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命との対面

最近、人の命について考えさせられたことがある。
知床半島の沖で、遊覧船が荒海で沈没、20数人の観光客が投げ出された。
数日過ぎても遺体の見つからない人も多い。
身内の人は、悲嘆にくれながらも「まだどこかの岩陰で助けを求めている」はずだと信じている。
2~3年前、キャンプ場で行方不明になった女児の母親も「必ずどこかで元気に生きている」と信じている。
現実に直面している人の気持ちは、そうでない人には理解できないことかもしれない。

子供の頃を思い出した。
伯父がニューギニアで戦死したが、伯父の母親(私の祖母)は、「必ず生きて帰って来る」と信じていた。
根拠は、戦死通報と共に帰って来た骨壺の中は、石ころひとつだったからである。
私の両親(クリスチャン)は、伯父は「天国に召された」として受け入れていたようである。
要は、遺体を目の前にしないと現実を受け入れられない・・・というのが、本音であろう。