見出し画像

 北里大学といえば知る人ぞ知る、オーガニックビーフの先駆者的な存在で、1994年から北里八雲方式と言われる自給飼料100%のグラスフェッド(自分たちで作った牧草だけ)にこだわった肉用牛生産を実践しており、2009年には国内で肉用牛初の有機JAS認証を取得しました。
 北里八雲牛の品種は日本短角種や日本短角種とサレール種というフランス原産の牛を掛け合わせた肉専用種を育てています。この品種や掛け合わせは牧草でより効率良く多くの牛肉を生産出来ないかなどを追求し続けた結果だそうです。

有機草熟北里八雲牛は3回以上お産をしたお母さん牛の100%グラスフェッドオーガニックビーフです

有機草熟北里八雲牛は3回以上お産をした牛のことを言います。
すごくないですか?子牛を3頭以上お産して、しかも母乳で子牛を育てるんですよ!ということはもちろん母牛が健康でなければいけません!
ものすごく健康で子育て上手な母牛でないと有機草熟北里八雲牛になれないんですよ!
もう一度言います!すごくないですか!!!!!

 ちなみに、釧路生まれ、釧路育ちのオーガニックビーフは世界でもっとも多く肉専用種として飼育されているアンガス種という品種です。

 私たちの釧路生まれ、釧路育ちのオーガニックビーフは牧草以外の餌も与えています。私たちの飼料は一般的な飼料とは違い、国内で排出される有機の食品製造副産物や国内の有機の未利用資源です。ひとの利用出来ない、ひとの利用しないものを餌として牛肉を生産しています。これが本来の畜産や農業の役割です。 

グラスフェッドビーフとはグラス(grass)=牧草ということで牧草を主体とした餌で育てたお肉ということになります。グラスフェッドビーフの定義を調べてみましたが、牧草のみしか給与してはいけないのか?少量であれば他の餌も給与していいのか?よくわかりませんが、北里八雲牛や有機草熟北里八雲牛は牧草と子牛の時期に母牛からもらう母乳、それ以外の餌はすべて100%牧草(グラス)で育っている完全なグラスフェッドビーフです。こちらも当然 人には利用出来ない、消化出来ない牧草から牛肉(動物性タンパク質)を生産しています。牛ってすごいですよね!

放牧風景

広大な牧草地でのびのびと毎日を過ごし、お腹いっぱい青草を自由に食べて育っています。冬は雪がすごく、地面は凍ってしまう為(牛さんも滑って転んだりしたら大変です)牛舎内で、牛舎内といっても一般的な牛舎よりも圧倒的に広々とした空間で、夏場に収穫したグラスサイレージをこれまたお腹いっぱい食べてのんびりと過ごしています。この風景は北里大学獣医学部付属フィールドサイエンスセンター八雲牧場のX(@FSC_YAKUMO)にてほぼ毎日配信されています

冬場の牛舎での風景

 有機草熟北里八雲牛と釧路生まれ、釧路育ちのオーガニックビーフは品種の違いや餌の違い、環境の違いなんかでもお肉の味が変わってきます。品種も餌も環境もすべてが全く違い、共通点は有機JSA認証を取得しているということのみです。全く違うお肉になっています。味や風味、肉色など違いを探しながら食べて頂くのも楽しいと思います。
 一言でオーガニックビーフといってもいろいろなオーガニックビーフがあり、それぞれに特徴があります。私はここの生産者のオーガニックビーフが好みだなとか、この料理にはこのオーガニックビーフが合いそうだなぁなど考えながら食べるのも楽しいと思います。

肝心な味は健康に何年も育っているだけあって味が濃いです。赤身の味を十二分に堪能できるのではないかと思います。 
まだまだ国産のオーガニックビーフは少ないので是非味わってみてください。

有機草熟北里八雲牛が食べたくなってしまった方はこちらを覗いてみてください。
品種や餌、育て方の違いによる食べ比べセットもあります。

注)画像はすべてhttps://twitter.com/FSC_YAKUMO/photoからのものです

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?