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#28:M-1グランプリ2021優勝の錦鯉さんに見る人間性

昨年末、2021年12月22日にM-1グランプリ2021が開催されました。
M-1グランプリ(エムワングランプリ)は、吉本興業と朝日放送テレビ(ABCテレビ)が主催しており、日本一の漫才師を決める大会として知られています。通称『M-1』と言います。

僕は小・中学生の頃からお笑いが好きで、吉本新喜劇や深夜の漫才・コント番組をよく観ていました。

高校時代には、もちろん素人ですが、文化祭の舞台で漫才をしたりしていました。

今回の決勝10組について、素人の個人ですが、審査員になったつもりで、採点を付けながら楽しく観させていただきました。

個人採点の結果は以下の通りです。
(納得がいかない!というファンの方がいたら、ごめんなさい汗)

【決勝10組ファーストラウンド】
・モグライダー 88点
・ランジャタイ 84点
・ゆにばーす 86点
・ハライチ(敗者復活) 85点
・真空ジェシカ 85点
・オズワルド 92点
・ロングコートダディ 90点
・錦鯉 95点
・インディアンス 87点
・もも 89点

【最終決戦3組】
・インディアンス 90点
・錦鯉 98点
・オズワルド 95点

僕は、1組目のモグライダーさんを基準点にして、2組目以降の採点をしましたので、プロの審査員の方々よりも全体的に低めの点になっています。

驚いたのはやはり、年々レベルが上がっていることでしょうか。
以前は90点以上が出れば十分高得点のように感じていましたが、最近は決勝に残るコンビであれば、審査員の方が90点中ばの点数を出すことも珍しくなくなってきました。

個人的には、
優勝こそ逃したものの、
2位のオズワルドさんは、優勝してもおかしくないほどの、
パフォーマンスだったと感じました。

その他のコンビについても、
6000組を超える中から、
残った10組ですから、
その中では、バッキバキの猛者たちとも言えます。
準々決勝、準決勝に残るコンビも相当な実力者ばかりだと思います。

では、今回優勝の成否を分けたものは何か?
色々なご意見・見方があるかとは思いますが、
僕は「人間性」だと感じました。

もちろん「人間性」のみでは、
厳しい漫才の技芸の世界では通用しないかもしれません。
ですが、各々の個性や得意分野を磨き切った研鑽の先には、やはり「人間性」という輝きがあるように感じました。

まず始めに「人間性」という点で印象に残ったのは、プレッシャーのかかる1番手にモグライダーさんが選ばれた時、激励して送り出していた錦鯉・長谷川さんの姿でした。
以前はもっとピリピリした空気がM-1全体にあったように思います。
最近はオリンピックなどの舞台でも、ライバルである相手のパフォーマンスを讃えたりする姿をよく見かけるようになりました。

当然M-1でも、自分たちこそが1位になるんだという想いで、それぞれが競い合っています。
ただ、場数を踏んだプロでも頭が真っ白になるほど緊張や重圧を感じると言われるM-1ですから、
準々決勝、準決勝を共に勝ち抜いた者同士は、
もはや同志とも言えるのかもしれません。

ライバルでもあるけれども、
同じ頂上(ところ)を目指す仲間。
という感覚。

プロの芸人さんたちにとって、
M-1グランプリで結果を残すことは、
今後の芸人人生を左右しかねない一大イベントです。

それにもかかわらず、
錦鯉さんが優勝した時、
自分のことのように喜び、讃える他のコンビがいたり、
涙する審査員(ナイツ・縞さんなど)がいたり、
今回たくさんの人が応援したい気持ち、嬉しい気持ちになり、感動を生み出したのはどうしてでしょうか?

それは、実力だけではなく、応援したくなる「人間性」にもあるのではないかと感じます。
M-1グランプリの上位に残る人たちは、
人を笑かすことにかけては、
皆、実力者揃いだと言えます。

たくさんの人たちがお笑いを好きな理由、
それは楽しく愉快な気持ちにさせてくれるからではないでしょうか。
そういった意味では、
芸人さんたちは、
「人を喜ばせ合戦」をし合っている
とも言えます。

それは仕事や人生の本質でもあるのかもしれません。

そんな中で、
錦鯉さんの優勝が決定した瞬間、
長谷川さんはガッツポーズではなく、
手を合わせていました。
それは、僕には、
感謝の気持ちを表現している姿に見えました。

「ありがとうございます」

自分たち自身のがんばりや努力はもとより、
応援してくれたり、支えてくれる周りの人たちがいてくれたからこそ、自分たち自身のかけがえのない個性を発揮して、
M-1グランプリで優勝することができた。
そして、優勝できたのは、
お互い相方がいてくれたからこそと思い合っている。

「おかげさまの精神」
「他者に感謝できる心」
「報恩感謝の気持ち」

そういう想いを持って、舞台に立つ錦鯉さんを見て、
ファンの方や視聴者だけでなく、審査員も「応援したい」気持ちになった。
喜びを分かち合うことができた。
その「人間性」が垣間みられたことが、
大変印象に残った。
そんなM-1グランプリでした。

錦鯉さん、優勝おめでとうございます☆

そして、たくさん笑かしてくれた、
今回のM-1グランプリの舞台に立たれた、
芸人の皆さん、
それを支える裏方スタッフの皆さんに感謝したいと思います。ありがとうございました。

LIFE IS BEAUTIFUL!!


(ライフ イズ ビューティフル:人生は美しい。錦鯉さんの決勝2回目のネタで最後に長谷川さんが喋った、締めのオチゼリフ)

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