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〈雑感〉【FE 暁の女神】2/22を過ぎちゃったから思い出を語ろう

暁に目覚めて


(ネタバレあり)
かつて知る人ぞ知ると言わしめたファイアーエムブレムシリーズの第10作目。本作は2007年2月22日に発売されていたらしいので、『暁の女神』の思い出を語れたらと思い筆を執りました。(ちょっと遅れて)

同シリーズ9作目『蒼炎の軌跡』の続編にあたり、基本的な登場人物は変わらないまま、新たなキャラクターも引っ提げて、3年後のテリウス大陸を舞台に新たな争乱が巻き起こります。

※過去の記憶を引っ張ってきているので、例によって画像はありません…


多い―マンパワーがものごっつい

最大の特徴は、シリーズで類を見ないほど群像劇に重きを置いた作品というところ。戦う相手はもちろん、プレイヤーが操作する軍隊もコロコロ変わります。

ストーリーも大ボリュームの四部構成になっており…

銀の髪の乙女ミカヤを中心としたデイン解放軍による
ベグニオン帝国駐屯軍への反乱を描いた第一部

復興を目指すクリミア王国に起こったクーデターの鎮圧のため
女王エリンシアが再び剣を取る第二部

ラグズ連合軍とベグニオン帝国の開戦を皮切りに
大陸全土を巻き込む大戦禍となっていく第三部

蒼炎の勇者アイクの旗の下、
全ての英雄が手を取り合いこの世界を終わらせる神に挑む第四部

…と戦のシチュエーションも主人公の立場もその時々で大きな変化があるのです。

故に、自分が使えるユニットはべらぼうに多い。最後の第四部なんて、ここまで自分が育ててきたキャクター全員を、ある程度好きなように三つの分隊に振り分けてもまだ余剰戦力が出てくるレベル。

「『風花雪月』の三つの学級と逸楽先生と灰狼の四人にセイロス騎士団の皆さまを足しても、まだ『暁の女神』に登場する味方ユニットの方が多い。」と言うとその多さ…ファンの方々には伝わりますかね…。

さらに2周目以降でしか仲間にできない、隠しキャラまでいるんでとにかく選択肢の幅がとんでもない。

うーん…顔採用が止まりませんな…

そんなもんだから、おぽのは毎周メンバーを変えるなどして毎日遊んでました。

またその楽しさを布教するためその頃の友人に貸し出したこともあります。結果は布教どころかそのお母さんがハマって、友人はほとんど遊べてなかった、なんてことが。

(おぽのがまだ見たことがない会話やシーンを知っていて恐々とした覚えがあります。)


語りたい―指先で送るキャラへのメッセージ

キャラクターたちについて。

先述の通り、使えるキャラクター数は70名を越え一人ひとり特徴のある性能をしています。獣に変身(ゲーム上は「化身」)できる「ラグズ」ユニットが前作から続投されているお陰もあって、どのようにユニットを選んでも兵種のバラエティに富んだ軍団が完成します。

ということで、第一~第四部まで感想と、各部の印象的なキャラクターを何名か一言語っていきます。(全員好きなんですけど…さすがに…)

第一部 暁の巫女
全体のチュートリアルにあたる、デインの義賊「暁の団」の活躍を描いた物語…なんですが、最序盤故にあらゆる物資がカッツカツです。前作で敗戦国となったデイン側の物語だからという理由もあるでしょうが…。

【ミカヤ】
主人公の一人、魔法、魔防、幸運ばっかり上がったなぁ。本人は儚げな印象ながらも、芯が強くて一度決めたことは曲げないタイプ。それが、どんなに誤った方向であろうと…。ゲームなので結局解決するんですけどね。

【サザ】
『蒼炎の軌跡』でクラスチェンジできなかった逆特別扱いの盗賊の元少年。立派な青年に成長し、第一部では、いわゆる「ジェイガンポジション」。ネットでミーム化してしまってかわいそう…。

【イレース】
前作にも登場した、無限の胃袋を持つ雷魔法使い。見た目や発言に反してかなり図太い神経の持ち主でご飯をたかってくる。第一部どころか色んな所に顔を出してくるので出撃できる章数がトップ。地味~に優遇されてます。

【フリーダ】
暁の女神の褐色ショートヘアの槍騎士。そしてデイン軍唯一の騎兵。パラディンが大好きなんですが、その初期ステータスの低さに驚愕。でも初出撃する章で少ない資金からやけくその特注の槍を作ってまで主力運用しました。

【ビーゼ】
前作にはいなかったカラスに変身できる一般ラグズ。よーしスタメンに入れるぞーとか思ってたら第一部で離脱。再合流が第四部の最後のほうってどういうこと…??ビーゼの印象は変身しない状態の蹴りで占められてます。

第二部 国とは王とは
復興途中のクリミア王国が舞台で前作のキャラがどんどん出てきます。マップも癖の強いものが多いですが、最後の最後で、今なお語り草になるほどの調整がされた名マップ「終章 女王エリンシア」が待っています。

【エリンシア】
前作のお転婆お姫様から、国を背負う覚悟を決めた女王にへと成長…するまでの物語が第二部。クーデターの首謀者ルドベックから持ち前の甘さを見抜かれてます。ただ宝剣アミーテを持たせたら最強。慈悲はない。

【ハール】
前作から続投の眼帯と黒鎧の昼行灯系竜騎士。『暁の女神』最強ユニットの一角。正直、どんなに難しかろうが、この人いれば大丈夫なんじゃないかな?というぐらいの活躍は間違いありません。

【ネフェニー】
ハルバーディアってカッコいいんですよね~。前作もお世話になりましたが、今回もその攻守走そろったステータスは健在。FEでは方言をしゃべるユニットは強いという法則に違わない成長を見せてくれます。

