温泉ぬこ

おんせん県別府に出没しています。 温泉での小噺(実話)を記録がわりに掲載中。

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おんせん県別府に出没しています。 温泉での小噺(実話)を記録がわりに掲載中。

最近の記事

温泉小噺 伝言、つばめver.

先日、へび伝言が行われた温泉とは別のところ。 脱衣所でまた見知らぬ方から声をかけられる。 「扉や網戸を開けたままにしてるから。よろしくね」 「えっ、はい・・・」(暑かったのかしら?) 「つばめが入ってんのよ、出ていけないもんだから」 なるほど、今度はつばめか・・・・ あちこちぶつかったりして逃げ回ってるならかわいそうに。 浴室に入ってみると、つばめが1匹飛んだり、とまったり。 いつもは閉められている露天風呂への扉が、 開いたままになっている。 それと、大きな窓も、いつも

    • 温泉小噺 伝言?

      あまり気持ちの良い話ではないのですが。 常湯のうちの1つにて。 「あのね!」 脱衣所に入ったとたん、おばさまから声がかかる。 1,2回はすれ違ったかもしれないけどもちろん知らない人だ。 「男性トイレにね、へびが出たのよ!」 「受付のおじちゃんが、はさんで外に逃がしたのよ」 「あんまり暑いから日陰を求めて入ってきたのかも」 「ねずみかモグラを追ってきたのかも」 「青大将よ!」 それはもう矢継ぎ早に報告される。 「トイレ使うときとか、よく見らんと!」 そ、そうですね・・・・。

      • 温泉小噺 まさかの選挙話?

        脱衣所にて。 おばさまA「今日は暑くなったねえー」 B「でも雨やんでよかったじゃない」 A「雨の合間に、選挙(期日前)行こうかと思って」 B「そら行ってこな、私はもう行ったよ」 A「それがな、○○ちゃんが誰某さんに入れて、って言いよったんやけど   その候補者の名前、忘れたんよー、あはは」 B「そんなん構わんで、自分の心の信ずるままに   信念をもって投票せないかんよ!」 おお。 おばさまB、真っ当なことをおっしゃる。 「あんた誰に投票した?」とかこっちにまで 聞かれなくてよ

        • 温泉小噺 やさしい場所2

          ジモ泉(地元温泉)は、地域の人にとって 日常生活の場なので、もちろんゆっくり入ってる人もいるが、 チャチャッと洗ってトプンッと浸かってサッと出る人も多い。 今日は、私と、もう一人の顔なじみのおばちゃん。 その後、時々顔を見るおばあさんが来た。 こんにちは、だの、雨がいやだね、だのひととおり挨拶したあと、 「今日は朝からものすごく忙しくてね、○○(地域の名)に行ったり、 ○○を取りに行ったり、ずっと動いてて、お昼ご飯を食べそびれてる」 と言う。 今、16時ごろだ。 「それでな

        温泉小噺 伝言、つばめver.

          温泉小噺/この気持ちに名前をつけたい

          時々行く温泉。  番台さんは数人いて、曜日により交代で勤務しているっぽいが、 だいたい顔は覚えている。(覚えられている) 今日行くと、番台のおばちゃんが・・・ 「あぁ、今日来てくれてよかった。私、今日が最後なのよ」 とおっしゃる。 「会えてよかった、いつもありがとうございました」と。 私は常連というほどでなく、多くても週1、2回いくところ。 行かないときは数週間間があくし、特にこの番台さんとだけ 親しいわけでもない。 挨拶はするけれど、あとは天気の話や温泉の話、 そこまで深

          温泉小噺/この気持ちに名前をつけたい

          温泉小噺 やさしい場所

          別府の温泉の好きなところ 脱衣所に、お風呂専用の車いすが置いてあって、 お風呂の中まで入れるんです。 湯槽は無理なんだけど、脱衣所で自分の車いすから 乗り換えて、洗い場まで入って使う。 すべての温泉に備え付けている訳ではないけど、 さすがバリアフリーの街だなぁ、と思う。 押してあげたりドア開けたりするのは、たぶん知人ではない。 顔見知りかもしれないけど、そこにたまたまいる誰かがちょっと手を貸す。 ある時は、ほんっとに産まれたてほやほやくらいの 赤ちゃんがいて、お母さんが脱

