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OW2 - 遮蔽に関する大事かもしれない知識

お疲れ様です。
おさしみです。

遮蔽物を使う、というのはどの FPS でも共通です。
しかし、OW はヒーローの体力が他のゲームよりも多く、アビリティを使って攻撃を避けたり防いだりすることができるため、他のゲームに比べて遮蔽の意識が希薄になりがちです。

遮蔽物の使用は FPS の基礎中の基礎。
OW をやっていることで理解が浅くなってしまいがちな遮蔽物に関する知識を身につけて、FPS プレイヤーとしての階段を上ってみませんか?
これにより、まちがいなく OW プレイヤーとしてもステップアップできると思います。

それでは、いってみましょー。

あ、サムネイルをちょっと凝ってみました。


ラインの意識

まずはライトなところから行きましょう。
絶賛開催中の OWCS の実況の方も使うこの単語。
「ライン」
どういう意味でしょう?SNS?

なんとなく「前線」みたいなイメージがあると思いますが間違いないと思います。

「ラインをひとつあげる/さげる」
「ラインを押される」
と言った使い方がされますが、「ひとつ」ってなんやねん?
前線ってかぞえられるものなんか?となりますよね。

ラインを自分的に正確に訳すのであれば
「防衛線」
でしょうか。
King's Row の B 防衛で考えてみましょう。

King's Row の防衛線イメージ

効果的な遮蔽物があり、強く戦える部分というのはマップの中である程度決まってきます。
「いつもここが突破できないんだよな」
となるポイントということ。
これらが防衛線になります。

画像で青色の線とともに番号を振ってあります。
だいたいここでファイトがおきますよね。

これらが戦うと強いポイントなわけですが、裏を返せばここ以外で戦うと弱いということ。理想は、常に強いポイントで戦い続けること。
ラインを上げる、下げる、というのはこれらの防衛線から防衛線へ移動することを指します。

例えば、敵のウルトを食らったり、チームがワンピック取られたりしたとき。
このまま当たっても勝てないので、敵との距離をとって立て直したいですよね。
そのために「ラインをひとつ下げる」ということをします。
ライン 2 で戦っていたところからライン 3 まで下がるとかですね。

逆に、うまくウルトを刺せたがワンピックを取るだけで決めきれなかった。というときはラインを一つあげるということをします。
陣取りゲームと同じで、押せば押すほど後退できる回数も増えるということ。
ライン 1 からは 4 回ラインを下げて仕切り直しができますが、ライン 3 からは 2 回しかラインを下げられず、苦しい展開になったときに困ります。

マップごとに戦うと強いポイント、戦いやすいポイントを抑えておいて、そこを飛び移るうように戦っていきましょうね、というのがラインの意識です。
弱っちいどうしようもないポジションで戦うことのないように!ということ。
タンクの方はチームの戦う位置も左右しますので、特に意識すると良いと思います。

遮蔽物との距離

遮蔽物遮蔽物うるさいのぉ!?
使っとるわい!!
ちゃんと隠れとるわい!!

と声を荒らげているそこのあなた、遮蔽物を強く使えていますか?
遮蔽物を使っている気になっていませんか?

遮蔽物使ってー、とアドバイスを受けたランクの振るわない方を見ていると、遮蔽物を使っている気でいることが多いです。

という、わけで丁寧に動画を作ってきましたので、意識を改めてほしいなと思います。

壁は張り付くもの

壁に、張り付いてますか?
眼の前の遮蔽物に張り付いていますか?

「遮蔽物に近づいたら視界が狭くなるじゃん」
「見づらいから嫌だよ」

そう思ってる人が多いのではないでしょうか?
言語化されていなくても、視界が狭くなることを本能的に避けてしまっている人は多いと思います。

壁に近いと何も見えない・・・
確かに離れたほうがよく見えるけど・・・

おっしゃるとおり、画像でも分かるように壁に張り付くと視界が極端に悪くなり、敵の発見が遅れてしまいます。
これは間違いない、デメリット。

なら、このデメリットを覆すほどのメリットが存在するということ。
そうでなかったら「壁に張り付け!」と言っている私は狂人です。

先のデメリットは貴方目線のデメリットです。
敵から見たらどうなるか?考えたことはありますか?

こんな実験をしてみました。

Widowmaker を A~D と横並びに配置しました。
壁の近くで左右移動をする Cassidy さん。「前」パターン。
壁から離れて左右移動をする Cassidy さん。「後」パターン。
上から見るとこんな感じ。Cassidy の左右移動量は前後で同じ。
Widowmaker は手前の壁の端を見ています。

さて、敵目線でそれぞれどのように見えるのでしょうか?

