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伊豆半島視察Ⅱ-集落の生業-

こんにちはビビです。…1ヵ月半ぶりの更新です。
この1ヵ月半は北海道に行ったり,真鶴に行ったり,鳥羽に行ったり,設計課題に取り組んだりと,忙しい日々を送っておりました(言い訳)。

北海道の話とかはまた今度しますね!笑

さて今回は前回に引き続き,9月の伊豆半島視察の報告をします!!
第2回である今回は,伊豆半島漁村の”生業”に関して,少し考えたり調べたりしたことを話したいと思います。

そんなに長くはないのでぜひ最後までお読みいただけると幸いです。
それではいきましょーう♩

※見出し画像は柿田川湧水群で撮影したものです。本日の内容とは全く関係ありませんが,かなりお薦めなのでぜひ行ってみてください!!笑

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01.漁村の生業が漁業じゃない?!!

200918-21 伊豆半島視察_201116

こちらの写真は伊豆半島北西部に位置する「井田」と呼ばれる地域の漁港で撮影した写真です。

漁港………………………………あれ??
漁港なのに漁船が1隻しかない!漁師じゃなくてダイバー!!

井田を訪れたとき,僕たちはそんなことに気付きました。
あ,そうか。もしかしたら井田の港は”漁”港ではないのかもしれない…
漁港じゃない港なんてたくさんありますからね!!
そんなことを考えて一応水産庁の漁港一覧を参照してみました。
静岡県の漁港一覧のページを覗くと…

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いややっぱり漁港やないかーい。笑

まあ確かに,漁村集落で営まれている生業の全てが”漁業”ではありません。
半農半漁と呼ばれる,農業も漁業も行う集落はたくさんあります。
採石なども聞いたことがあります。

でも,ダイバー受け入れの生業??初めて知りました!!!!
おそらく近年(早くとも戦後)になって生まれてきた生業でしょう。
漁港としての利用に置換するように,ダイバーのための居場所が生まれたって感じですかね。新しい集落維持の方途だと思いました(オモロイ!)。
実際まちはとても賑やかな雰囲気に包まれていました!(BBQしてた)

やっぱり研究室に籠ってるだけじゃなくて,ちゃんと現場にも行かないとですね笑


02.生業が集落密度を変える?!!

200918-21 伊豆半島視察_201121

こちらは沼津市の西浦地区で撮った写真です。
かっこいい伊豆石の住居ですね~

いやいや違います。
今回注目したいのはそこではなく,家屋の”詰まり具合”です。
皆さん何となく写真から集落密度にゆとりがあるのが感じ取れますか?
しっかり幅員のある道路が各住戸に接していますね(接道)。

「いやこんなの普通じゃん」

そうです。都市に住む者からするといたって普通の光景です。
でも私が今まで訪れてきた漁村は違いました!
参考までに僕が大好きな大好きな漁村「九鬼」の写真をあげますね。

画像4

比べてみるとその密度に明らかな違いがあるのがわかりますか?
西浦と比べてこう,”ぎゅっと”していますよね?!

このような”集落密度”に違いがでる理由の1つに,”生業”の違いが考えられます。西浦は漁村としての性格ももちろんあると思いますが,歩いていて果樹栽培を主とした農村的性格が強いように感じました(JAや農小屋もありました)。その一方九鬼の主とした生業は漁業です。

実はこの生業と集落密度の関係性について言及している先生が,約40年前に既にいらっしゃいました。すこし論文から引用します!

地井昭雄先生(漁村第1世代?!)は,
「漁村生活環境の地域的特性はその規模よりも密度の違いとしてみる事が出来る。」と述べています※1。
さらにそれを踏まえて宗正敏先生(漁村第2世代?!)は,
集住形式による「密度,生活圏,共有性」について検討した集落の特性を,以下の4つに集約して論文内で示しています※2。

キャプチャ

これこれ!まさにこれ!!歩きながら考えてたこと!!!
めちゃくちゃ面白くないですか??!!!

まあ肝心の生業が密度に影響を与える理由(もしくはその逆)に関しては,言ってることが難しすぎて全然わからなかったんですけどね!笑笑
とりあえず生業と集落密度には関係性があるってことはわかってもらえたんじゃないでしょうか?


03.余談と最後に

今日のTOPICは2つでしたが以上で終わりとなります。
そして「伊豆半島視察編」のnoteも今回で終わりです!!
ありがとうございました!もう引っ張れません!笑

気付けば伊豆半島視察も2か月前です。懐かしいですー。
実は視察中は意外とくだらない話もめちゃしてました。
研究室のエンタメ系の話とか,昔の恋人の話とか。笑
そういう話も真面目な話もできる集落班,最高です。
(先生,も○さん,早く団体名決めましょう!!笑)

次回は北海道の漁村に行った話かなーって思ってます。
でも変わるかも!目標は年内更新です!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

画像6

先輩にお酌する僕(毎晩飲んでました笑)

※1 地井昭雄:漁港と漁村の生活環境(その3),「漁港」No.76
※2 宗正敏,宮崎隆昌:沿岸漁村域に於ける複合集落の類型的性格について(志摩・熊野灘沿岸地域の整備計画に関する調査研究・そのⅡ),日本建築学会論文報告集第271号,昭和53年9月

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