【チャップ】
前作の初登場時のマップは、他のキャラのせいで印象が薄かったのですが、この親父さんこんなに強かったのか…と印象が改まりました。武装解除とか言いながら、盗賊のヘザーと組んで片っ端から敵の武器を取り上げます。

【カリル】
前作は使えた旦那さんのラルゴが欠席とかいう扱いですが、カリルさんは大活躍です。超遠距離魔法「メティオ」をタダで持ってきてくれ、魔力もそこそこあるので、後方支援が本当に輝く。

第三部 交わされた誓約
いよいよ本番、の第三部。アイクたち傭兵団の面々が再登場してくれます。ここからこれまで使ってた軍も使えるようになるのですが、ミカヤたちはデイン軍、アイクたちはラグズ連合軍なので、時には育てたキャラ同士の殴り合いになります。

【アイク】
ますます親父ににてきた主人公。第四部のボスを倒すことができるほどの初期値の高さで、逆に成長率は抑えられている調整がかけられています。強すぎるからか魔防が圧倒的に低いという明確な弱点を与えられてしまった。

【ミスト】
3年たちさらに強くなったアイクの妹。しかも専用のクラスチェンジアイテムがあります。魔力が上がるので、魔法剣士の成長ができるのですが…暁は魔法剣なくてですね…ミスト専用の武器がアイクの武器より強いのは内緒。

【シノン】
前作で七面倒くさい再加入条件で、再雇用した甲斐があったというものです。『暁の女神』最強ユニットの一人といっても過言ではないです。近接攻撃可能な弓の「弩」が追加されたせいでもはや死角がありません。

【リュシオン】
前作から使用できるユニットの再行動役。超重要ポジションの白鷺ラグズです。妹も参戦し、新たに見つかった生き別れの兄も登場。白鷺三きょうだい皆再行動役なのですが、永久機関を許さないよう同時に出撃できません。

【シグルーン】
前作から顔もセリフもユニットアイコンまであったのに一切仲間にならなかった天馬騎士団団長がついに参戦。エリンシアを含めずマーシャ、タニス、シグルーンでトライアングルアタックができるようになりました。

第四部 神と人
テリウス大陸を襲った神の裁きにより、力のないものは石化。英雄と神の手勢による最後の戦いが開幕…。もうここで仲間になるユニットは大体がオーバースペック。やりたい放題。

【サナキ】
宗主国たるベグニオン帝国の皇帝にして、作中一の魔法使いののじゃ少女。ただし力が低すぎるのであらゆる魔導書が重くてしょうがないです。専用魔法が強いのでこれ以外使わない。というより他の本が持ち上げられない…。

【ティバーン】
前回の終章でお助けユニットとして登場したタカの王。組み分けの際、リーダーはアイク、ミカヤ、はわかるとしてなんで急にリーダーになったの…?実は化身しなくても相手を殴り飛ばせるパワーの持ち主。さすが王。

【レニング】
かなり重要な瞬間をサラッと思い出話で流されてしまったオジサマ。ヒゲもいい感じのナイスミドルなんですが、この段階だと騎兵ってかなりの数いるせいでそもそもの枠がないんですよね…。

【オリヴァー】
生きてたのかよ!!そんで勝手に仲間になるのかよ!!開発に愛されている強欲貴族。欲望に忠実でがっつり敵側の顔ですが、気に入った者を傷つけることは一切しない美の追求者。…頼むから敵でいてくれ。

【ペレアス】
隠しキャラの一人、条件は2周目を遊ぶことなので簡単に出会えます。『暁の女神』唯一の闇魔導士。どの魔導書も重量が重めですが、ペレアス王子なら何とか持つことができます。惜しむらくはもう使える章が少ないこと…。


ズルい―せめて言わせて

『暁の女神』は遊びやすくて好きなんですが、反面悪いトコもいくつか挙げられます。

その中の最たるものが…「後半ほどゲームバランスが大雑把」といったところ。最序盤の第一部、特殊マップが多い第二部、防衛戦や特殊勝利条件のある第三部ときて、第四部。いろいろシチュエーションは凝っていて、前作をひっくるめた謎がどんどん解決していくのですが、攻略がとにかく苦しくない。

中でも今作に登場する「奥義」スキルは、眠らせたり攻撃力3倍だったり、敵の防御を半減だったりと効果があるものの、その大体は奥義発動≒敵の撃破なので、効果を感じることなく戦闘が終了します。

他タイトルの『聖戦の系譜』や『烈火の剣』あたりも後半必殺祭りになりがちですが、暁の女神はレベルの上限値がいつもよりも高く、各ステータスの限界も普段の倍ぐらいなので、それら以上にあらゆるスキルが発動してド派手です。

必殺モーションも凝っていてとにかくかっこいい。

…ですが奥義を覚え始めると、誰で攻撃しても結果が同じ、になりがちなのでせっかく大勢いるキャラクターがもったいなく感じます。

🐈 🐦 🐉

もう一つだけ。

海外版の存在。

え?良いことのはずでは?と思われると思います。もちろん、発売されたことはファンとしてもうれしいことで、海外ファンともやり取りできていいことづくめ。

しかし…海外版『Fire Emblem: Radiant Dawn』は、『暁の女神』のバグを修正している以外に、追加イベントがあり、追加アイテムがあり、不便だったシステムがなくなり、スキルが微調整され…なによりも…

登場する全キャラクターの公式イラストをゲーム内で見ることができるんです。

流石にそれはずるすぎるでしょ。

(それから10数年後に発売された設定資料集、『テリウス・コレクション上下巻』でようやく見ることができたのが救いです。)

通販ではプレ値がヤバくて今は手が出せない代物。



全然語り足りません…が、複数回に分けるほどのことでもないので、言いたいことは他に機会があればその時に。

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