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《有料、冒頭試読》【ロッテ球団73年考察/(19)-打者-「二塁打」73シーズン歴代ベスト10】

(写真 左・シーズン最多二塁打の球団記録・福浦和也、右・歴代通算最多二塁打の球団記録・榎本喜八)

(19)(打者編)「二塁打」の73シーズン考察

 今回は打撃成績から、球団史上長年大きな武器となっている「二塁打」の73シーズン考察を。
 2022年シーズンを終えて、オリオンズ&マリーンズの二塁打数は「14,601本」。これは、オリックス(1936年~)、巨人(1936年~)、ソフトバンク(1938年~)、中日(1936年~)、阪神(1936年~)に次いで6番目の数字。
 上位球団の参入年を参考に記したが、上位5球団は1リーグ時代からの老舗球団。残念ながら2リーグ制後の5球団の数字を追えないが、間違いなく、現12球団でナンバーワンの数字だと思われるのが二塁打数になる。
 その球団の歴史を紐解くと、創成期から現在のマリーンズまで「伝統的に二塁打が多い」ことが分かってくる。今回は、そんな歴史も頭に入れて考察する。

 まずは、チームのシーズン二塁打数から。

【チームシーズン二塁打 ベスト10】

★1位…283二塁打-1- 2003(平成15)年(140試合)-4- ※NPB歴代2位(福浦(50)/ショート(32)/フェルナンデス(30))
★2位…280二塁打-1- 2008(平成20)年(144試合)-4- ※NPB歴代3位(今江(37)/大松(30)/橋本(28))
★3位…278二塁打-1- 2004(平成16)年(133試合)-4- ※NPB歴代4位タイ(福浦(42)/フランコ(35)/ベニー(31))
★〃 …278二塁打-1- 2005(平成17)年(136試合)-1- ※NPB歴代4位タイ(今江(35)/フランコ(28)/福浦、李(25))
★5位…260二塁打-1- 2014(平成26)年(144試合)-4- ※NPB歴代8位(クルーズ(32)/鈴木(29)/井口(24))
★6位…253二塁打-1- 2007(平成19)年(144試合)-2- (TSUYOSHI(31)/サブロー(28)/里崎(27))
★7位…250二塁打-1- 2002(平成14)年(140試合)-4- (福浦(40)/サブロー(33)/メイ(26))
★8位…245二塁打-4- 2009(平成21)年(144試合)-5- (大松(28)/西岡、井口、サブロー(24))
★9位…244二塁打-2- 2010(平成22)年(144試合)-3- (井口(44)/今江(37)/西岡(32))
★10位…241二塁打-1- 1998(平成10)年(135試合)-6- (初芝(38)/福浦(32)/フランコ(27))
※シーズン最少…146二塁打 1953(昭和28)年(120試合)
※NPB最多…290二塁打 日本ハム 2009(平成21)年

 ベスト10を掲出したが、NPB歴代記録ベスト10のうち、半分の5シーズンがマリーンズの記録になる。そして球団ランキングでは、1位から10位まで、すべてマリーンズ時代の数字が並ぶ。
 最多は2003(平成15)年の283二塁打。日本ハムが2009年(平成21)年に290二塁打を記録して抜かれたが、それまでは歴代リーグ上位を占めていた。これは、千葉移転後に球場の利点を生かして多くなったのかと思われるが、伝統的に二塁打は大きな武器になっているのだ。73年間のシーズン二塁打数のリーグ順位をみると
・1位…23度(オリオンズ時代10度、マリーンズ時代13度)
・2位…20度
・3位…13度
・4位…7度
・5位…6度
・6位…3度
・7位…1度(1953(昭和28年)7球団制)
 上記のように圧倒的に上位が多い。創成期から現在のマリーンズまで「伝統的に二塁打が多い」ことが分かると思う。

 それは、個人記録を見ると、さらに明確になる。

【シーズン二塁打 ベスト10】

◎現役
※NPB100傑-Tはタイ
◆1位…福浦 和也 50二塁打【パ1位】2003(平成15)年 ※NPB100傑2位
◆2位…山内 和弘 47二塁打【パ1位】1956(昭和31)年 ※NPB100傑5位-T
◆3位…井口 資仁 44二塁打【パ1位】2010(平成22)年 ※NPB100傑11位-T
◆4位…福浦 和也 42二塁打【パ1位】2004(平成16)年 ※NPB100傑14位-T
◆5位…福浦 和也 40二塁打(パ2位)2002(平成14)年 ※NPB100傑26位-T

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