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決算数値から見る清水エスパルスの足取り(その1) -はじめに-

1 はじめに

一般社団法人 エスパルスを愛する会が2024年1月13日に開催したイベント「エスパルスを絶対J1へ戻そう」の終盤で、当法人代表であり株式会社IAIの石田社長がエスパルス凋落の原因は、エスパルスの代表取締役会長であり親会社の鈴与株式会社社長の鈴木健一郎氏の「クラブ、チームへの介入」にあるという旨を語りました。

私にも同様の情報が複数のルートから以前から届いており、注意深くエスパルスに起きている出来事などを注視していました。

ところで、左伴繁雄社長時代のサポーズミーティングにおいて、左伴さんが2015年のJ2降格に至った背景をエスパルスの財務状況から解説してくれました。

そこで、私なりに決算数値から見て、エスパルスに起こった出来事や戦績の背景などを読み解くと同時に、親会社である鈴与株式会社がどのようにエスパルスと関わって来たかについても読み解いて行きたいと思います。
その延長線上として「健一郎会長のチーム介入」についても推理していきたいと思います。

2 リーグ公表のクラブ決算数値と注目点

Jリーグでは、以下のような各クラブの決算状況を毎年度公表しています。(画像のものは抜粋したものです。PDF版は公開資料そのままのものです。)

2021年度 J1クラブ決算一覧(画像をクリックすると拡大します。)


この表で注目すべきポイントは、歳入では、
①営業収益(収入合計)
②スポンサー収入
③その他収入(主に賞金)
です。その他の収入科目は名称を見てのとおりで理解できると思います。

表を見ると、
▶「営業収入」は収入総額。どれだけ稼いだか努力の証
▶各クラブともに収益を支える柱は「スポンサー収入」
▶「入場料収入」や「物販収入」は案外少ない
▶「その他収入」の内訳の主は賞金で、強いクラブはしっかり稼いでいる。賞金も重要な収入源

などが分かります。

歳出では、
①営業費用(支出合計)
②トップチーム人件費
です。

トップチーム人件費(以下「強化費」と称します。)は、戦力(選手)を確保るための軍資金です。これをライバルチームの数値や平均値と対比することで、クラブとしての戦闘力やリーグ内での立ち位置が見えてきます。

必ずしも強化費が大きければ、チームが強いというわけではありませんが、どれだけクラブが稼ぎ、どれだけ強化費に充てることができるかというのがチーム強化の大きな考えであることは、言わずとも知っておられると思います。

以上の視点を覚えておいてください。

今回は、ここまでとします。
次回からはエスパルスの決算数値を見て、過去の出来事などの背景を読み解いて行きたいと思います。



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