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アニメ「リコリス・リコイル」最終感想 バディアクション×悪役×シリアスとコミカル

リコリス・リコイルを最終回まで感想してしまった。かなり出来が良く、千束がかわいいながら、アクションは人間を超えている描写が素晴らしかった。視線と射線で弾が当たる場所が分かり、ある意味で未来予測が出来るわけだ。アニメでは、軽く避けているのが印象的であり、アクションに人気が出て、話題になっている。逆に、コミカルなシーンも多く、千束とたきながワイワイして喧嘩する姿は可愛く、観ているだけでほっこりする。銃でアクションがあるのに、同じぐらいコミカルなシーンがある。視聴者はどちらも楽しめる形になっている。素晴らしい。オープニングのラストにお互いを蹴り合うシーンがあり、このアニメのすべてを内包している。個人的にはたきなが段々と千束と仲良くなっていくのだが、危機になるとなりふり構わず暴走してまう。普段のお淑やかなイメージとは逆だ。たきなはおとなしい性格に見えて激情型で感情が高ぶると、かなり無茶をする。リコリコに来てからは余計にひどくなった。ただ、千束と出会うことでコミュニケーション力が高まり、上手く立ち回っている。千束とのバディは観ていて飽きない。アクションシーンなのに喧嘩して、でも目的は達成している。グロい描写は二人に直接は少なく、ハッキリ言うと、アクションよりも二人を可愛く魅せることに力を注いでいる。アクションも気合が這入っているがそれ以上に日常描写に力を入れている。日常パートだけを集めた話も観たい。

とにかく、千束とたきなの会話が印象に残る。喧嘩しているのに面白く、二人の距離感が絶妙なのだ。話が進んでも変わらず、お互いを信頼しているのが伝わってくる。最後は、千束の心臓を巡り真島やヨシさんと戦うことになるが、たきながキレてる場面が多い。可愛いのだが、千束のために怒ったり、無茶をするシーンを観ていると、1話から最終回までで、滅茶苦茶千束のことを大切に思っているのが伝わってくる。また、声優の演技が素晴らしく、ちょっとした日常シーンの短い会話に集約されている。千束のちょいちょいちょいはいつ出るか楽しみだった。千束とたきなの会話シーンはいつ観てもほっこりする。最終回の宮古島の再開シーンはたきなが嬉しいのを隠して怒ってるのは最高だった。後は、何と言っても真島だろう。最初は中ボスぐらい程度でラスボスはヨシさをかと思いきや、バランスを信念とし、弱者の味方だと言う真島。千束やたきな、DAが追い込まれれば味方にもなるという。最終回の千束と真島の会話は抽象的だが、二人の本質が見えた。現状維持の千束とバランスのために破壊する真島。ただ、命に限りある千束にとって、現状維持とは大切な人、場所を守り、自分自身のことを覚えておいてほしいという願いが込められている。刹那的な命だからこそ、千束の言葉には悲壮感すらある。最後の最後で、命が繋がった千束。彼女と過ごすたきな、喫茶リコリコの仲間たち。また、彼らの活躍が観たくてたまらない。

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