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短所を長所にすると生きやすくなる

「短所を長所にしてくださって、生きやすい世界になりました」──先日、乃木坂46を卒業した和田まあやさんの言葉です。すごくいい言葉だし、こんな風に生きていけたら、みんなハッピーだと思うんです。

アイドルらしくないアイドル

国民的アイドルグループとなった乃木坂46を長年支えてきたメンバーの一人である和田まあやさんが、先日グループを卒業しました。グループのホームである番組『乃木坂工事中』のエンディングで、MCのバナナマンにうながされて放たれた一言が、今回紹介する言葉です。

「短所を長所にしてくださって、生きやすい世界になりました」

和田まあやさんは、この後、自身を「アイドルらしくないアイドル」だと表現しました。おバカキャラ的の側面や天真爛漫であけっぴろげなふるまいは、正統派アイドルとは違いました。でも、そうした“短所”を通して魅力が発揮され、多くの人から愛され、グループにとってなくてはならない存在となりました。

何でもやる大所帯アイドルの底力

国民的アイドルグループとはいえ、乃木坂46のような大所帯アイドルのメンバーは、多様で体当たりの活動を要求されます。

歌番組やコンサートでは歌って踊って夢を与えるアイドル役が求められるのはもちろんですが、例えばバラエティ番組ではお笑い芸人さながらの体当たりの“芸”が求められます。笑ったり泣いたり自分自身を晒した上で、それでも元気と笑顔をふりまいて生き残っていく強さが必要です。

自分を晒した体当たりの活動が求められるアイドルの世界で、和田まあやさんの「短所」がどのように「長所」になったのか。ベテラン芸人であるバナナマンの介在が大きかったと感じたため、番組でのお別れの挨拶でそう感謝を述べたのだと思いますが、本人にも葛藤や意識改革のようなものがあったはずです。

濃密な体験が短期間で人を鍛え上げる

アスリートから生き方を学ぶことがあるように、アイドルからも生き方を学べます。

僕は残念ながらそこまで乃木坂46に詳しくないのですが、彼女たちの生き残っていく強さ、ものすごいスピードで成長していく姿には、尊敬の念を覚えます。YouTubeとかで見てみてください。1年くらい経つと、同じ子がものすごく成長していますから。

和田まあやさんなんて、11年も在籍してこんな深い言葉と共に卒業していくのに、まだ24歳です。濃密な体験が人を鍛え高めるのでしょう。過酷な労働条件で心身の調子を崩す人もいるので、巨額の利益を生み出すビジネスモデルとしては注視すべきですが、そこに人の成長があるという事実は否めません。

本当の自分を発揮すると生きやすくなる

「良いところを見せたい!」と思うのは、アイドルだけじゃありませんよね。僕だってそう思います。でも、良いところ「だけ」を見せるのは無理です。そんなことしていたら、やがてあちこちおかしくなっちゃいます。

自分が「短所」だと思っていること、出来れば「隠したいな」と思っていること、それを存在しないようにして生きることは、もしかすると不幸なことかもしれません。

和田まあやさんは、短所が長所になったことで「生きやい世界になりました」と述べています。短所も含めた自分自身を生きることで、その人の本当の魅力が発揮され、その先に生きやすい世界が待っている──そんな幸せなことがあるでしょうか。

人の魅力というのは、「魅力的な部分だけを前面に出す」というような中途半端なものではないのかもしれません。そうした制御された魅力は「◯◯らしさ」をなぞることは出来ても、「自分らしさ」という真の魅力を覆い隠すことになりかねないからです。短所だと思っていることの中に、自分を発揮するチャンスがあるのかもしれません。

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