          温泉小噺 やさしい場所

          温泉小噺 地域のニュースは

          今日温泉内で突然にはじまった会話は、とっておきのホットニュースだった。 「あそこの○○の店の隣な。ワークマンが出来るんて」 「えー!そりゃいいわ」 「ほんとね?」 ちょっとザワザワする。といっても湯ぶねにいた2人くらいだけだけど。 「ほんとちゃ、区長の○○ちゃんがな、地鎮祭に呼ばれたけん」 それはすごい、間違いのないソース。 こうして地域のニュースは、公式発表より早く、SNSよりも早く、地元温泉から広まることがある。恐るべし。

          温泉小噺 地域のニュースは

          温泉小噺  湯温のもんだい

          いろいろな温度の温泉がある。 慣れていない人にとっては、別府の温泉はだいたい熱い。 高めの温度で43度~44度くらい。(あつ湯) 低めだと39度~40度くらい。(ぬる湯) 私のお気に入りは41度ジャスト。 以前はぬるめが好きだったのだが、別府でしょっちゅう 温泉に行くようになり、少し慣れてきた。 41度以下だと、ぬるいなとわかるし、物足りない。 手足で触ってみて、秒で退散した温泉もある。 熱すぎて浸かることすら、いや、洗面桶でくんだものを 体にざばーっとかけることすらでき

          温泉小噺  湯温のもんだい

          温泉小噺 独泉(独占)

          「あらっ、おねーさん、もうでるの?」 ほっかほかに温まって浴室部分から脱衣所に移ると、 脱衣所で服を脱ぎかけてたおばちゃんから声をかけられた。 荷物を入れてある脱衣籠が一つしか無いので、 先客が一人なのはわかるはずだ。 「はい。お先でした。今、誰もいませんよ」 貸し切りですよ、よかったですねというニュアンスを含ませて、 もちろん知らない人だけど愛想よく返事をした。 すると、その人は言う。 「私、一人は好かんのよ。寂しいじゃない」 へえーなるほど、貸し切りじゃない方がいいと

          温泉小噺 独泉(独占)

          温泉小噺 まだまだ・・・

          「あのーすみません」とか「ねえ、ちょっと」とか いわゆる会話の最初の導入部分、それが、ない。 今日、髪を洗ってる横からかけられた声は、こうだった。 「何年?」 えっ?さすがに理解できなかった。 なんだろう、何年生かって意味?まさか学生には見えないだろうに。 何年通ってるか?かな 何年別府に住んでいるか?かな 声の主のおばちゃんは、洗い場の仕切りから顔を出しながら続けて言った。 「何年のばしてんの、長いよねえ」 ああ、髪の毛の長さだったか。 何年かは数えてないな。 もちろん、

          温泉小噺 まだまだ・・・

          温泉小噺 あいさつ

          別府の温泉での好きなところ。 あいさつ。 脱衣所に人がいたら こんにちは。 浴室に足を踏み入れるときに こんにちは。 浴室から出るときは、 お先にー とか あがりまーす とか ごゆっくりね とか 夜だとおやすみなさい とか。 お風呂をあがる人を見送る側は、 さよならー とか 気を付けてお帰り とか 別府の人は本当に声をだす。 直接の知り合いにむかってはもちろん、知らない人にも言う。 近くに声が届く人がいなくても空間にむかって挨拶してることすらある。 ほかの市町村の温泉や銭湯

          温泉小噺 あいさつ

          温泉スキ

          noteはじめてみます。2022/5/21. 温泉好きで、毎日ではないですが(一応自宅にもお風呂はある) しょっちゅう温泉に入っています。 「サウナで整う」というのが流行る以前より、温泉に入って 心身の疲れを癒してサッパリする。というのを趣味にしてきました。 ちなみに、サウナは苦手です。 主に別府の温泉に出没します。 別府はご存じのように角を曲がるとジモセン(地元温泉)がある、 というように温泉が多く、住民は今でも毎日の入浴を 家でなくて温泉に行く、という方々も多いです。 自

          温泉スキ