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J1リーグ第30節 セレッソ大阪 VS サンフレッチェ広島 マッチレビュー

お久しぶりです。おかです。
3連敗中のセレッソは去年のこの時期にルヴァンカップ決勝で敗れた因縁の相手、サンフレッチェ広島を迎えた一戦でした。結果としてはスコアレスドローですが、どちらが点を入れてもおかしくない状況で興味深い試合展開でした。

※事象をピックアップして書いているため、記載できていない内容は多々あります。


第30節のセレッソ

スタメン
https://soccer.yahoo.co.jp/jleague/category/j1/game/2023102109/summary?gk=2

セレッソは前節からヨニッチ・鳥海・奥埜がスタメンに名を連ねました。

現代型のSB、毎熊・舩木

両サイドバックの毎熊・舩木は現代のSBとしてJの中でもトップレベルではと感じています。特に攻撃時ではどこに自分が立っていれば味方が助かるのか、ボールが前進するのか、押し込んだ時のリスク管理はどこですればよいのかをピッチ内で表現してもらえる選手だと感じています。

一例

セレッソは最終ラインからのビルドアップで香川をアンカー位置に配置してその前に上門・奥埜を配置しました。しかしながら、香川はドウグラスヴィエイラや満田によってパスコースを消されて中央の出口が閉じられています。また、奥埜・上門のポジションが少し高く、最終ラインから縦パスを差し込む距離が長いシーンがありました。(ジンヒョンからのパスは異次元なのでまた別です)

そういった状況に対して毎熊はサイドに立ち位置を取ったり、香川の横に入ってきたりと気を利かせる動きを取りました。ただ、カメラの画角上、前線の選手がどこに立っているか分かりにくいので、そのポジションを取ることで前線がどういった形になっているのか分からないです。
こういったポジションの移動により、毎熊は塞がれた中央のゲートを増やす役割と外経由でボールを回すために必要なゲートを増やす役割を行っています。
舩木も同様で中央のゲートを増やす役割と外経由でゲートを増やす役割、ゲートに差し込む役割を増やす動きを行っていました。

現状、サイドバックで出場がある他の可能性の選手は(出場機会があった選手)山中・丸橋・進藤・西尾といった選手ですが、これらのタスクをハイクオリティで行えるのは毎熊・舩木かと考えます。各選手によって得意なことが異なるので、今のサッカーに合うのは毎熊・舩木という意味です。

やりたいことを出来た理由と出来ない理由

セレッソのやりたかったことの1つはサイドに張ったクルークス・カピシャーバにボールを渡して1対1orインナーラップした奥埜・上門にパスをして深さを取るという攻撃をしたいと見受けられました。

2人ともドリブルで仕掛けることができたではないかと思うかもしれませんが、共通で挙げられるのは志知が毎熊に釣られて前に出る、佐々木のクルークスへのスライドが遅い場合がほとんどです。基本的には佐々木に対して、近いポジションをクルークスが取ってしまい、クルークスまでのパスコースをが遠い、受けても佐々木に詰められ前向きでプレーができない(クルークスと佐々木の間合いがない)といった観点から、前半途中から後半は特にサイドアタッカーはあまり、仕事をさせてもらえなかったと感じます。

守備のアップデート

守備の形はリーグ戦のアウェーFC東京戦で見せた形に近いと感じました。

前半39分40秒

前線から守備に行く場合はいつもの4-4-2や4-1-3-2のような形で広島の前進を阻もうと試みました。
4-1-3-2の場合は、奥埜・レオセアラでプレスにいきつつ奥埜は中盤の選手のパスコースを切りながら相手最終ラインにアタックします。上門はもう一枚の中盤にマンマークのような形で守備を行っていました。

最終ラインが3枚の場合

仮に最終ラインが3枚の場合はクルークス・カピシャーバどちらも外切りで(サイドへの選手へのパスコースを切りながら)プレスをかけます。結果として長いボールを蹴ることが広島は多く、そこにはヨニッチ・鳥海の跳ね返しや短いパスの場合は相手の選択肢を制限しているため香川や最終ラインの選手は潰しどころが分かりやすい形になりました。

これを始めて見せたのはFC東京戦でした。その時も似たようなことをnoteで書いているので是非。

https://note.com/ooo_waa/n/nb4485eb17277?sub_rt=share_pw

柴山という男

柴山を中盤で起用することで何度もドリブルで仕掛けてチャンスを演出しました。移籍後の中でもトップのパフォーマンスを見せたのではないでしょうか。

しかしながら、ここで1つ気になるポイントがあります。それは他の選手とポジションが被ってしまう点です。柴山自身、右サイドでボールを持ってドリブルを仕掛けることが強みであるが故に、本来クルークスや途中から右で回ったカピシャーバのプレーエリアまで踏み込んでしまい、結果的に右サイドが渋滞することがありました。

後半41分20秒

柴山からカピシャーバにサイドへボールを渡した際にカピシャーバ的にはマッチアップの東の後ろに佐々木がいるとはいえ、それでもドリブルで仕掛けるタイプの選手です。しかしながら、パスをした柴山はゆっくりとカピシャーバに近づき、柴山のマークをしていた川村まで引き連れて結果的に右サイドは渋滞する形になりました。柴山が来なくても仕掛けるのは難しいと考える人もいるとは思いますが、カピシャーバを1年見て仕掛ける可能性も大いにあると考えます。

5車線の道路で1番右にクルークス・カピが走ってて、柴山の車が右から2番目と大外のレーンを行ったり来たりで走ってて、クルークス・カピ的に「気持ちよく走れそう!って思ったのになんかめっちゃこっちに車来たから渋滞しちゃった、、」ってイメージです。

お互いが好きなエリアや得意な位置がある分、そこの交通整理をしなければ渋滞する形になり、柴山やクルークス・カピシャーバやその他の選手が犠牲になってしまうのでは感じました。

結果的に柴山を投入後は違いを生み出したことは事実ですので、今後の柴山を含めた交代選手の使い方に注目したいです。

まとめ

ACL争いが激化する中で、セレッソは怪我人が多く、ここ4試合は勝ちがありません。しかしながら、今節はポジティブな要素が多かったと感じます。中断期間の中で、広島対策かつ戦術のバージョンアップを図ったのが素人目ながら感じられて残りの4試合に期待が持てる一戦だったのではないでしょうか。
次節はホームでのダービーです。勝利以外はいりません。私もゴール裏で声が枯れて話せないぐらいまで応援しますので、勝利することを願って次の試合まで楽しみにしたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。




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