姉を気遣う日々を送っている。
次男の嫁、陽子は智恵がおかしくなったふりをしているのではと疑っていた。

やがて魔物が再び女たちの前に現れる。
世界は反転して、演技は見抜かれる。

◆終映◆
・2023年11月18日(土)~24日(金)
ユーロスペース(東京・渋谷)
・2023年4月15日(土)16日(日)※限定2日間
シアターセブン(大阪・十三)
・2023年4月15日(土)18日(火)21日(金)※限定3日間
名古屋シネマテーク(愛知・名古屋今池)
・2023年3月25日(土)~31日(金) ※限定1週間
K'sシネマ (東京・新宿)

投げ銭は全て「演者」映画化計画に使用させていただきます。