GIF 画像の左上に組み合わせを書いておきますので参考までに。
GIF 画像が見づらい方は、動画も用意しております。GIF にない組み合わせも見れますので、ご興味のある方は是非。

さて、実験結果を見ていきましょう。

[A-前] 左側に行ったときに遮蔽に隠れて見えない。
[A-後] 壁に張り付いているときと差はないように見える。

正面から Cassidy を見たときを比べてみるとどうでしょうか?
なーんだ、全然変わらないじゃないか。おさしみとかいうやつは狂人の大嘘つきだったんだな。今まで記事読んできて損してきたわ。
ちょっと待ってください、あと 200 文字だけ読んでください。
なんならこの次の 2 枚の GIF 画像だけでも見てください。

[C-前] 隠れてる時間は減ったが、左側に行くと相変わらず見えなくなる。
[C-後] ・・・?隠れてなくない?

ほら!
ちょっと角度を変えただけで壁に張り付いていない Cassidy がただのレレレおじさんになってしまいました。
これが壁に張り付くことの重要性です。

[D-後] これが「遮蔽を使った気になっている」状態

D の位置まで行くともはや遮蔽を意識していないようにも見えますね。

実験結果を確認したところでまとめです。

壁に張り付くことで、より広い角度からの視点に対して遮蔽を使うことができるようになります。
逆に、壁から離れることは想定外の角度からの攻撃をもらいやすくなってしまうということ。

図でも確認してみましょう。

赤い線は widow の視点の中心点。

赤い点線は壁の端を通過するようになっています(壁の端を見るように設定したことに起因する)。
つまり、壁を通過したあとの点線より左側は各 Widowmaker から見えない部分になります。
これを踏まえて図を見ると、すべての Widowmaker に対して「見えないゾーン」に入るまでに必要な移動量が、壁から離れた Cassidy の方が大きくなってしまうということがわかります。

「壁に張り付け」「敵から見えづらくなるから」
と口ではよく説明されますが、実際に動画で見てみてより深く理解できたのではないでしょうか?
どうでしょうか??

高低差があっても張り付くもの

壁はとにかく張り付いたらお得。
今回は高低差のあるシチュエーションです。

こういう場所とか?
こういう場所とか!

結論から言うと、高台から撃たれるのが嫌ならさっさと真下の壁に張り付こう、です。
Apex などでよく言われる戦法ですかね。
実は敵の足元って安全だよ、ってやつ。

敵との距離が縮まって危ないよ、そう思われる方もいらっしゃるでしょう。
でもさ・・・

このエイム、めちゃくちゃ難しくない?

そうなんです、上から真下を撃つのってめっちゃ難しいんですよね。

いや、むりむり

普段なら水平方向のマウス操作が 9 割近くなわけですが。
真下となると普段しないような垂直方向のマウス操作も必要になるわけです。
さらに、ヒットボックスも上から見る分小さくなりますし、おみくじ的な確率も当然下がります。

さらにさらに、真下を向いている間は視野が極端に狭まるため、画像で言う、上方向からの敵の攻撃に気が付けないリスクも非常に高まります。
真下を狙うために身を乗り出す分、遠距離の敵から身を隠すまでの時間がかかるようになってしまったり、うっかり足を滑らせる可能性が出てしまったり。

実は敵の足元って、割と安全だったりします。
当然、遮蔽の裏ほどの完全な安全地帯ではないので注意は必要ですが、遮蔽のない撃ち下ろしポイントでは役に立つ知識だと思います。

[A] 足元にいない敵に対しては高台が遮蔽物として有効にはたらく。簡単に隠れられる。
[B] 足元の敵を狙おうとすると、安全地帯までの移動量が増える。

分かりづらいですが一応図説も。
Widowmaker 側の赤線は例によって視点の中心を表しています。
高台の角に合わせてあるため、高台を通過したあとは、線よりも上側か左側のみ敵が見える範囲になります。
Cassidy 側の青線も同じように Cassidy の視界を表しています。こちらは青線の間が見えるという意味。

A の図では高台の角を通過しているため足元の敵が見えません。
B の図では前に出たことで足元の敵まで視界が通るようになっていますね。
一方、Widowmaker の赤線エリア外に出られるようになるまでの移動距離が伸びてしまっています。
特に、遠距離にいる敵に対して赤線エリアから逃げるまで時間がかかるのがわかると思います。わかっていただけると幸いです。

