矩計図(シートレイヤ)

矩計図のシートレイヤについて。

矩計図の表現内容

矩計図はあくまで全体の高さ関係を押さえるためのもの、構造と意匠との関係を示すもの、という位置づけにしていたので、もともとそれ以上の情報をあまり書き込みをしないようにしていました。

内外の仕上げ等は仕上表や展開図、詳細図で網羅されているはずなので、矩計図に重複する情報の書き込みをすれば、不整合が生まれる可能性があるし、例えば見積もりをする人も、書き込みがある以上は一通り確認をしないといけなくなり無駄な労力やミスが増えます。

なので、奥の見え掛かりの線なども最小限に抑えてその表現は展開図に譲っていました。

しかし、3D作図となると、基本的には不整合を心配する必要がなくなるので、個人的に矩計図として期待する機能(意匠と構造の高さ関係を示す)を基本とすれば、表現の仕方はなんでも良いように思います。


奥行きと断面の表現

今回は、全体のイメージを補完する役割を加える意味合いで、切断面より奥の表現をOpenGL+VW-隠線消去としました。(せっかく多彩な表現ができるので使わないともったいない、という気持ちや、アトリエ・ワン的な表現へのちょっとした憧れも多少ありつつ。)

また、平面図と同様に切断面を分離した上で輪郭線を太い線で表現するようにしています。


2Dコンポーネントを表現するためのビューポート

また、躯体の切断面が断熱材とかぶったり意図する表現にならないことも多いので、2Dコンポーネント用のクラスは別のビューポートで表示して重ねるようにしています。


課題

・平面図・矩計図ともに、断面輪郭線をどう正確に生み出すか、例えばダミーの作り方などそのあたりの方法はもう少し探ってみたいです。

・平面図・矩計図ともに、モデルにちょっとしたズレや隙間があると隠線消去時に余計な線が生まれてしまうので、そういった余計な線を生まないための技術を磨きたいです。今回、高さ関係の設定が絡んで複雑だったため、ズレや隙間による余計な線を消すための作業が膨大でした。(レンダリングの結果に対して処理をして線を消すこともできますが、今回は予期せぬ結果には何としてもモデリングで対処しようと思ってたので。)

・モデリングを進めるうちに、矩計図の断面ビューポートとその注釈、その上に重ねたビューポートの位置がずれることが何度かありました。
 どちらもクロップを設定しているのでずれることはなさそうに思うのですが、おそらく、モデル全体の高さが変わると、その全体の重心の移動に合わせてビューポートが動いてしまっている気がします。(仕様なのかバグなのか)
 その都度確認してズレを修正していますが、無駄な作業なので、ビューポートがズレないように固定する方法が分かる方がいれば教えて下さい。

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