東京都千代田区にある科学技術館催物場にて開催された「2024ハンドメイドバイシクル展」へ行ってきました。（イベントは終了しています）

この展示会は、国内外のハンドメイドバイシクルビルダーやパーツメーカーによる、独創性の高い自転車やパーツの展示をメインにした自転車イベントのひとつです。

自転車がすき。自転車競技がすき。ハンドメイドバイクの「いま」を知るべく、そして知り合いのビルダーさんに会いに、見学してきました。

ハンドメイドは、唯一無二のもの

ロードバイクなどのスポーツ自転車のフレームは、主にアルミ・カーボン・スチール（クロモリ）・チタン製などがあります。たとえばツール・ド・フランスのような長距離自転車レースでは、おもに軽量なカーボン製が使用されます。

今回展示されているのは、その名のとおりハンドメイド。大手メーカーではなく、ビルダーの手によってひとつひとつ製作された自転車です。

わたし自身、シクロクロスという自転車競技用のフレームをビルダーの方に作っていただいたことがあります。

ハンドメイドの良さといえば、体型や乗り方に合わせて設計されたフレームなのはもちろん、素材からカラーリングまで、すべてセレクトできるところ。とにかく誰ともかぶらなくて、かっこいい。まさに「世界にひとつだけの自転車」なのです！　

熱気むんむん

展示室が5つあり、フレーム工房やパーツメーカーのほか、東京サイクルデザイン専門学校のブースなど、50社ほど出展されていました。

会場は見学者で賑わっており、静かな熱気がむんむんと漂っていましたよ。

どんな自転車がお好き？

各ブースにはとっておきの自転車が並び、間近で見学することができます。またビルダーの方もいらっしゃって、直接お話を伺うこともできました。

細くて華奢なクロモリフレーム。さわやかなホワイトが輝いていました。

おしゃれなカラーリングのロードバイク。街中をつーっと走ってみたいなあ。

こちらは長距離自転車イベントであるブルベの最高峰「パリ・ブレスト・パリ（PBP）」を走破したバイクだそう。パーツ等もレース仕様でした。

「…これは、メガネですか？」「はい。メガネなんで（笑顔）」
遊び心がありますね。

いつか乗ってみたい、憧れのマウンテンバイク。

個性あふれる自転車たち

シンプルなデザインの自転車のほかにも、独創性の高い自転車が展示されていました。

こちらはチタン製のトラック競技用ロードレーサー。ギアもブレーキもない、完全な戦闘機です。

木とカーボンのハイブリッド車もありました。ゆるやかなカーブを描いたデザインがお洒落。

SHIZTECH（シズテック）さんでは、チタンフレームの折りたたみロードバイクがありました。

矢印の部分（シートステー）を外して、

ゆっくりと持ち上げ内側へ

簡単に折りたたむことができました。たたんだフレームはホイールとほぼ同じサイズで、持ち運びに便利そうです。

こちらはリカンベント車。背もたれつきのシートにもたれるように座り、足を前方に向けた姿勢でペダルを漕ぎます。

ヒバと桜の木でできたスポーティな小径車もありました。

命をつなぐ自転車

東日本大震災では、移動の手段としてだけでなく、発電機としても自転車が利用されたそうです。会場には、シクロクリーンという自転車搭載型浄水機が展示されていました。

ポンプで吸いあげて浄水装置を通すことで、飲料水として利用できるようです。

自転車搭載型浄水装置は発展途上の水事情が悪い地域において活躍し、2017年にはバングラデシュで現地生産がスタート。そして2020年からはバングラデシュ製「シクロアクア」を日本に逆輸入しているそうです。

豊富な経験と、たしかな技術

最後に、ハンドメイドバイクの魅力といえば「うつくしさ」。ビルダーさんの確かな技術と経験によって作られたフレームは精巧で、まるで美術品のよう。鉄フレーム好きにとって、萌えポイントが至るところにあります。

ほかにもご紹介したい自転車がたくさん、見どころ満載の展示会でした。世界にたったひとつの自転車、皆さんもいかがですか。

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。

●自転車に関する記事はこちらにもあります。よろしければどうぞ💁‍♀️
・シクロクロス
・ツール・ド・フランス
・ジャパンカップサイクルロードレース
・パリ～ルーベ・ファム