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VECTORWORKS 覚え書き

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VECTORWORKSをFUNDAMENTALSからArchitectに変え、BIM化へと試行錯誤した内容のメモ。
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2020年10月の記事一覧

現場進行中の物件をwallstatでシミュレーションしてみた。

vectorworksからwallstatへcsv経由で移行させるツールは、結局プラグインオブジェクトにしたのですが、けっこういいところまで出来てきました。 試しに現場進行中の住宅の軸組で試してみました。(すでに図面があるので1,2時間で入力は終わります。) かなりコンパクトで平面が正方形、という地震に対して有利な形状というのもありますが、神戸地震のデータでシミュレーションしても外周部がほとんど黄色になったくらいで大きな揺れもなく済みました。 黄色は変形角が0.008か

マリオネットかプラグインオブジェクトか その2

以前書いた では、シンプルなマリオネットオブジェクト(MO)が良さそう、という結論に達したのですが、実際出来たものを使ってみると、 ・MOを操作した後のアンドゥーの際にVectorworksが落ちることがよくある。 ・バグがあったりコードを書き換えたりすると、それまでに配置した全てのMOを新しいのに置き換える必要がある。 ・配置する際にコピペ+移動という作業が必要で手間がかかる。 ・若干動きが重そう。 など、いろいろと調子の悪い部分が出てきました。 頻繁に使うにはどれ

N値の半自動計算とwallstatへのCSV移行ができる木造BIMオブジェクトを作ってみた。その2

今回は各パラメーター等の設定について。 柱オブジェクト上部の梁に合わせて高さを自動調整可能な柱オブジェクトです。必要な位置に複製して下記項目を設定して下さい。 ・幅・・・柱の幅 ・奥行・・・柱の奥行。間柱はこちらを小さくする。 ・高さ・・・上部梁天端の基準点までの高さ。個別に設定の際は数値を入力する。0の場合は上部の梁を検索して自動で設定される。 ・梁下がり・・・上部梁天端の基準点からの下がり寸法。水平ばりの場合は梁せいと等しくなる。0の場合は上部の梁を検索して自動で設定

N値の半自動計算とwallstatへのCSV移行ができる木造BIMオブジェクトを作ってみた。その1

以前から、N値の自動計算と、VectorWorksからwallstatへの移行ができるようになればいいなと思っていました。 N値計算はある程度、ワークシートとスクリプトで省力化はしてたのですが、wallstatはその建物の地震時の挙動をアニメーションで見れ、説得力が桁違いなのでずっと利用したいと思っていました。(2年ほど前、BIM導入する時に、ソフトの選定にあたってVectorworksにwallstatとの連携機能がないのがけっこうなネックになってました。) 仕方がない

単純な本棚の本(マリオネットオブジェクト)

だいぶ前にvectorscriptをいじろうと思ったことがありました。 その時に単純なランダムの代わりに1/fゆらぎに近い間欠カオスを使ってルーバーやらのテストをしてたのですが、本棚の本の生成はマリオネットオブジェクトにすれば使えそうだと言うことで再度作ってみることに。 Stephan Moenninghoff氏のParametric Books 本のマリオネットオブジェクトとしては、Stephan Moenninghoff氏のものを以前みつけて使ってみたことがあります。

マリオネットかプラグインオブジェクトか

昨日書いた記事でマリオネットとプラグインオブジェクトとどっちが良いか、と考えてる時に、シンプルなマリオネットだといいとこ取りできるのでは、と思ったので検証してみました。 マリオネットオブジェクト シンプル版考え方は単純で、 こういう風に、入力ポートと本体の単純な構造にしたら、オブジェクトを作ったり修正したりも早くできるし、データも多少軽くなるだろうし、ファイル自体にスクリプトが含まれるので環境に左右されないしで、いいとこどりな気がします。 コード(コードという言葉とスク

照明配置プラグインオブジェクト

昨日の電気部材等のプラグインオブジェクトと同じように照明器具のプラグインオブジェクトをつくってみました。 今までは照明器具の種類ごとにハイブリッドシンボルを作って配置していたのですが、 ・プロジェクトごとにシンボルの2D図形を編集して符号を修正するのが手間だった。 ・ペンダント照明で、勾配天井に複数設置するときなど、コードの長さを一つ一つ調整していく良い方法がなかった。 の2点から、対応可能なプラグインオブジェクトを作ってみることに。 内容コードは以下の通り。 im

電気部材等のマリオネットオブジェクトをプラグインオブジェクトにしてみた

以前作った、電気部材等のマリオネットオブジェクトは、それなりに使い勝手が良く、住宅などの小さなプロジェクトでは多用しています。 ただし、 の3点の理由からpythonでコードを書いて、1点型のプラグインオブジェクトにしてみました。 最初はスクリプトで情報パレットを操作しようとしてみたマリオネットの時は、けっこう苦労して、任意のフォルダの中のシンボル名のリストを取得してポップアップで選択できるようにしたのですが、プラグインオブジェクトで設定するパラメータのポップアップのア