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22年度の一般会計決算はこう見よう!財務省や報道に騙されるな!

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/embed/channel/660/589625
※大河内薫マネリテラジオVoicy 2023年8月14日放送より

どうも、大河内薫です。
今日は7月31日に政府から発表され「一般会計決算」についてお話します。


■一般会計とは国の決算書

国にお金がどの様に入って(歳入)きて、どの様に使われてきたか(歳出)をあらわしたものが一般会計です。

僕が気になるのはやはり「教育予算」ですね。
国の投資は「教育」に張るのが一番リターンが大きいとアメリカの色々な研究でも分かっている事なのですが、日本は諸外国と比べると半分程度の予算しか使われていないです。

■繰越金と剰余金

今回は「一般会計」について、報道される事のない隠された真実やギャップについてお話したいと思います。

目立った報道だと、

・歴代3位の繰越金18兆円
・剰余金3.5兆円

の辺りの事が多い印象ですね。

「剰余金」とは、会社で言うのであれば「利益」が増えた事で「純資産」も増えますが、この増えた部分の事を言います。
国の場合だと「売上」は「税収」がそれにあたるのですが、報道では「お金がこんなに余った」と言うニュアンスで伝えらている事が多かったように思えます。

■もう少し踏み込んで解説します

国は、国民から徴収する税金(税収)と国債などを発行してお金を集めます。(歳入)
「剰余金3.5兆円」と言う事は、予算に対して使えるお金があったにもかかわらず、全く使い切れていないと言う事なので、そもそもそんなに必要なかったのでは?と言う見方もされるわけです。

この報道は、半分合ってて半分間違っています。
国の一般会計決算で言う「繰越金」と「剰余金」は、まるで違うものだと言う事をまず覚えておく必要があります。

「繰越金」は分かりやすいと思いますが、「来期に繰越すことができるお金」の事を言います。
「過去3番目に大きい18兆円」が来期に繰越せるわけです。
つまり来年度の予算に対して、最初から18兆円が用意できた状態になるので「繰越金」が多くても全く問題ありません。
問題ないのですが「こんなに余らせてどうするんだ!」と言う人がいるわけです。

これは「剰余金」と「繰越金」がごちゃまぜになっているからだと思います。
「18兆円」と「3.5兆円」を混ぜてはいけなくて、「過去3番目に大きい繰越金がある」と言う事です。
もちろん2022年に使い切らず余ったお金であると言う事は事実です。
なぜ余ってしまったのかと言う所をキチンと理解しておく必要があります。

■繰越金が18兆円も余った理由

繰越金が18兆円も余った理由「コロナ対策」です。
日本はコロナ対策を2020年からずっとやってきました。
100兆円の予算を取って、企業融資や中小企業にお金を使ってきました
「持続化給付金」もそうですし、日本政策金融公庫は利率を思い切り下げた「コロナ融資」をこの予算でやっています。

これは税収が増えたから100兆円があったと言う事ではなく、国債を発行してとにかくお金を刷って100兆円用意したわけです。
しかもこの時は「増税なし」で実行したんです。
それをやったのが、当時の安倍政権と菅政権です。

この時のお金が余ってると言う事なんです。
コロナ対策で100兆円を使おうと確保したお金がどんどん繰り越されていると言う状況なので、来期に向けてどんどん減っていくと思います。

ここをキチンと理解しておくと、「繰越金がこんなに多いのはおかしい!」と言っているメディアはきちんと理解していないと言う事が分かるわけですね。

■剰余金=余ったお金

一方で「剰余金」です。
これこそが「余り」なんです。
この「余り」はキチンと処理をしないと消えてなくなってしまいます。

2022年度の税収は過去最高額の71兆円でした。
でも財務省が1月に発表していた予想額は68兆円で、差額3兆円上振れした状態なんです。
一般会計で剰余金が3.5兆円でしたと言う事なので、まさにその上振れした金額なんです。
税収が予想よりも多かった為、3.5兆円余ったと言う事なんです。

■キチンと処理しないと剰余金は死に金になる

この剰余金3.5兆円はどこに行くのかと言うと、国債の償還(返済)や財務省の留保金になってしまいます。
国債の償還と言うのは、国の借金が減るので良い事のように聞こえますが、日本の貸借対照表を見ると借金がめちゃくちゃありますが、純資産もめちゃくちゃあるので、企業の観点で決算書を正しく見ると、借金が多い事は大した問題ではない事が分かります。
なので、あえて国債の償還をする必要がないと言う事なんです。

であれば、その剰余金は国民に返した方が良いと思います。
高度経済成長の時、税収が予想に反して入り過ぎて剰余金が発生した際には余ったお金を国民に還付していました。
これは今までにもやってきた事なので出来ないはずはないのですが、なぜか財務省はそれをやりません。

取りすぎた税金を国民に返せば、そのお金は確実に消費に回ります。
もちろん全てが消費に回る事はないかもしれませんが、消費に回る可能性は高いです。
ともすれば、経済はまた成長します。
成長することで、来期の税収にも良い影響があるわけです。
国債の償還や財務省の留保金になってしまったら何も起こらず、「死に金」になってしまいます。

■財務省の痛い所を突っ込めるメディアが生まれてくれば日本は変わる

メディアが突かなければならない事は、「剰余金3.5兆円をどうするのか」と言う点ですね。

「まさか国債償還するんじゃないですよね?」
「まさか財務省の留保金にするんじゃないですよね?」
「そんな事をしたら死に金になるぞ!」

と、ここが突けるメディアが出てきたら日本は変わってくるのではないかと思います。

■お知らせ

最後に「Voicyプレミアムリスナー」についてのお知らせです。
プレミアムリスナーを毎週土曜日と日曜日に配信しています。
どの様な内容なのかと言う事を紹介します。

応援したい人のYouTubeは登録解除した方が喜ばれる理由
副業としてのYouTube・Twitter・Instagram(クリック単価考察)

と言うお話をしました。
「YouTubeチャンネルの登録を解除すると喜ばれる」ってどう言う事なのかについてお話しています。
これはYouTubeのアルゴリズムのお話です。

YouTubeやTwitter、Instagramが副業になると言うお話は、1再生いくらとかクリック単価のお話をしています。
Twitterも最近、要件を満たせば収益化する事ができる様になりましたが、広告単価だったり1投稿のインプレッションがどの程度まで伸びるといくらくらい収益があるかなんてお話をしていますので、ご興味がある方はこちらより確認してみてください。

台風が近づいていますので皆さんお気を付けください。
本日も張り切っていきましょう。

それでは、素敵な1日を。
最後まで読んでくれたあなたに、幸あれ✨じゃあね!

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