ピンク以外も春なんだけど

俯いて歩いてるから車が通ったあとに舞い上がった桜の花びらをあたしは見逃さなかったね。薄桃の幕に映される猛き者もついには滅びぬと言った情景を。そんな荘厳な話でなくタイヤの後を追いツツツと移動しただけの極小量の花びらを遅刻キャンセルのガンダの中チラ見しただけなのですが。
桜を見るために見る桜ももちろん好きだけどアスファルトや側溝を埋めてる桜もかなり好き。そのうちもはや視界の下半分にしか桜のピンクがないまでに散り切る。退陣し損なったやつが意味もなく道の端を小さく彩ってるのが間抜けに感じられる頃には完全に木は緑で。何かが終わった直後に湧き出るとめどない感想より生活に戻ってから法則もわからないうちに突然に思い出される掴みどころのないソノ時のアレコレが自分にとって価値のあるものに思える。

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