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今日は暑く、明日は寒い

20度越えるのね。
暑いって言葉を口にする12月の週末。
明日以降は、寒すぎると口にするらしい。
体調を崩しやすいので皆様お気を付け下さいまし。
ちょっと気を抜いて酔っ払ったりすると意外にダメージ残るからね。

今さ、自覚していることがあるのです。
それはなんというか映画の上映を繰り返しているとさ。
やっぱりその感謝が増えていくのです。
観てくださった皆様への感謝、舞台挨拶に協力してくれた皆への感謝、映画館への感謝、その間に知り合った皆様への感謝。
どうしたって、ありがとうだなぁばかり考えていくのです。

それって良いことじゃんって思うかもしれないのですけれど。
というか、完全に良いことなのですけれども。
なんだったら、それがなかったらお前いいかげんにしろよなのですけど。
なんというかそれが強くなりすぎている現状というのはとても危ういことでもあるのだよと僕は思っているのです。
感謝しながら生きていきなさいなんてのは美しいことなのにね。
それだけ美しいことなのに、そんな自分をどこかでやばいと思ってる。

暴論かもしれないけれど。
監督だろうが役者だろうが画家でも音楽家でも写真家でも小説家でも詩人でも何でも良いのだけれどエゴってのはある程度必要だよなって思います。
俺がやりたいんだからいいんだよ!って言えるやつ。
もちろんただのエゴイスティックな人間になるってことじゃなく。
それがなければ責任を背負うことも出来ないからです。
僕自身がぐぐぐぐぐと前に出たくなるエゴがあって、それをちゃんとエゴだと自覚することで、初めてちゃんとした責任感になる。
皆に感謝だけで進もうとすると状況次第では自分の責任であることを忘れて、皆がさって言い出してもおかしくないんだぜって思うのです。
てめぇで決めて、てめぇで進んで、てめぇで責任取れ。
そういうエゴな馬力っていうのは絶対的に必要なわけです。
人に嫌がられたりさ、することがあっても仕方ないぐらいの振り切り方。
まぁ自覚していなかったり、ただの承認欲求だったり、エゴといえるほどのものを持ち合わせてもいなかったり、そういう場合も多いと思いつつ。

ところがね。
今はその、優しい気持ちの方がとても強いと言いますか。
誰にも傷ついて欲しくないという柔らかさが残っていると言いますか。
でもほんとうの優しさはそんなもんじゃないって知ってるのに。
どうしてもソフトな感じが体の中に残っている。
ふざけんな!という怒りが中々チャージされない。
それは良いことなんですよ、きっとね。
人は穏やかに生きることができるならした方がいいんだから。
わかりつつも、でもよぉって思うのです。
社会正義みたいなものにツッコめば早いのかもしれないけれども。
もうちょっと本質的な、生きるってことへの渇望のようなものが、どこかにないとなぁって思うのです。

ぬるいこと言ってんじゃねぇよ、ってね。
思うわけです。
ゴリゴリ行けよってねぇ。
思うわけですよ。
別に暴力的になるわけではないですよ、他者に。
茨の道を見つけ出せよという感じでさ。
まぁ、自分感覚での話です。
人から見たら、ぜんぜん柔らかくなってねぇぞって言われるかもです。
それに日によって波もあるので、あれなんですけれども。そのスパンが長くなっているってことなのかなぁ。

たぶん、それを持つためのステップのようなものがあって。
今はこういう時期なのだと思うようにしています。
エゴっていうのは利己主義ですから、何かを否定することも厭わないわけです。何かを否定するのって実は簡単なことじゃないわけで。
ムラつかないとね、どこかで。
まぁ、黙ってたって、どこかでそれが起きるわけですけれども。
起きたところで、資金力もないのでどうにも出来ないかもですけれども。
いずれにしても、今の僕には感謝ばかりが溢れてしまっているという。
やる気みたいなものはありすぎるんですけれどもね。
モチベーションよりももっと根っこのところの切実さが足りていない。
火薬みたいなもので、一瞬で変わったりするんだけれども。

そういうのがなくても創作できる人もたくさんいると思います。はい。
僕は役者として演じる場合でもそういうのが必要でした、ずっと。
なんにもない空っぽなのとかさ、無理。

それにつけてもこの感謝というやつは中々にして消えない。
気付けばありがたいよなぁとか思っている。
それでいいんだけれども。


映画『演者』
企画 監督 脚本 小野寺隆一
音楽 吉田トオル
題字 豊田利晃

「嘘ばかりの世界」だ
  「ほんとう」はどこにある

【次回上映館】
未定

出演
藤井菜魚子 河原幸子 広田あきほ
中野圭 織田稚成 金子透
安藤聖 樋口真衣
大多和麦 西本早輝 小野寺隆一

撮影 橋本篤志 照明 鈴木馨悟
録音 高島良太 絵画 宮大也
スチール 砂田耕希
制作応援 素材提供 佐久間孝
製作・宣伝・配給 うずめき

【あらすじ】
昭和20年春、終戦直前のとある村。嶋田家に嫁いだ3人の女たち。
血の繋がらない義理の三姉妹は男たちが戦時不在の家を守り続けている。

家長であるはずの長男の嫁、智恵は気を病んでいた。
三男の嫁、恵美は義姉を気遣う日々を送っている。
次男の嫁、陽子は智恵がおかしくなったふりをしているのではと疑っていた。

やがて魔物が再び女たちの前に現れる。
世界は反転して、演技は見抜かれる。

◆終映◆
・2023年11月18日(土)~24日(金)
ユーロスペース(東京・渋谷)

◆終映(特別限定先行上映)◆
・2023年4月15日(土)16日(日)※限定2日間
シアターセブン(大阪・十三)
・2023年4月15日(土)18日(火)21日(金)※限定3日間
名古屋シネマテーク(愛知・名古屋今池)
・2023年3月25日(土)~31日(金) ※限定1週間
K'sシネマ (東京・新宿)

投げ銭は全て「演者」映画化計画に使用させていただきます。