建具表を一括作成するツールをつくってみた
これまで建具表は、こんな感じで、レコードフォーマットとデータタグを使って、クリップキューブでビューポートを作成することで作成していました。
このページは僕のnoteで展開図の次にアクセスが多くて、建具表をどう作図するかは関心が高いテーマのようです。
この方法も、以前に比べれば格段に簡単になったのですが、もっと建具表の作成手間を減らしたいとずっと思っていたのですが、アイデアが浮かんだのでつくってみました。
建具表パーツツール
機能は単純で、建具符号を入力すると、その符号を持つオブジェクトから正面の姿図を隠線消去して配置し、レコードフォーマットの情報を書き出すというもの。
パラメーターは
・表示面(角度)・・・シンボルの正面を0として、裏側を見せたい時は180、Y軸方向が正面の場合は90、等指定できる。
・下端調整寸法・・・図形全体の下端と、取付高さの下端との寸法のズレを調整するもの。高さを枠内で抑えていて、枠が20なので、ここでは20と設定。
・各クラス・・・各クラスの割当。とりあえず3つに分けてます。
・更新用・・・移動時に再描画しない設定にしたので、再描画させたいとき用。チェックのありなしは作図内容に無関係です。
・枠幅・高さ・・・0にすると自動で調整されます。枠を大きくして図形を書き込んだり、高さを高くしてスケールを1/50に統一したりしたい時のみ数値で指定してください。
・姿図を表示・・・チェックするとレコードフォーマットが連結されているオブジェクトを隠線消去して表示します(デフォルト)。直接書き込みたい時などはチェックを外してください。
こんな感じのパーツが生成されますが、図形の縮尺を基本1/50を、枠内に納める時に縮小しているため(スケールが合わなくなるため)、寸法は手入力となります。横幅は自動で調整されます。
「tategu」というレコードフォーマットのこういうパラメータを吸い出して表示させているので、環境に合わせてコードを書き換えても良いかと。
(線や文字のレイアウトを座標で指定していますが、コードを見るとなんとなく想像がつくかと思います。)
これで、だいぶ簡単になりましたが、せっかくなので、複数のパーツのレイアウトも自動化することに。
建具表調整等ツール
建具表調整等、となっていますが、メインは一括作成の方。
上部の設定ボタンからメニューを選んで画面をクリックで実行。
・建具表調整メニュー
以前から使ってたちょっとした調整用の機能。
データの作り方や寸法の押さえ方で代わるので、あんまり汎用性はないかと。
・建具表一括作成メニュー
「tategu」レコードフォーマットを持つ図形を抽出して一括で作成します。
同じ建具符号のものは一つだけ作成。
また、建具符号によってソートしてから作成します。(サンプルはAW-1のあとにAW-10が来てしまってます。AW-01等にフォーマットを変える必要あるな。)
・整列メニュー
上記で作成したパーツをA3幅でレイアウトします。
本当は上記メニューで整列まで一発でさせる予定だったのですが、なぜか、生成したパーツの横幅を取得できなかったため、やむなく別メニューに。
(一旦、コマンドの処理が終了したあとに、整列すると横幅の取得は問題なかったですが、同じコマンド実行中に整列させようとするとうまく取得できず。建具生成にタイムラグが発生して、横幅が確定しない内にコードを実行使用とするから?原因はよく分かりません。pythonで制御できそうな気もするけど・・・)
実際に実行してみるとこんな感じです。
基本的な配置までは一瞬なので、2年前からしたらかなりの短縮です。建具表の精度はこの辺に抑えて、その分、詳細図等に時間をかけたい。
ちなみに、シートレイヤのビューポート注釈内ではうまくいかなかったため、建具表用のデザインレイヤを作って配置しようと思っています。
プラグインとサンプルファイルはここに置いておきます。
※変更履歴
2022.01.07
・FL+の表記をデータのレベル等から計算させていましたが、
イレギュラーに対応できない場面があったため、
レコードフォーマットで数値指定に変更。
・姿図を非表示に設定できるように変更。
・枠の幅・高さを指定できるように変更
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