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手札誘発は誰の為に?(遊戯王)

ツイッターで手札誘発のトピックが伸びているので便乗して書く
TCG玄人が今更読んでも当たり前のことを書いているだけ(主観)なので
時間を有効に使われたし 

2024年のバレンタインデーは母親からのチョコを断ったため0個であった
貰ったチョコの数を比較するという退廃的な娯楽は不道徳なものであるが
0と1の差は大きい。とりわけ遊戯王マスターデュエルにおいては
手札誘発を持って迎える後攻とそうでない後攻はもはやゲームが違う
前者はゲームへの介入権があり最後まで手札誘発を使わなかったとしても
”敢えて使わないプレイングを選んだ”という意思決定が存在する
一方で後者の意思決定など”サレンダーするかしないか”程度である。
遊戯王というゲームは国内で流行る他のTCGと比較して決定的に違う
それは”マナコスト”の概念だ。
バトルスピリッツにはコアがある
(例外的にヴァンガードにはマナに相当するものがないがカウンターブラストやライドなど相手のターンを跨ぐ処理がゲームの決着に欠かせない)
”マナコスト”とは一定のターンが経過するまでプレイヤーを縛る枷である
それがない遊戯王はインフレの結果相手のターンを待たずにゲームを決着させる”実質先行1キル”が日常茶飯事である。これを誤魔化しジャンケンをゲームたらしめる存在が手札誘発である。
手札誘発のほぼ元祖と言えるエフェクトヴェーラーはアニメ遊戯王5DSにおいて先行1キルを戦法の主軸に据えるリアリスト、ロットンに対するメタとして誕生する。いわば手札誘発は生まれながらにして先行1キルの抑止力なのである。

このように素晴らしい手札誘発なのだがいささか問題がある
1引けなかった試合を救済出来ない
2必ず引こうとするとデッキスペースを大幅に喰らう
3キャラクターグッズとしての弱さ

これらはどう解決するべきだろうか

1はニビルのような難しい条件と引き換えに大きなリターンを与えることでプレイヤー間での駆け引きに繋がる可能性は多いにあると思われる

2は最大の問題である、結局のところ手札誘発は大量に積めば積めるほど後攻で有利なので少ない初手から強引なサーチで盤面を築く強テーマが有利に使用でき、逆に構築は相手の妨害をいなしつつロマンあるカードを使用するのは非常に難しいと言わざるを得ない。そもそも強テーマはニビルのケアさえ可能なのだ。ここは大人しく気心の知れた相手と同じレベルのデッキで対戦するという対策を現時点では推奨する。一方で未来にはMTGやデュエマの統率者戦を見習いデッキそのものの強さをある程度指標化しネット上でのマッチングに使えるのが好ましい。

3遊戯王のアニメキャラは増殖するGやアトラクター、指名者や抹殺者の攻防を主軸として行わなかったため”キャラクタープレイ”を行う上での魅力を引き下げているのは一つの問題である。

改めて今回のイベントを見ると手札誘発の大半が規制され
通常ランクマッチのルールよりも”じゃんけん”に近づいた印象を受ける
ユーザーが真に求める妨害カードに枠を割かず
ありのままのテーマで遊べる環境を作るにはより強固な汎用規制が必須であり、ジェム報酬とは無関係にフォーマットとして実施されるべきだと思う

遊戯王には多種多様なカード、裁定が存在する
それらがより活躍できるイベントのルーリングを運営に期待します
ここまで読んで下さり本当にありがとうございました。

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