要するに、遮蔽物として何かを使いたかったら、張り付くと効果的ですよ!ということ。
簡単でいいですね。やってみてください。

デメリットもあるが・・・

先に述べたように、張り付くことによる視界不良のデメリットはどうにかできるものではありません。
しかし、それ以上に被弾リスクを抑えられるメリットは大きく、戦いにおいて優位に働きます。

視界不良によるデメリットはエイム力の向上や、味方との情報共有、音やエフェクトによる情報収集などで補うことは十分可能です。

厳しい道ではありますが、間違いなく効果の出る部分です。
是非トライしてみてください。

待つか飛び出すか

最後は曲がり角の戦いを制するための内容になります。
これ、めちゃくちゃ重要ですので、多分。ちょっと読んでいただけると幸いです。

突然ですが、OW は飛び出し有利でしょうか?待ち有利でしょうか?
これは FPS でよく使われる言葉遣いですが、要は「曲がり角で待ち伏せする側が有利か、待ち伏せに対して飛び出す側が有利か」ということです。
VALORANT や CSGO など、ヘッドショット 1 発で敵が倒せるゲーム性においては、ラグや人間の反応速度の関係で飛び出し側が有利とされています。
(待ち側のポジショニングに幅がある場合もあるし、一概には言えませんが・・・)

では、OW はどうでしょう?考えてみてください!

どうですか?
ポイントは OW はヘッドショット 1 発で沈むゲーム性ではないということ。

答えは、飛び出し有利です。
ひっかけですね。

これはあくまで持論ですので、気をつけて読んでほしいのですが。
飛び出すことで曲がり角の主導権を握ることができます。
曲がり角の主導権ってなんやねん?っていう話をしていきます。

前提として、エイム力が並レベルの自分を前提に話を書いていますよ。とだけ。

曲がり角の主導権

曲がり角というのはつまり、壁、つまり遮蔽物ですね。
これの主導権をとれるということ。

例えばこういう細い道で Cassidy 対決

図のような細道で Cassidy が戦おうとしています。
ここで青チーム Cassidy が先に顔を出したらどうなるでしょうか?
顔を出す、ピークというやつですね。

青 Cassidy は目の前の曲がり角を遮蔽物として使って射線を切れる。

図のように、青側の Cassidy は先に飛び出したことで、手前の曲がり角を遮蔽物として使う権利を得ることができました。
一方で、赤側の Cassidy は遮蔽を使いたくなったら、一つ後ろの曲がり角まで下がらなくてはなりません(ラインを下げるってやつ)

青側は、もしエイムバトルで不利になっても、遮蔽を使って数秒、コンマ数秒の時間を稼ぐことができます。コンマ数秒あれば体力が回復できるゲームですから、この差は非常に大きいです。
対して赤側は前述の通り、エイムバトルで不利になっても遮蔽物は次の曲がり角までなく、その移動の数秒間でキルされることも多々あります。
また、もしキルを免れてもラインを失ってしまっていますので、先に書いた通り、後退できる回数を失ってしまい不利な状況になっているのです。

自分は対して撃ち合いが強くありませんので、撃ち合いで不利になる状況というのが非常に多いです。
しかしながら、遮蔽物をつかって上手く時間をかけながら戦うことでなんとかラインを失わないように工夫しています。

自分が簡単に負けるとどんどんラインがなくなり、自分のところからエリアを喪失、サイドアタックや裏取りにつながってしまいます。自分がチーム崩壊のきっかけとなってしまうという恐ろしいことに。。。
負けない、というのもれっきとした戦い方の一つです。
そのためには、飛び出しを積極的にしていくのが大事です。多分。

撃ち合いの開始のタイミング、撃ち合い終了のタイミングを決定できる権利を先に顔を出した側が手にすることができます。
自分の好きなタイミングで撃ち始めて、好きなタイミングで逃げられる。
こう言い換えると、かなり気持ちよくプレイできそうじゃないですか?

