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三井住友銀の外貨建て預金の思惑とは!?見え隠れするある「打算」

「ドル定期預金の金利上げ 三井住友銀、年0.01→5.3%に」の記事が一面トップに書かれていました。

なぜ三井住友銀行は今、米ドル建て定期預金をこんなに引き上げたのでしょうか?

まず今、米ドル建て定期預金に入れてもうま味はありません。円高で円安に触れるのであればまだわかりますが、もしそうならFXの方に分(ぶ)があるでしょう。

というぐらいに外貨建て預金は危険です。FXと性質が違う投資商品でさらに多数の手数料に加えて、税金と元本リスクが伴うと考えたら良いでしょう。

ではなぜ500倍も金利を上げたのか。それは以下の①~③の理由があります。

①安易に資金を集められる。
②米利上げが続いている。
③預金という錯覚を利用している。

①安易に資金を集められる。
アップルの4%を超える預金が少し前にあったという衝撃をさらに超える5%の設定という衝撃です。

もちろん、ネット銀行が5%台に外貨預金を設定しているので「それに合わせた」というのはあると思います。

それなら、SBI新生銀行が5.3%の最高を設定しているなら、それを超えるぐらいには設定すべきだったのではないでしょうか。

案外、危険な商品と打ち出したくないため、同じパーセントにしたかもしれないですが。

この驚きの設定に引き寄せられて外貨建て預金に入れる人が続出したら、資金を集められます。そこを狙ったのだというところだと思います。

②米利上げが続いている。
米利上げが続いていて、円安はまだ続く恐れがあります。為替介入も前回の145円を超えてもされていないところを見ると、まだしないかもしれません。

じわじわ円安が続いているので、為替介入がされていないということらしいですが、155円ぐらいまでしないのではないかという声もあります。

だとすると155円までの利益が出るとも考えられるのですが、実際にそうなるかはわかりません。つまり、そのリスクを「定期」預金でロックされたら目も当てられません。

さらに米利上げはあと1回ぐらいではないかとも言われているので、正直うま味が少なく、出すのが遅いです。

③預金という錯覚を利用している。
どうも日本人は「預金」という言葉に絶対的な信用を持っている心理があります。

現にインフレリスクになっているのにそこには目も向けない人もいるぐらいに。外貨建て預金は目に見える部分と見えない部分のリスクが混じっています。

目に見えない部分は預金なので元本はそのままに見える。しかし、実際は為替リスクが出てしまうので目に見えない部分で元本が目減りするリスクがあります。

さらにもっと目に見えない部分は先ほども書きましたが、為替手数料、利益に対する税金もついてくるというリスクです。

そのため、預金という錯覚を利用している少し騙し的な部分が見え隠れします。

【視点】
三井住友銀行は今、オリーブというスーパーアプリで20代以下の会員登録をかなり増やしてきています。

つまり、ネット銀行に割合が多い世代でもある中で、三井住友銀行は追随しようとしている点です。

「預金」という部分には預金心理に強い層に対してのアピール、しかし、投資にも意識が向けられている若い世代には外貨建て預金にも集中します。

そこをついたというところでしょう。ただうま味自体は薄れ、外貨建て預金を購入するにしても遅いのに、資金集めと手数料で稼ごうと思っている部分は安易に思えてしまうのは否めないです。
#外貨建て預金 #米ドル利上げ
#三井住友銀行 #5 .3%

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