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音楽はすごい。

私は音楽が好きだ。
すっごく詳しい訳でもなく、知識も無いので「趣味は音楽を聴くことです」とは軽々しく言えないが、好きな曲をとことん聞いて満足している。

音楽はすごい。

何故か、耳で聞いているだけなのに楽しくなったり、悲しくなったり、気持ち良いと感じたり、切なくなることができるのだ。「ここの、ピアノの部分、すっごく好きなんだよな……このドラムのところ、すげーや……」と知識がないので『よく分からんけど好き』が沢山発掘される。

もちろん1人で聴いて踊るのも好きなのだが、私はライブやフェスも好きだ。
各々、音楽を楽しんでいる空間で手を叩いている人もいれば、ただじっとしている人、腰や肩を揺らしている人、色々な人が各自の楽しみ方をしているのを見るのが好きなのだ。


そんな中で、今回の私の好きな3曲、となるととても選びにくい。
私は、色々な音楽が本当に大好きなのだ。踊り狂うような音楽も、朝起きてコーヒーを飲みながら聴く音楽も、お風呂に入りながら聴く音楽も、出勤時の音楽も、退勤時の音楽も、色々な場面でぴったりとハマる音楽があり、聴く音楽全てが好きなのである。

そう思いながら、今回「好きな曲を三曲語る」と言うタグに便乗させていただく。



一曲目は、星野源さんの『Crazy Crazy』である。

https://open.spotify.com/track/1qdqDMwWmfaRkFhzPYXOi3?si=61af561d1b524196


このジャズ感が溢れるピアノ
ハマ・オカモトさんのベース
ピエール中野さんのドラム
見事に全てカッコ良いのだ。

この曲に限らず、星野源さんの曲はジャズチックな伴奏が多い。
「地獄でなぜ悪い」と言う曲でも、ジャズのようなピアノが後ろで流れている。
歌がなくなっても、全く違う曲として成立するような、そんな音楽を感じる。また、ボーカルが主旋律ではないような、個々のバラバラなメロディを混ぜて成立させているような、そんな音楽が好きである。

この曲では特に、先程言った、『よく分かんないけど、ここめちゃくちゃ好きだ!』が多い。
曲ありきでないと、説明できないのだがCメロの《沈む夕日が、頬を染め〜》のあとのピアノが最高にクールで、崩れ落ちそうになる。1度聞いてもらえれば分かると思うのだが、悲しいというか虚しいというか…でもその中に光が見えるような気持ちになる。

人生で自分で店舗に行き、自分で手に取り、買った初めてのCDが『Crazy Crazy/桜の森』だったので、思い入れのある音楽なのだが、それ以外にもエピソードがある。

私の人生で初めて行ったアリーナでのライブは、星野源さんの『twobeat 弾き語りday』だった。
このライブは、弾き語りdayと言っている通り星野源さんがギター1本で弾き語りをするというライブだ。弾き語りならではのライブだと思っていたが、奥田民生さんや長岡亮介さんと共に自由に演奏する星野源さんに心を奪われ続け《アンコール》の声が響き渡った時

後ろの幕があがり、白スーツを身にまとったバンドメンバーが姿を現した。
ギラギラとした一面の照明をバックにし、Crazy Crazyを披露した。
その姿が、本っ当にかっこよくて今でも忘れられない。人生初めてのライブは、本当に最高のライブだった。

この、私にとって思い入れのある音楽は唯一無二の存在である。



2曲目は、チャットモンチーさんの『染まるよ』


https://open.spotify.com/track/772gX6ES5xUFl1CiNaaoyE?si=084bccfa5a854092

高校生の頃、冬の夜の帰り道に聴くこの曲が大好きだった。
線路沿いの道を星空を眺めながら、温かい飲み物を握り、イヤホンで流す。
肺に冷たい空気が入ってくるあの感覚がこの曲を聴くたびに感じる。

冬に合う、夜に合う、というのはその人それぞれの感性によるものなので、伝わらないかもしれないが、私は当時の高校時代の帰り道の記憶が蘇ってくる。

また、この曲も歌詞が切なくて胸が苦しくなるのである。
私が心にくるフレーズを少しここに書き留めておこう。

「大人だから、一度くらいタバコを吸ってみたくなって 月明かりに照らされたら 悪いことしてるみたいだ」
「火が消えたからもうだめだ 魔法は解けてしまう」
「あなたは煙に巻かれて 後味サイテイ」
「あなたのくれた言葉 正しくて色褪せない けど もう いらない」
「いつだってあなただけだった 嫌わないでよ 忘れないでよ」

分かりますか、このか弱い女の子が強がり、あなたのことを忘れたいけれど、縋ってしまうというこの情緒の繰り返し。

「もういらない」と前を向きたいけれど、やっぱり「あなただけだった」「嫌わないでよ」「忘れないでよ」と終盤での本音。とっても、とっても、切なすぎる。
たばこを吸っていた大人の彼氏の真似をしたけれど、後味はサイテイだった。これは彼氏との別れを言っているのか、たばこもまずかったのか、色々な含みを持たせた表現がとんでもなく切なさを増す。

そして、サビまでの静かなギターとドラムとベースの組み合わせが冒頭に言った『知識がないから、わからんけどなんかいい〜!!』ポイントなのだ。コード進行というのだろうか、この切なさコード、素敵すぎる。そして、サビになった途端、ドラムもギターも盛り上がり力強くなる。この強弱のあるバックと力強い素直な歌声が絶妙にマッチしているのが、とても魅力なのである。今、聴きながらこれを書いているのだが、泣きそうになるくらい感情移入をしてしまう。


3曲目は、ぜったくんの『sleep sleep feat.さとうもか』

https://open.spotify.com/track/79fupGIsmkRxAtidCG8ifj?si=93665138ae63411f

これは、最高にキュートな曲である。
「ねえ 夢で会いたいの」
という歌い出し、この時点で可愛い恋愛ソングなことが伺える。

この音楽は、個人的に「情報量が多い音楽」だと私は思う。色々な要素があって、色々な場面があって、聴いていて楽しい。
これこそ、知識がないと説明ができない、聴いてもらわないと伝わる部分が少ないと思うのだが、本当に本当にすごい音楽なんだよ。

途中で、さとうもかさんとぜったくんの掛け声が入るのだが、そこも可愛い。いやていうか、歌詞だけではなく、トラックまで可愛いのだ。不思議な本当に「楽しいこといっぱいの夢の中」というのが一番しっくりくるようなそんなトラックなのだ。
鉄琴のような鈴のような可愛らしい音が入っているからなのだろうか、優しい控えめのキーボード、その他色々な音が絶妙にこんがらがっていて、でもこのごちゃごちゃがまた「楽しい夢」を想像させていて、本当に何を言っているのか分からないとは思いますが、これが知識も語彙力もない私の感覚であり、『うまく言えないけれどすっごく好き』なんです。

また、場面が変わるごとにそのトラック自体も全然違ったものになっていて、静かになってピアノだけになる部分も最高に可愛くて、最高なので、もうとりあえず聴いてみてほしい一曲です。

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