ツイフェミの価値観と政治性 

 そもそも「フェミニズムとはなんぞや?」という問題については私はこう考えている。
【男女平等や男女同権な社会を作ろうとする運動であって、決して男性嫌悪、男性卑下や男性軽視をするものではない】と。
 しかるに、ツイッター上で活動する自称フェミニストの中には、事あるごとに弾性または男性社会と認識するものに対するヘイトを撒き散らすだけのアカウントが多い。彼らの行動原理は一貫性がなくひとえに男性嫌悪がメインになり、多大な矛盾を含んでいたり、物事に対する価値観が歪んでいることがある。また、なぜか政治的偏りを見せることも。
 
 そこで、ここではツイフェミと称する中でも名前が知れているいくつかのアカウントについて、2021年にあったふたつの出来事に関して彼らのツイートから探ってみた。

【立川の事件】

 ほぼ1年前の2021年6月1日、東京西部の立川市というところで、派遣型性的サービス(いわゆる“デリヘル”か)に従事する女性が殺される事件があった。女性には何の非もなく、歪んだ少年による一方的な殺害行為であった。これに関して、ツイフェミたちの反応を、ツイッターの即時性という観点から6月1日から8日までに期間を絞り、彼らがこの事件に関してどういうツイートをしたのかチェックした。

  • 北原みのり 関心は東京オリンピックで事件には無関心。

  • 菱山南帆子 同い年なので心が痛いと表明。同時に、マスコミに対して女性の名前を出すな。事件の背景に女性差別がある。

  • 笛美 容疑者のような女性を人間扱いしない考え方が社会全体にあり、それが少子高齢化を招いている。

  • 石川優実 性産業に就く女性の地位が下に見られているのが問題。そういう仕事をせねばならない女性もいる。男がそういう女性をふつうに人として扱えば問題点も減る。

  • 太田啓子 言及なし。

  • 辛淑玉 言及なし。

  • 郡司真子 言及なし。

  • 仁藤夢乃 言及なし。

 東京オリンピック開催直前であり、コロナ騒動も相まって開催反対・開催中止を主張する運動が忙しかったのか、殺人事件という重大なことが女性に起こったのに、それよりもオリンピックに関する政治的な運動が重要だったツイフェミが多くいた中、菱山南帆子は年齢とか八王子出身というところからの共感を、石川優実は性産業従事者としての経験からかの意見が表明されたが、当時、著作権と引用の問題で地裁判決が出たばかりでそれに忙しかったであろうことは想像に難くない。。
 ただし、女性差別が事件の背景にあるという彼らの主張は、わたし的には賛同し難いものがある。女性だからという理由で殺されたわけではなく、少年の要求に応えなかったことが大きな原因であろう。実際、要求を拒んだ彼女だけでなく助けに入った男性従業員も刺されている。男女差はそこには無い。なんでも女性差別に結びつけるツイフェミの悪いところだと思う。

【小田急の事件】

 上記事件からほぼ2ヶ月後の2021年8月6日、東京都内を走る小田急電鉄の車内で男が刃物を持って暴れ、女子大生を含む男女が重軽傷を負う事件が起こった(不幸中の幸いで死者は出なかった)。この事件に対するツイフェミたちの反応を、8月6日から15日までの期間限定でチェックしてみた。

  • 北原みのり フラワーデモはオンラインでフェミサイドに抗議する。

  • 菱山南帆子 私は黙らない。オンラインで抗議。さらに新宿でデモ。

  • 笛美 #幸せそうという理由で私たちを殺さないで  というハッシュタグでオンライン運動を展開。

  • 石川優実 政治家(枝野幸男立憲民主党党首や志位和夫日本共産党党首)に「フェミサイドを許さないと表明して欲しい」と要求。オンラインでもリアルでも小田急の事件はフェミサイドだと抗議。

  • 太田啓子 フェミサイドに寛容な社会はフェミサイドを連鎖させ加害が蔓延すると主張。

  • 辛淑玉 言及なし。

  • 郡司真子 言及なし。

  • 仁藤夢乃 無差別殺人ではなくフェミサイド。多くの人が抗議する必要があると主張。

 辛淑玉と郡司真子は世間の殺人事件や傷害事件には興味がないのかもしれない。一方、太田啓子や仁藤夢乃は、殺人事件には無関心だったのに、【単なる刺傷事件(あえてこう表現する)】には大いなる関心を示した。
 立川の事件の時には具体的なリアクションや行動は起こさず、ほぼ意見表明だけだった菱山南帆子や石川優実も、小田急の事件に関しては感情的になって具体的な行動に走っている。
 東京オリンピックも終わり、10月末に衆議院選挙を控え、さまざまな陣営が政治的に活発になり始めた時期でもあり、女性の権利を守る主張をすれば票が獲得できるとでも思った政党がツイフェミを道具にしてキャンペーンを行ったとも思える。
 立川と違って小田急では誰も殺されてないし、女性だけが襲われたわけでもないのに、ツイフェミたちは一方的に【フェミサイド】だと主張し、ツイッター上では「幸せそうな写真をアップ」したりする意味不明な行動があったり、韓国での事件の猿真似でポストイットを貼り付ける迷惑行為が行われた。それらの行為が電車内での理不尽な暴力行為の抑制になんの役に立つわけでもなく、単に何かの行動をしたという自己満足以外のなにものでもなかった。

 殺人事件には何もリアクションせず、出張型性産業の危険性を低減させるような具体的な提案も運動もしなかったのに、小田急の事件に関しては不自然なほど大げさに騒ぎ立てるも、実際に身になるような提言もできず、認知が歪んでいるとしか思えない。

 このように、ツイフェミとは社会に貢献するものでもなく、ただ単になんでも女性差別に結びつけて騒ぎたいだけの存在であり、一部の政治勢力が表面的に利用しているものだと思われる。

 以上、簡単に考察してみた。ツイッターで投稿するには分量多すぎたしね。
 


ここまで御注視いただき、ありがとうございます。まだ対価をいただくほどの作品を挙げていないのですが、ご好意はありがたくいただきます。