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『標準』ではなく『自分』に合わせていいんだ?

本日は、「今って、こんな感じなんだ?」とわたしが気づいたことについて、書こうと思います。
若い方にとっては、今更ながらの、ごく当たり前の感性なのかもしれませんが、しばしおつきあいいただけると、うれしいです。

始まりは、ムースの使い方を調べたことからでした。
たまたま、いつもと違うタイプのムースを買って来たので、その使い方をネットで調べたわけです。
で、検索結果で出て来たサイトの数々を見つつ、ふと「今って、天然パーマでも問題ないんだ」って思ったんですね。
というのも、どのサイトも、パーマかけてる人・天然パーマの人・ストレートの人と、それぞれ髪によってムースの使い方が分けられていて、なんというか、いろんな髪の人がいるのが当たり前って感じだったからです。

もちろんわたしも、整髪料にはいろんなものがあって、タイプもいろいろあるというのは知っていました。
知ってはいましたが……わたしにとってそれらは、「自分の髪に合わせて使うもの」じゃなくて「自分がしたい髪に合わせて使うもの」って感覚だったのですね。

ちなみにわたしの髪は、天然パーマです。
それも髪の分量が多くて真っ黒の、まとめるのにとても苦労する髪で、年取って少しおちついて来ましたが、学生のころは雨が降るともう最悪の状態でした。
そして、わたしの若いころ(学生時代~20代ぐらい)というのは、わたしの感覚では天然パーマの人間には人権なんかない、といった感じだったのです。

これは今でもたまにニュースとかになりますが――わたしの学生時代は、校則で決められた髪というのは、「ストレートでそこそこの黒い髪の人たち」だけが認められるものでした。
天然パーマや、もともと髪色の茶色っぽい生徒は、生徒指導の教師からは常に睨まれていると言っても過言ではありません。
わたしの母校では、さすがにそこまでの措置はされませんでしたが、天然パーマや元から茶色い髪に証明書が必要だったり、ストレートパーマや黒く染めることを強要される学校もあったようです。
また、こうしたことは、21世紀に入ってからもニュースなど見る限りは、続いているようです。

更に、髪の問題は社会人になってからも、つきまといます。
たとえば、自分的にはちゃんとまとめているつもりでも、時間が経つと(特に天気の悪い日は)ボサボサになる髪は、周囲からは白い目で見られることが多かったのです。
短くするとよけいに飛び跳ねることもあって、長く伸ばしていたのですが、年配の人からは、それも良く思われませんでした。
もちろん、仕事中は後ろに束ねたりしてましたが、年配の人にとっては「長いこと」自体が問題だったようです。
また、美容院へ行くと、「髪が黒すぎる」「多すぎる」とよく言われました。ただ、当時の美容師さんたちは、「じゃあどうすればいいのか」という提案はなく、こちらとしては自分にはどうしようもないことを言われて、いやな気持になるだけ……ということも多かったです。

そもそも、わたしが若かったころというのは、何事も「標準に合わせろ」という時代でした。
10代のころのわたしは太っていて、スカートはウエストのサイズに合わせると年相応の可愛いものには、なかなか出会えませんでした。
そもそも背が低いので、スカートもズボンも、ウエストが合ったところで、丈上げは必須です。靴もサイズが小さすぎて、合うのがありません。一度なんて「子供用のコーナーで見て下さい」と店員に言われたことがあります(;^ω^)

まあ、わたしもたいがい規格外の体型だったわけですが(ちなみに、20代で痩せて、ウエストサイズに悩む必要はなくなりましたが)、それにしても。
今だと、少なくとも服のサイズは、「スモール」という小柄な人向けのものがあるメーカーが増えていますよね。あと、通販でもお直しサービスがありますし。

あと、雑誌などでもけっこう「ぽっちゃりさん向け」とか「小さい人向け」「長身の人向け」のおしゃれ・着こなし、なんかは載っていると思います。

なんにせよ。
長らくわたしは「ストレートでなければダメだ」と思い込んで、とにかく髪をまっすぐするために、ストレート用のムースを使って、毎朝髪をドライヤーとアイロンで伸ばし続けて来ました。
それが、ムースの使い方で検索して出て来たサイトを見るうちに、天然パーマでもいいのかな? という気持ちに変わって来たのです。
今回買って来たムースが、たまたま天然パーマに合うものだったこともあって、今朝はサイトの一つにあった方法で、そのムースを使ってみました。
そしたら、すごくいい感じに仕上がったのです。
いつものように、無理してドライヤーとアイロンで真っ直ぐ伸ばす必要もなく、自然なゆるいウエーブが出ています。
それを見て、「無理に標準に合わせなくてもいいんだな」と改めて感じたのでした。

もちろん、地域や場所、職種や年代によって、人の価値観というのはバラバラで、今でもやっぱりわたしの学生時代のような価値観が普通だという地域だったり年代だったりは、あると思います。
学校の校則なんかは、その際たるものですよね。
けれど、日本全体としては、『標準』ではなく『個人』に合わせるのが当然のこと、という社会に少しずつでも変化しているのかなと、今回思ったことでした。
それと、この記事を書いてみて、わたしにとって髪に関するコンプレックスってけっこう根深いものだったのかな……とも思いました。
セルフカットするようになったきっかけは、金銭的なことだったんですが、実は美容師さんたちとのやりとり自体も、思っていた以上にストレスだったのだろうか……とも思ったことです。

それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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