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2年同棲していた男に振られた、友人の緊急事態から一夜明けて② -なぜトラウマになるほどのキツい別れになるのか-

職場について、PCの隅っこにLINEが見える。M子だった。
「5分だけ話してもいい?」

少し話を聞く。
もう彼の頭の中は「離れたい」しかなくて、傷つけようがなんだろうが、とりあえず離れることを勝ち取りたいのがわかった。

M子はトラウマが多い。
だから、M子に傷を負ってほしくなかった。
次に気持ちよくスタートが切れるように、別れてくれたらいいのに、M子の歴代の男たちのほとんどが、人間不信にもなりかねない振り方をする。

あんなに性格も良く、真面目で努力家なM子に対して、親友として許せないし、なんでなのかと思った。そして思った。もしかしたら、M子の「辛抱強さ」ゆえなのかもしれない。

営業の仕事をしていて「断りやすいんだ、ごめん」と言われたことがある。
私は引き継ぎのクライアントをダメにしてしまうことが多かった。コミュ力が足りないとか、仕事ができないとか、原因は多々あるとは思うけど、その1つがそれ。

「とりあえず聞いてくれるし、傷ついても立ち直りが早そう」。

それはもう、気持ちいいくらいに切られる。「もう来ないでいい」「今日で終わりにして」「君のことは嫌いじゃないけどさ…」。

新卒のピヨピヨ営業マンには辛かったけど、かなりアレでメンタルは鍛えられた。そして自分で自分を慰めた。私は明るく元気だから、他の人より断りやすいんだと。

それって男女にも言えるのかも。
M子はものすごく真面目で、辛抱強い。彼が傍若無人とも思える勝手な振る舞いをしても、自分を変えようと耐え、克服していくようだった。

でも結局それが、相手の要望は「なんとなく察して、引くところ引いてよ」ってとこを「こういう形なら、引かなくてもできるでしょ」ってなってしまって、それが双方にとってよければよかったけど、たぶん相手にはよくなかったんだろう。

その提案は、人によれば「お互いハッピーなアイデアだね」ともなるが、別の人からすると「…(やんわり言ったが思ったようになんなかった)。」となる。そうなると、後者の場合は「今度は言い方をもっと変えよう」となる。もっとクリアに、もっと強く。

M子の場合、その提案力や忍耐力がずば抜けていた。
そうなると、悪循環のように言い方はきつくなり、最終的には「これでもか」くらいのレベルになり、気が付いた時にはものすごく傷つく展開になる。

そんなことを言っても、今のM子には響かないだろうし、「やっぱり私が悪いんだ…頑張っても裏目に出るなんて」と、むしろ傷口に塩を塗るようになるだろうから、少し落ち着いたら話してみよう。

今夜もM子と飲みにいく。

こういう時はひたすらアウトプットをしながら自分の状況を整理して、事実を何度も振り返りながら、落ち着かせていくのがいいと思う。

親友は隣で、併走する。私がどん底の時もそうして隣にいて、M子は励ましてくれるから。無条件に愛を持って、聞いて、励まして、諭して、女たちはまた友情を深めながら生きていく。

M子、そんなに傷つかないで。X男は全然魅力的じゃないし、世の中にはあなたと趣味があって、もっと話の弾む人はいっぱいいる。この歳で同棲解消は正直かなりのダメージだけど、お互い頑張っていこう。

仕事とプライベートのギャップが激しいと言われたらしいが、気にすることない。確かに頑張りすぎとは思うけど、当たり前だよ、仕事を頑張るのは。お金もらってるんだから。

目の前にあるのは次の恋でも婚活でもない。今度はプライベートを愛してくれる人がいればいいけど、そのためにも、自分がワクワクすることとか楽しいことをいっぱいしよう。

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