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きつねうどんとおばあちゃんのさつまいも天ぷら

「衣を分厚くな。あと甘もーないといけん。」小さい頃ばーちゃんちで何度も食べたさつまいもの天ぷら。ちなみにばーちゃんはさつまいもは嫌いだけれどさつまいもの天ぷら(自作のやつ)は好きらしい。うちのばーちゃんは結構好き嫌いがある。魚全般だめ。野菜も嫌いなんがほとんど。なんきん(かぼちゃ)と大根さといもは食べる。トマトは大嫌い。バラ寿司は好き。握りは大嫌い。うどん好き。肉は嫌いだけれどステーキと唐揚げは大好き。実家らへんにある謎の小魚な唐揚げは食べる。もはや屁理屈でしかない。ばーちゃんは、若い時からばーちゃんなので、若いばーちゃんと呼ばれてた。私が小学生の頃は飛び上がってバドミントンしていたし、バイク乗っていたし、頭の回転は速いしで、かなりぶち抜けたばーちゃんだったと思う。20歳でお嫁に来て暇だったから大豆を鼻の穴に入れて遊んでいたら大豆がふやけて運ばれただとか、脱衣所からお風呂場まで結構距離があり、しかも外だというのに全裸でダッシュしていたら男の人に見られだとか。どうかしてるとしか思えない。しかも話す時の表情はだいたい無。そんなばーちゃんは私が結婚したくらいから徐々にボケ始めた。「ばーちゃんは頭に時限爆弾を抱えている。だけん、もうすぐボケる。」とよく私に話していた。最近はもう私の顔もわからない。「ばーちゃんは何どし?(干支)」って聞くと「私は辰だったような気がしていたけれどいつのまにか(干支)変わってしもうたわ。」とか言う。実際、辰年笑。あっとるで。機嫌がいい時、悪い時、もはや起きるたびに別人であって。だけど多分見えているものとか感じていることは本当なのだろうなと思う。(ばーちゃん目線ではあっちの部屋でたまに10人くらい宙に浮いたやつがおるらしい)。私は父が亡くなっているので、ばーちゃんは私と父を重ねてみているところがある。亡くなった父の存在は私が23の時までなかったことにしていた。昔から「あんたはよう頑張っとる」と「あんたはかわいそうな子だけん」ってよく言われていたけれど、隠されていたもんだから、意味不明すぎだ。だけど感覚とは面白いもので察するんですよね。触れちゃいけないって。人生は輪廻する。存在していた存在をなかったことなどにはきっと出来ないから。 

ばーちゃんのさつまいも天ぷらは衣がぽってりしてんのが特徴。さつまいも一本に対して卵1個に砂糖、塩、薄力粉が入ります。ねっちょりな衣になればいい。実際私も見たことしかない。かなり適当でいい。それを油で揚げて完成。

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実はばーちゃんは若い時いや結構歳いってからもうどんをよく打っていた。私はうどんは打たないけれどダシのベースは煮干しです。今日は昆布、煮干し、干し椎茸のこれを使ったけれど。出汁はなんでもよいと思います。

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お揚げは一枚を半分に切り、お水、お酒、砂糖、みりん(私は酵素)で甘辛く炊く。ポイントはない。好みの味になればいいかな。煮詰めるから味は控えめの方がいいかも。

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うどん汁は、だし汁、おたま一杯弱の醤油と白だしで簡単に。だし汁はうどん鉢半分くらいが一人分かな。

仕上げに白ネギをたっぷりと。

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ばーちゃんまた帰るからね。






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