細切れ徒歩旅のススメ

徒歩はいいぞ

徒歩旅が好きだ。自転車・車・列車・船・飛行機などなど高速な移動手段はいろいろあるけれど、時間をかけてちょっとずつ街が変わっていく様子を見たりするためには最も原始的な移動手段である徒歩が良い。

別に運動が好きなわけではないのだが、頭をカラッポにして、ただ時間を潰すというのに、散歩というのは最適な趣味であった。

同じような趣味の持ち主はいるらしく、久住さんの『野武士、西へ 二年間の散歩』を読んだり、映画『転々』を見て、散歩を「延長」したいと思った。

散歩の延長とはなにか?ざっくりとした行く方向だけ決めて、日常的な風景を超えた散歩を繰り広げることである。散歩なので目的はあえて言えば観光以外はない。時間、無制限(足が動く限りは!)。

と、言うわけで、2014年のある日思い立って仙台方面に行こうと思った。

方向はなんとなく「北」。当然1日では完結しないので、『野武士、西へ』と同じく一人リレー形式とした。ルールとしては、行ったことのある場所までは公共交通機関を使っていよい!というものだ。例えば、自分の家から歩けるところまで歩いていったとしたら、その日は一旦列車で家に帰る。そして、後日改めて歩きを止めた場所まで列車で行き、そこからまた歩いていく。家に帰らず宿に泊まっても良い!

この方式で行くと当然、交通費やら宿代が、ストレートに特定の場所に行くよりはずっとかかるため、なんとも贅沢な旅行なのである。

まとまったスケジュールは不要で、細切れに旅をしたい自分のニーズにマッチしていて、お気軽に始めることができるのでオススメである。

追加ルール

追加ルールで以下を課している。

- スマートフォンの利用は写真撮影・GPSロギング以外は禁止。当然 Map アプリなどは利用不可

これは普段インターネットどっぷりなので、そこから一時的に開放されようという意図で課している。実際、やってて気分は良い。

準備

というわけで、まずは準備ということで数年の経験から以下が標準装備になった。リュックが重くなると辛いので、荷物は必要最低限である。

: 個人的にはNewBalanceのがあっている。靴紐は嫌いなので、結ばない靴紐などに置き換え。靴紐は滅びるべき。

帽子: うっかり忘れて、日射病で倒れかけたりしたことがあったので必須。冬でもいる。
良い靴下とそのスペア: 長い距離を歩くと足の裏が痛くなったりする。靴下はスポーツ用品店でいいヤツを買っておくと良さげ。
足へのテーピング: 自分の足の指の形が悪いのか、足の小指や一部が水ぶくれができてしまうので、その対策としてテーピングを施すようにした。良好なり。
カバン: 特別なものではないリュック。普段使っているもの。
飲み物500ml: 水分は大事。ただ、必要以上に持つ必要はない。どんなに田舎の道であっても、自販機は必ずある。
チョコレート: 冬であれば行動食として優秀。夏はだめ。
ウィダーinゼリーのなんかゴールドなやつ: 疲れ果てたときに飲むと、なんか元気になる。緊急用。
カッパと傘、カバン用カバー: 雨に降られることだってあるさ
水に流せるティッシュ: 公衆トイレなどに紙があるとは限らない。
地図: 最初は持ってなかった。野生の勘で道を求めていった。しかし、5〜10km くらい迷ったりとかが頻発したので、流石に紙で地図を持つようになった。当然だが、スマートフォンのMapアプリは利用禁止である。
タオル: 夏は特に汗をかきまくるので必須。
着替え
:  夏用装備。冬は別にいらない。夏はめっちゃ汗をかく。
ラジオ: 後述するが、コミュニティFMやら、地域ごとに普段聞けない局のラジオが聞けたりするので、本当になにもない場所に出くわしたとき暇つぶしに良い。

食料に関しては歩いている途中にある店に入って食べるので、非常食以外は持ち歩かないようにしている。

今までにやった旅

シーズンI 仙台旅編 (2014年〜2015年)

2014年のGWから、思いつきで始めたもの。当時は地理などに非常に疎かったので、かなりハチャメチャなルートを通って仙台に辿り着いている。

平井(自宅) -> 1. 南守谷(茨城) -> 2. 中妻(茨城) -> 3. 下妻 (茨城) ->  4.川島 (茨城) -> 5. 宇都宮 (栃木) -> 6. 蒲須坂 (栃木) -> 7. 矢板 (栃木) -> 8. 高久 (栃木) -> 9. 白河 (福島) -> 10. 鏡石 (福島) -> 11. 郡山 (福島) -> 12. 安達 (福島) -> 13. 福島(福島)  -> 14. 越河(福島) -> 15. 大河原(福島) ->  16. 岩沼 (宮城) -> 17. 仙台 (宮城)

