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【活動レポート】医療的ケア児の災害対応を学ぶ「災害学習キャンプ」報告会を開催!

「災害時等を想定して、不慣れな環境でも自立して行動できるスキルを身に付ける」ことを目的に、「災害学習キャンプ」をはじめ災害対応を学ぶさまざまな取り組みを2023年に実施しました。これらの活動を振り返り、報告会を2024年2月24日(土)に開催しました。

 報告会は広く一般向けに実施し、医療従事者だけでなく、当事者家族など、全国各地から集まりました。会の前半には今回の活動内容を発表、後半には災害学習キャンプの参加家族を交えて座談会をしました。質疑応答では、能登半島地震の発生を受け、具体的な質問が多く寄せられました。
 全体を通じてキーワードになっていたのが「関係性作り」。物を備えておくことも大事だけれど、何かあった時に頼れる人、自分たちの存在を知ってくれている人との関係性を日頃から作っておくことの重要性を共有しました。

座談会の様子

◆セミナー参加者からの質問① 
能登半島の地震の際にはどのような対応を実際にされましたか?

・家族間で声を出して安否確認。非常物品を机の上に置いた。
・荷物を玄関に全部出し、ヘッドライトを枕元に置いて普段着を着て寝た。
・扉と玄関をすべて開けた。風呂場に水をはり、非常時の荷物を車の中に積んだ。また、すぐ外に出られるように常にスリッパを履いて過ごした。

◆セミナー参加者からの質問②
支援者側としては、「災害時にどのように支援するといいのか」と考えがちで、また「支援者が皆、無事である」という前提で考えることが多い中で、今回の発表者は誰かの助けを得ようと考えていないことに驚きました。どのようにしたら、このような意識改革ができますか?

・そもそも周りに頼ろうと思っていなかったので、逆に頼ってもよかったのかと思った。
・災害時に支援が必要であることを事前に周囲の方に理解してもらうこと、普段から近隣住人や自治体との関係づくりが大事だと気づいた。

◆セミナー参加者からの質問③
関係性作りがよく出てきましたが、具体的にどのような行動が必要でしょうか?

・地域の活動になるべく参加したいと思った。
・オレンジキッズ ケアラボや訪問看護ステーションの車が自宅に停まっていることで、近隣住人もこの家に何かしら支援が必要な人がいると気づいていると思う。 なので、支援が必要な子がいるということなど、掘り下げた会話をすることから始めたい。

ケアに必要な物品や災害時の対応に関するマニュアルや動画を公開

https://carelab.jp/support/

この度の活動において、ケアに必要な物品や災害時の対応に関する動画やマニュアルを作成しました。日頃から繰り返しご覧いただくことで、万が一の際に取るべき行動が理解できるようになっています。ぜひご活用ください!
詳細はこちら

◆この活動は公益財団法人ベネッセこども基金「2023年度(第8回)重い病気を抱える子どもの学び支援活動助成」を受けて実施しました。
参考:ベネッセ子ども基金・助成団体紹介ページ

さいごに

私たちが実践する活動の多くは、まだ制度に結びつかず、法人の収益になることはありません。こういった取り組みを継続していくためにも、オレンジキッズケアラボでは年間を通して寄付の募集をしております。
皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

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