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おすすめ本紹介 「地雷グリコ」(青崎有吾/角川書店)

先日、青崎有吾さんの「地雷グリコ」が第24回本格ミステリ大賞を受賞しました。
おめでとうございます!
 

 
店主も大好きな作品です。
 

地雷グリコ 店頭POP

まるで少年マンガを読んだときのような、そんなワクワク感があります。
主人公の真兎が圧倒的な頭脳と勝負強さで、ライバルたちを次々と撃破していく爽快さ。
真兎に倒されたライバルたちが、味方陣営に加わったり、解説要員のガヤになったりするあたりも、まるで「キン肉マン」「キャプテン翼」を読むようです。
ピンチに陥っても大丈夫。必ず真兎は大逆転をしてくれます。
なぜなら、ゲームをはじめる前からすでに真兎はそこに勝ち筋の戦略を埋め込んでいるからです。
ですから読者は真兎のピンチにハラハラするのではなく、「ここからどうやって逆転を? どんな仕掛けをしているのか?」というドキドキを楽しんでください。
 
友情、努力、勝利。さらに本格ミステリ的な仕掛けが加わったバトル小説。
面白くないわけがない!
ですよね。
 
店主は中でも「自由律ジャンケン」がお気に入りです。
通常のグー、チョキ、パーに加え、プレイヤーがひとつずつ「新手」を加えた5種で戦うというゲーム。
新しく加えた「手」には特殊能力が付与されており、いち早く相手の設定した「手」の特殊能力を見抜き、その上で自分の「新手」の特殊能力をどうやって戦略に組み込むかを考えるゲーム。
ゲームは単純。戦略は複雑。これが面白さの肝です。
真兎の設定した「新手」の能力を推理しながら読んでみてください。たぶん当たりませんから。

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