なぜ、茨城に行ったのか。これがわからない。

散歩なので当然下調べはしない。というのが初期コンセプトだったため、道に対しては無頓着に進んでいってしまった。多分北の方に仙台があるので、北に行こう!という感じ。また、地理や歴史に関しては当時は弱く、日光(奥州)街道というのの存在を知らず、本能の赴くままに進んでしまった。

さすがに、下妻あたりで帰還ポータルとして大事な、列車の経路が途切れることに気づき、JR東北本線のある方向に軌道修正するのに40kmほどの歩行を要して大層疲れた。 (下妻から宇都宮への移動あたり。)

流石に中〜後半は道を間違えるとかえってこれなそうなことが何度かあったり、20km無コンビニという苦しみを味わうことがあったので、地図を印刷して持っていくという下調べを行うようになっていた。

最終日はたまたま仙台で嵐のコンサートをやっていたために、宿代がめっちゃ高くてトホホであった。

総歩行距離 478.32km。歩数581,380歩。

シーズンII 日光旅編 (2016年〜2017年)

自分の知識不足から、シーズンI では「奥州街道」を通らず、謎の下妻ルートを通るという状況だったため、日本橋から日光を歩くことで、国道4号線の日本橋 -> 仙台間を歩いたことにしよう!という大変大雑把な散歩。

徒歩で行ける世界遺産日光東照宮。

平井(自宅) -> 1. 日本橋(東京) -> 2. 草加 (埼玉) -> 3. 越谷 (埼玉) -> 4. 春日部 (埼玉) -> 5. 古河 (茨城) -> 6. 藤岡 (栃木) -> 7. 合戦場 (栃木) -> 8. 鹿沼 (栃木) -> 9. 今市 (栃木) -> 10. 日光 (栃木)

総歩行距離  194.42km。歩数 247,216歩。

シーズンIII 伊勢旅編 (2018年〜 現在進行中)

今更!王道の東海道経由。ということで、シーズンI, シーズンII に比べると、整備っぷりが段違い (どこが東海道なのかの道案内がとにかく多い!) なので、今までの旅よりはだいぶ楽と感じた。初心者は、東海道を歩くべし。

日本橋(東京) -> 1. 鶴見 (神奈川) -> 2. 戸塚 (神奈川) -> 3. 茅ヶ崎 (神奈川) -> 4. 小田原(神奈川) -> 5. 箱根関所 (神奈川) -> 6. 三島 (静岡) -> 7. 新富士 (静岡) -> 8. 入江岡 (静岡) -> 9. 道の駅宇津ノ谷峠 (静岡) -> 10. 金谷 (静岡) -> 継続中

まだ継続中だが、あえて名古屋には行かず伊勢湾をフェリーで行こうと思っている。徒歩旅としているが、行きたい方に行くということで、海上ルートありとした。

楽しみ方いろいろ

世の中よくわからないものが溢れているので、それを集めていくといろいろ楽しい。ポケモンGoとか、Ingressなどで楽しむというのもあるのだが、自分はリアルワールドのなにかを見つけていくだけでお腹いっぱいなため、どうも楽しむことができないのであった。

よくわからないものを集める

街にはよくわからないものが溢れている。

個人的に一番好きな写真は、これ。全く意味がわからなくて良い。

特定の種類のものを集める

妻は野良椅子を収集しているが、自分が今集めているのは「天皇休んだ場所シリーズ」と、「セブンイレブンの跡地」だ。

ラジオを聞く

どうしても退屈なときはある。

特に市や町の境目になると、非常に何も無い。なんのドラマもない。道端にいるカマキリくらいしか無い。

そんなときはラジオを聞いてみる。住んでいる場所では聞けないラジオが聞けて良い!(最近は Radiko で全国のものを聞けちゃいますけどね。)

道を自由に往来できるありがたみ

かつてはブログで1日づつ旅日記を書いていたりしてたのだが、なんとなく書けなくて、このようにまとめて体験を記してみた。

歩いていると関所跡があり、昔は移動に関しては中央政府の制限がかかっていたことが示されている。入鉄砲出女という交通政策があったとかなんとか。他には、安倍川や大井川は橋を掛けることが制限されていたり。

移動の自由は保証されていなかったわけである。

今は道があれば、自動車専用の道を除いて歩いて進めてしまう。なんと素晴らしいことだ!移動の自由最高!

あと高速に移動できるテクノロジーはすごい。自分が何時間もかけて歩いてきた道を、ものの数十分で移動できちゃう。

こう考えると人類は進化したなぁと感じるのです。

海外に行くときも顔パスで移動の自由が保証されるようになるといいのになぁと思うのですが、なかなか自分が生きている間にはそうもいかないのかもしれません。

未来人は、「21世紀にはパスポートがあったんだぜ!」「なんだそりゃ?」みたいな会話をするんだろうか。今、手形の話をするように。もしくは、時代は逆戻りして、もっと狭いコミュニティの中で生きていくんだろうか。想像は膨らむばかりであります。

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kawahara

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