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木造一軒家の自宅で、アートギャラリーをはじめることにしました。 ギャラリーDIY#00

Open Letter の中庭(なかにわ)です。こちらのnoteでは、自宅である木造一軒家をDIYで改装して現代美術のギャラリーにしようとする我々の奮闘の過程や、ギャラリーの活動の様子などお伝えしていけたらと思います。

2018年4月、上北沢の住宅街にある、ごくごく普通な木造一戸建てに引っ越しました。築50年以上、結構年季の入った物件です。それまでは千代田区にあるアーツ千代田3331のスペースで、週末のみの営業でギャラリーを開いていましたが、自宅の引っ越しと同時に3331からも退去しました。

自宅ギャラリーをはじめることにしたのは、OpenLetterのオーナー(で、夫である)山内よりも、私からの希望が強かったです。理由はいろいろあります。

・それまで借りていた3331のスペースがホワイトキューブで、窓もなく息苦しかった(とはいえ、3331は元中学校で、窓がある部屋の方が多数派です)

・ギャラリー然としていない、もっと雑多な場所で展示をやった方がおもしろいのでは、と思っていた

・平日は2人とも会社員のため、ギャラリーは土日のみの運営になっていたが、週末だけのために一ヶ月分の家賃を支払うのがもったいなかった

・週末の休みの日に、自宅から1時間もかけてギャラリーまで通うのが、正直しんどかった

・自分の生活空間で展示をしたら、普段の生活で自分たちも楽しめるし、それを人に伝えることもできる。日常の中に美術があることを提示したい

などなど。
とはいえ、自宅でギャラリーができるような物件、つまりは住居兼事務所or店舗がOK、さらには改装もOKの物件はごく少数。そもそも店舗兼住宅のような物件は探している人が多く、不動産データベースの遡上にのる前に決まってしまうようです。

見つけるのになかなか難儀しました。スーモなどの大手不動産検索サイトはもちろん、東京R不動産DIYPR-Storegoodroom 等々、不動産サイト巡りやメルマガチェックは日課となり、少しでも可能性を感じた物件はすぐ予約。

そして時期ごとに引っ越ししたい理由やプランは変わり、物件は決まらず悶々としながら、2人とも徐々に疲弊していきました。
(そんな状態で内見を繰り返し、物件ご担当の方々には大変申し訳ないです…。)

そんな中、東京R不動産でみつけ上北沢駅から徒歩5分の庭付き戸建て物件。住宅兼事務所もOKで、「改装オンパレード」と書いてあるではないですか…。
しかし「上北沢駅」という聞きなれない駅、あまり好きではなかった京王線…。とはいえ新宿から乗り換えなしで14分だし、十分範疇に入るのでは?
何より庭がよさそうだ。

内見すると、甲州街道裏にあるガチの住宅街で、ここでギャラリーを開いてもいいのかな?といった静けさ。2階からは「セレモア」というお葬式サービスの巨大な看板が見える…。

とはいえ、改装もOKで庭もある。以前はイタリアの料理家の方がここで料理教室を開いたり、シェアハウスになっていたりと、いろいろ多様に使われていた痕跡もみえる物件。築年数はずいぶんと経っているが、それなりに補修もされていて、いろいろ試せそうな感じもある…。

ちょっと前に杉並の善福寺緑地付近の戸建て物件に撃沈したばかりだったので、これは外すまいとすぐさま申し込み。
その後、ギャラリーの概要や希望する改修内容を簡単に以下のようにまとめて、物件担当の方へ送りしました。

上記の改修プランや申し込みが無事とおり、いよいよ引っ越し。
そこから長い長いDIYの旅が始まるのですが、その頃はまだ知る由もありません。なんせ3日もあればできるだろう、くらいに、完全に甘く見ていたのですから…。

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