曲がり角は情報戦

曲がり角の向こうには…どんな景色が広がっているのでしょうか。
はい、情報を得るためにも先に顔を出すというのは非常に重要となります。

色々なシチュエーションを見ていきましょう。

先にピークをしたら、撃ち合いで勝っても負けても敵の後ろが見える。
カバーが見えたら下がる判断もできる。

ピークをすることで、敵の陣形やカバーの状況が確認できます。
それが見えていることで、撃ち合いで有利になったあとの押し引きの判断や、敵のアクションへの備えができますね。

もし、撃ち合いで負けていても、すぐに下がって敵の時間を使わせるということも可能になるわけです。

敵に先にピークされると・・・
敵のカバーアクションやベイト(釣り)アクションに気づけない可能性がある。
深追いしてしまって帰れない、ということもあり得る。

敵に先にピークを許してしまうと、敵の背後の情報が取れないため、敵の企みやチーム全体の情報を取ることができなくなります。
ダメージで有利を取れても、深追いして敵のカバーに逆にやられてしまう。不利になったときに敵が情報を持っているので強気に詰めてくる。といったことになってしまいます。

OW は情報戦の側面も強いです。
ちらっと顔だした瞬間に敵の重要アビリティの使用を目撃してしまったり、敵のローテーションを捉えることができたり。

先にピークをすることで個人の戦闘においても、チームの情報戦においても有利を獲得することができます。

当然、Mei のアイスウォールや Cassidy のマグネティックグレネードを交えた奇襲など、待っていたほうが良いケースももちろんあります。
しかし、角待ちするにしても、大体のケースで足音などから敵の位置を推測してタイミングよく飛び出すことで、奇襲 + 飛び出しを成立させることができます。

長い直線などではタイミングさえ合えば、敵は進むことも戻ることもできなくなる。
撃ち合いに負けても敵との距離があるので、逃げる時間も長い。

ラインと曲がり角

ラインと関係の深いと説明した「遮蔽物」というのは壁だったり、ペイロードだったりします。
BUSAN の DOWN TOWN のような壁らしい壁(壁張り付きの説明で使った薄い壁)というのは少なく、実際の遮蔽物というのは曲がり角であるということが多くなります。

つまり、ラインというのは曲がり角ごとに形成される傾向が多いということ。
そして、曲がり角の主導権云々カンヌン・・・

・・・

そう!曲がり角の攻防とラインの押し引きは非常に密接な関係にありますよ!ということ!

先程もちらりと触れましたが、敵のピークを許し曲がり角の撃ち合いに負けることでラインを一つ失うことになります。
しかし先にピークすることができれば、曲がり角の撃ち合いに負けてもラインの押し引きでは引き分けとなります。

曲がり角の主導権とダメージの主導権が遷移していく。

上の図は、曲がり角とダメージのトレードの状態遷移をまとめてみたもの。
例えば、ブルーチームが曲がり角の主導権を得られた場合(先にピークができたとき)、左のダメージの主導権の奪い合いになります。そこでブルーチームが勝てればラインの獲得に繋がります。逆にここでレッドチームが勝てば曲がり角の主導権は一旦、五分にもどり中央の曲がり角の主導権の奪い合いに戻ります。
体力の回復やアビリティのクール回復の早いほうが曲がり角の主導権を取りに行けます。

つまり、曲がり角の主導権をとったうえでダメージの主導権を取らないといけないということ。
もし、曲がり角の主導権がないときには、ダメージの主導権をとって曲がり角の主導権を取り返して、さらにダメージの主導権をもう一度取る、という手間が必要になります。
当然ダメージの主導権をとるためには、アビリティや体力が必要になります。それを二連続でやる必要があるとなったら必要なコストはシンプルに 2 倍ですよね。

必ずしも曲がり角に限った話ではないですが、こういった遮蔽物を追い出す追い出されると言った駆け引きも OW の面白さの一つかなと思います。

ラインを簡単に押されないためにも、先にピークをしてダメージのアドバンテージを取っていく、というのが重要になります。
弱気になって敵の出方を見て…というのは負けをどんどん加速させていくので、強気にピークしていくというのはやはり大事になります。

まとめ

さて、曲がり角に関する色々を語ってきましたがいかがでしたでしょうか?
今回は気合い入れて GIF 画像まで用意してみました。

個人的に OW ユーザーはどうしても遮蔽物をおざなりにしがち、と感じています。
遮蔽物をもっと意識する、強く使うようにするだけでランクが丸々 1 つくらいポーン、と上がりそうな人もたくさんいます。

特に TANK 、DPS を使う方はラインの押し引きにおいて重要な知識になるので覚えておいて損はないかなと思います。
もちろん、SUP も敵の攻撃が激しくなればなるほど自衛の必要性が出てきます。正しい身の隠し方、曲がり角を使った時間をかけた戦い方、を覚えておくことで生存率はぐっと高まります。

遮蔽を意識してより強い OW ライフを!

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

ではでは。

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