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気軽に行ける距離なんて、こんなに遠いと思わなかった

初めて1人で飛行機に乗った日。
今でも覚えてる。

初めての大学。
初めての一人暮らし。
初めての1人の飛行機。

涙はとめどなく流れ、機内でただひたすらに声を押し殺した。
さめざめと涙だけが流れ続けた。

当時は18歳。
3ヶ月後には19歳になるというのに、
わたしは1人暮らしも大学も飛行機も、
全てが不安で怖くて押しつぶされそうだった。


そんなことを、4月になると思い出す。


今や、
気軽に大阪から東京まで行ってしまえるし
日帰りもさほど気にならない。
大阪から伊勢神宮まで
1人でフラッと運転できる。
荷物なんて持たないと決めたら、カバンひとつでどこでも行けてしまう。

貯まったマイルで、九州に行こうとしたら
友人に「飲みにきなよ」といわれて
簡単に東京や横浜、千葉に行くほど。


怖かったのは初めだけ。
社会人になってからの新生活は
意外と気に入っていた。


でも、18の時のわたしは
「わたしにはできない」「無理」と思い込んでいた。

いま、36のわたしは
海外旅行に対して
「わたしにはできない」「無理」と思い込んでいる。

国内ならどこでも生きていける自信があるのにね……。


つまり、
なんでも、1歩目は怖いのだ。


そう、
先輩に言ったら言われたことがある。

1歩しか進まないから戻れると勘違いするの。
勢いよく、
た、たっと、2歩進んでごらんなさいな。
 
2歩進んだら、
戻るのにも勇気が必要になる。
だったら進みましょうよ!


一歩しか進まないと、
まだ後ろに足がある。
残ってる…

だから、心にも未練が残る。
戻れる気分になってしまう…と。


確かに!


進むなら、2歩。
はじめの2歩なのだ。

いち、にっ!

前に進んだら、
もう元の場所には戻れない。
戻るにも、また一歩踏み出さなきゃないから。

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