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NLDS 第3戦

PHI 10-2 ATL

第3戦、ブレーブスは完膚なきまでに打ちのめされた。これで1勝2敗。NLCS進出へ王手をかけられてしまった。

ブレーブスの先発はエルダー。フィリーズの先発はノラ。ノラの先発がずっと前から発表されていたのに対し、エルダーの先発が発表されたのは日本時間の昨晩だった。試合は日本時間の今朝なのに。これは本来3枚目の先発であって欲しいモートンの怪我離脱によりローテ再編を余儀なくされたからだ。
ブレーブスのロースター的にエルダー、AJスミスショーバー、中継ぎ総動員のブルペンデーという選択肢しか無かったと思うが、スニッカー監督が選んだのは今季12勝4敗と躍進したエルダーだった。

1回、2回とエルダーは持ち味のシンカー、スライダーでパーフェクトに抑える。打たせて取るタイプのエルダーには珍しく、三振も3つ奪った。

すると打線は3回表、アクーニャのツーベースからアルビーズがタイムリー。大事な先制点を取った。

しかしその裏、悪夢が始まる。7番カステラノスがシンカーを上手く体を回して弾き返した。同点ホームラン。これは打った方が上だった。

だがここから、エルダーが崩れていく。マーシュとターナーにヒットを浴びランナー1、3塁。2アウトまで漕ぎつけながら打席には主砲、ハーパー。ここまでエルダーを支えてきたスライダーが高めから真ん中に落ちてきた。振り抜いた瞬間ハーパーは確信。勝ち越しのスリーランは、飛距離以上にブレーブスにとって大きなダメージだった。

さらにランナーを2人出したところで、もうスニッカー監督が動く。2回と3分の2、56球。エルダーが長いイニングを投げる構想はおそらくなかったとはいえ、あまりにも早い降板になってしまった。緊急登板のトンキンもリアルミュートにタイムリーを浴び、1-6。序盤にして試合は決まった。

エルダーは決して球速が速いピッチャーではない。球種が多いわけでも、ものすごい決め球があるわけでもない。それでもシンカーとスライダーの投げ分けと要所のコントロール、バックの支えで今シーズンのローテを支えてきた(指標は決して良くなかったけれど)。だが、フィリーズを止めるには球威もコントロールも足りなかった。

さらに5回裏にはハーパーの今日2本目。左サイドスローのハンドはハーパーとかシュワーバーのような左の強打者を抑えるためにロースター入りしたはずなのに、返り討ちにされた。

6回表にブレーブスはアルシアのタイムリーで2点目。2-6。アルシアに関しては、2戦目後のロッカーでハーパーを煽ったとかでフィリーズ公式アカウント、フィリーズファンからかなり煽られている。ハーパーもホームラン後に結構睨んでいた。
ただ、これはあくまで身内ネタでハーパーを笑っていたのをフィリーズ側の記者が聞いて、記事にされたのが拡散されたもので、さすがにアルシアが可哀想な気がする。クラブハウスで何を言ってても別に良いやん。勝ってハイになってたら色々言っちゃうやん。この件でブレーブスがヒール役になるのはちょっと悔しい。いや、めちゃくちゃ悔しい。

6回裏途中からブレーブスのプロスペクト、20歳のAJスミス=ショーバーがマウンドに上がる。ターナー、カステラノス、マーシュにホームランを浴びて(おい)2回と3分の2で3失点はしたものの、内容はそこそこ良かったと思う。コントロールもスタミナもまだまだ課題だが、最速は99マイルの速球派。ブレーブスのマイナーには珍しいタイプだし、PSの経験を積めたのは良かった。

そして、負けた。完敗だった。ブレーブスは10本の安打を放ちながらもアクーニャのツーベース以外全て単打。お株を奪われた形のホームラン攻勢で負けた。

オルソンもオズナもヒットが出ている割には調子が良くなさそうだし、ハリス、アルシア、ロサリオも不調気味。正直かなり厳しい打線の状態だ。力みからか高めのストレートと外のボール球のスライダーを尽く振らされているのも気になる。

これで追い詰められた。本当にもう負けられない。アルシアの件もあって、一層フィリーズファンは熱くなっている。不利な状況だが、打線が奮起するしかない。

明日はストライダーVSスアレス。第1戦と同じマッチアップだ。ストライダーの飛翔癖はちょっと(かなり)心配だが、リベンジを果たしてくれると信じたい。勝ちパはフル動員できるし。勝ってアトランタに帰ろう。


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