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ある曲とその思い出 #1

1.STANDING STILL / Hi-STANDARD

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 高校の入学祝いだったか、P-90の付いたエピフォンのレスポールを天理楽器で買ってもらった。好きなバンドのスコアを買いパワーコードでコード進行を覚えたりリフを覚えたり。周りに音楽好きはいたが、実際に楽器を持つ奴はそういなかった。ある時友達が、あの山の中腹にギター上手い人おんでと言ってきた。軽く知り合いなので一緒に行こうということになった。

 ある日の夕方、自転車を漕いで山の中腹に向かった。古めの一軒家でその人の部屋に入ると薄暗く、ヴィレバンに売ってるもので装飾施しました的ないかにもな空間だった。ポスターにお香にチョケた灰皿。少しハードロック寄りな趣味のようで、Ibanezかなんかのギターが置いてあり

 「なんか弾いてみいや」

 と言われて弾いたのがハイスタのSTANDING STILLのイントロだった。おお〜やるやん的な反応の後、今度は俺の番とX JAPANの紅のギターソロを延々と聞かされた。ハードロックにはそこまでハマってなかった為そっちじゃないねんな〜…と思いながらすっかり暗くなった夜道を帰ったという思い出。

 ただの思い出話なのでオチはないが、苦し紛れに書くと…ある時冒頭のエピフォンのギターをカッコよくしたくて、ピックガードが割れてたらパンク味増してええ感じちゃう?と思いつきアイスピック(実際には「タコ焼きひっくり返すやつ」と呼ぶ)でガツンと刺してみた。すると意外と丈夫で、ちいいいいさな窪みが出来ただけだった。何回かやれば割れるやろ!とガンガン刺すが、小さな窪みが増えるだけだった。めっちゃダサいギターになった…。


 2.Only in Dreams / Weezer

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 高校に入りしばらくすると楽器を持つ仲間が増え、バンドを組んでライブをやり出した。

 奈良NEVERLANDというライブハウスが当時三条通りにあり、よく出入りしていた。自身のライブの時だったか、対バンがいつも5組ほどいたのでサウンドチェックと本番以外の時間はいつも持て余していた。NEVERLANDはビルの2Fで、1Fがゲーセンだったので早めに来たヒマな友達なんかとよくタムロしていた。

 そのゲーセンである時、地面に落ちていたリップの殻(ゴミ)に気づかず何となく蹴ってしまいUFOキャッチャーの筐体の下にスルスルっと入ってしまった。その時、

 「今何隠したんや」

 ステンカラーコートを着たハードボイルドな中年男性が後ろに立っていた。隠したっていうか、ゴミが足に当たったんですけどと言うと

 「取ってみい」

 とシリアスに言うので、なんかおかしいなと思いつつ膝をついて筐体の下に手を伸ばす。…だからリップのゴミですて。と言おうと立ち上がると一緒にいた友達がタバコを消しなさいと注意を受けていた。

 ハードボイルドな中年男性はお巡りさんではない刑事だった。なるほどさっきの剣幕はタバコを隠したと勘違いしたんやなぁと。その気付きも無駄でしかなく、持ち物検査を受けタバコを持っていたので御用。巡査だとどうにかなったりもするのだが、ハードボイルドはその場で家に連絡させろと抜け目のない補導。学校にも連絡が行き謹慎となった。

 謹慎になっても登校はする。ただ校舎の近くにある、PTAの人らが会議がてらお茶するような館に閉じこもり、手の空いている先生を目の前に自習をしたり反省文を書いた。

 休憩時間や昼休みにひたすら聴いていたのがweezerの1st。机に突っ伏したり、窓の外を眺めながらひたすら聴いていた。Only in Dreamsの長いアウトロが大好きだった。

3.Not Gonna Get Us / t.A.T.u

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 高一の夏、仲間3人でRock in Japan Fesに行った。先輩のワゴンRで奈良から東京、ひたちなかまで行くという0泊4日の無謀で楽しい旅だった。

 道中、暇するだろうなとカセットテープ(先輩のワゴンRはカセットしか聞けなかった)にサンボマスター、エレカシ、ゆら帝、スターリン、それこそweezerなどを入れてみんなで聴きながら高速を上った。

 東京に入った瞬間、初東京にテンションが上がり君が代を全力で合唱したのも腹を抱えて笑ったがタイトル回収にもう一つ。


※以下全く大したことありませんが、R18で伏せ字を使ってもなんだか恥ずかしいので袋とじとさせて下さい…

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