ジョジョリオンはロカカカが登場した辺りで離脱してしまったのですが、完結したという事で再開・読了しました。

良い画が多かったものの、ストーリー展開とキャラクターは難解で正直読み辛く、荒木飛呂彦に何かが起こったと推察せずにはいられません。
何が起きたのか、何を考えていたのか。ジョジョ8部ジョジョリオンを通じ考えていきたいと思います。

運命⇒呪いに至る経緯。ジョジョの呪い。

運命について5部・6部で大きなテーマとして扱われていましたが
7部ではジョニィの動かない足を筆頭に呪われた宿命について語られるようになります。
特にジャイロは1部2部で決定された短命というギミックを世界から決定されており、ジャイロの死について荒木は終始意識していたと想像します。
宇宙が一巡して設定はリセットしたものの、キャラクターは一巡前からの影響を明らかに受けており、回避しようにも回避できないジョジョの呪いのようなものが明確に発生しました。

ジョジョの呪いに立ち向かう。

ジョナサンが登場する7部でディエゴが登場するように、定助が登場する8部に吉良吉影が登場するのは必然です。
そしてディエゴがジョニィに勝つように、吉良吉影が街に倒されるのは吉良吉影に決定された呪いなのです。
このジョジョの呪いに抗う方法は無いのかと荒木は考えたのではないでしょうか。

過去の部から断絶された異質の主人公、仗助と吉良吉影は動かないように土に埋め、定助は通常の血縁ではなく、4部の主人公と敵のミックスから産まれるように仕掛けられました。

そして8部ではとにかく過去の部からあらゆる要素を持ってきており、今まで読んできた読者でも混乱するくらい設定をごちゃ混ぜにします。
・岩人間＝石仮面、柱の男
・各種人物⇒性別変更・血縁変更
・スタンド類似

ジョジョの呪い(運命)に立ち向かうためには設定をごちゃ混ぜにするしかない。混沌とした世界にすることで、荒木自身も物語の先が良く分からない状態で連載できるようにしたわけです。
その良く分からない状態から生まれる偶然のアイディアがゴー・ビヨンド。
不運(呪い)に打ち勝つには前に進む意思から生じる偶然しかない。というのが荒木が導き出した答えなのです。
混沌した世界をわざと作ってるんだから、読み難いのは当然と荒木も編集も思っているのではないかと思います。
(ゴー・ビヨンドがだんだん狙ったところに当てられるようになるのは、この物語もだんだん着地の方向性が見えてきて、狙ったところに着地できたということなのでしょう)
このジョジョ8部はジョジョの呪いに抗う部であり、9部ジョジョランドを最高の物語にするためには必要な部だったのです。

9部 ジョジョランドとは

最高の物語になる事は間違いない筈です。
8部をあまり楽しめなかった人も、9部を読めば手のひらクルーしていくのではないかと期待しています。

ジョジョの呪いは解けたのか？
ジョジョランド超期待しています。