春が廻る



「恥の多い生涯を送ってきました」って
あの文豪が綴ってたみたい
香水の匂いで僕をかき消す
伸びた前髪で僕をかき消す
消えたって消えてない僕の澱み

春になれば蝶は舞って
春になれば花が咲いて
春になればスピカが光って
僕は歪んでく

春が廻る
日々が変わる
春が廻る
日々を変える

夕暮れの中走る僕は
何かを見つけては見落としてく
あれそれこれどれ
どこにいくのかも分からないまま
初めて作って喜んだ手紙
記憶の中から消えてた手前
ハッと気付いて吐き出した声で
叫ぶ泣く僕は歌う
夕焼けの中転んだ僕は
何かにぶつかり転がっていく
あれそれこれどれ
誰が自分かもわからないまま
初めて壊して悲しんだ泥玉
初めて殺して悲しんだ人格
ハッと気付いて吐き出した声で
嘆く轟く僕は歌う


春になれば緑が増す
春になれば生命は芽吹く
春になればしし座が登って
僕は沈んでいく

春が廻る
日々が変わる
春が廻る
日々を変える

夕暮れの中走る僕は
何かを見つけては見落としてく
あれそれこれどれ
どこにいくのかも分からないまま
初めて作って喜んだ手紙
記憶の中から消えてた手前
ハッと気付いて吐き出した声で
叫ぶ泣く僕は歌う
夕焼けの中転んだ僕は
何かにぶつかり転がっていく
あれそれこれどれ
誰が自分かもわからないまま
初めて壊して悲しんだ泥玉
初めて殺して悲しんだ人格
ハッと気付いて吐き出した声で
嘆く轟く僕は歌う

春が回る
氷が蕩けるのに
僕は変わらない
僕の関係は解けない
ひとりぼっちの春おままごと


夕闇の中走る僕は
何かを探して見失ってく
あれそれこれどれ
どこにあるかもわからないまま
初めて出会って喜んだ人
初めてあだ名で呼ばれた時
ハッと気付いて吐き出した声で
叫ぶ泣く僕は歌う
夕闇の中歩く僕は
何かにぶつかり見つかっていく
あれそれこれどれ
誰が自分かもわからないまま
初めて壊して悲しんだ縁
初めて殺して悲しんだ心
ハッと気付いて吐き出した声で
嘆く轟く僕は歌う


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