人間の感情や思考回路は金属パイプのようなもので、勝手にサビていったり、ゴミが詰まったりする。そうしてときに、何か圧倒的なできごとがあったり、素晴らしいものに出会ったりしたときに、そういったゴミや錆が押し流されて、詰まったパイプが再び通るようになって、何やかんや生きていけたりする。

しかし、蓄積した錆でパイプの中が完全に詰まってしまって、もはや押し流されるということすらなくなってしまうことがある。そうなってしまうと感情は劣化していく一方で、どんなに若くても老人のように全てが終わるのを待つだけになってしまう。

だから今回は、その錆のことを話したいと思う。