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他人の不倫を許せない理由─ロマンチックラブイデオロギーによる支配

有名人が不倫をすると、大勢が腹を立てたり攻撃したりする。

自分の配偶者がその有名人と不倫したならまだしも、当事者でも関係者でもない一般の人たちが腹を立てるのは、考えてみればおかしなことだ。自分に損はないのに、怒るのはなぜだろう。

僕は「本当は不倫をしたいのに我慢している人が大勢いるから」だと考えている。


あなたの中のロマンチックラブイデオロギー

恋愛関係の男女が結婚をし、子どもを産み育てながら生涯添い遂げる──これを礼賛する考え方を「ロマンチックラブイデオロギー」と言う。19世紀に欧米で生まれた考え方で、日本では高度経済成長期に浸透した。

死生観の曖昧な国なのに、結婚となると「永遠の愛」みたいなことを恥ずかしげもなく言ってしまうのだから、ロマンチックラブイデオロギーの威力は顕在だ。安室ちゃんも「永遠なんて〜」って歌っていたっけ。

配偶者以外を好きになるのは当然のこと

恋愛感情をキープしたまま添い遂げるというケースが(たとえ存在しても)激レアだということはみんな知っている。恋愛感情は3〜4年で薄れたり消失したりするという学説もある。エビデンスを検証するまでもなく、実感レベルで理解できる人も多いはず。

配偶者以外の人に恋愛感情を抱くのは、当然のことだ。

大人ならちょっと考えれば理解できるはずなのに、こうした認識はふわっと曖昧なまま放置されている。例えば夫婦間で真正面から取り上げれば、お互いに「誰か好きな人いるの?」という話につながりそうだし、子どもからは「お父さんは、お母さん以外の女の人ともセックスしたい?」などと尋ねられかねない。

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