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雪の降る音が好き

「しんしんと降る雪」という表現。
この日本語、すごく素敵だなあと思います。雪が降ることを表す言葉において、すごくしっくり来るし、この言葉だけで情景が目に浮かんできます。

私は子どもの頃、雪が降るのをただ見ているのが好きで、庭に降る雪をひたすら見ていました。家の周りは人も車通りも少なく、周りから他に音がすることも無かったので、ひたすら静寂だったのを覚えています。
(アウトドアよりはインドアが好きな少年でした。)

部屋の中から見る雪も好きでしたし、家から出て雪の降る中で、何もせずただそこにいるのも好きでした。上下ブルーのスキーウェアを着て、帽子も手袋もつけた完全装備で、雪の中に倒れこんで、空から降って来る雪をひたすら見ていたりしていました。(もちろん親からは、風邪ひくからバカなことやめなさい、と言われましたが)

まつげの上や、耳のすぐ横に雪が落ちてきて、夢中になって雪の降る音を聞いていました。その時の音が、実際には音がしていないのに、音で表すとしたら「しんしん」としか言いようが無くて、それを聞くのが大好きでした。


ちなみに「しんしん」の由来が気になったので、意味を検索してみると、辞書には以下のように載っています。

しん‐しん【深深/▽沈▽沈】
あたりがひっそりと静まりかえっているさま。森森(しんしん)。「夜が—と更ける」
寒さなどが身にしみとおるさま。「冷気が—と身にこたえる」

出典:デジタル大辞泉(小学館) / weblio辞書より

確かに1の「静まりかえっているさま」も、2の「寒さが身に沁みとおるさま」も、雪が降る状況に対して使えそうです。

しかし、自分にとってはやっぱり「雪が降る様子」を表すための唯一無二の言葉であり、ただ静まりかえっているだけでも、寒いだけでも、少し足りないような気がします。

「しんしん」と雪の音がする(実際には無音)、みたいな感じです。
『3 雪が降るさま』で追加しておきたいくらいです。


今日は、窓から外を見ていると雪がちらついていたので、こんなことをつらつらと書いてみました。記事のトップの画像は、今年の初めに近所から撮影した、岩木山と雪原です。
今は全然積もっていないですが、あとひと月くらいで、またこんな景色になると思います。

今となっては、雪が降っても「雪かきめんどくせ~」とか「今年は暖冬でありますように!」とかいうつまらない大人になってしまいましたが。この冬は、少年の頃の気持ちを思い出して、しんしんという雪の音をまた聞いてみたいです。

最後に、GReeeeNの大好きな曲「雪の音」(ゆきのね) をよければどうぞ⛄


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