卒園から入学

幼稚園には幼馴染の男の子が一緒でした。

学くん。

目が細くてひょうきんな同じ年の男の子。

運転手のおじさんを初恋とカウントしないなら
学くんが初恋です。

卒園式の写真も学くんと一緒。

そして小学校入学。

公立の幼稚園の子ばかりなので
みんなもう知り合い。

私立の私はぼっちでした。

入学式の後、初めて座った自分の席の隣には
ナオキくん。

ショートボブのさらさらの髪の毛で
目がきゅるんとしてて女の子かと思った。

にこっと笑って「ナオキ!」て言ってくれたのを覚えてます。

小学生5年生のお正月までは年賀状をくれていました。

クラスにも慣れて毎日楽しく学校に行っていましたが
小学生1年生の夏休みが明けて
2学期の始業式から帰ると
家の鍵が閉まっています。

(そうや、今日から鍵持っていってて言われてた)

自分で重い団地の玄関ドアをあけて
いつも通りに

「ただいま!」

と言うも母の「おかえり」はありません。

私はさみしくて悲しくて靴も脱がずに
ランドセルを背負ったまま
玄関先で泣き崩れてしまいました。



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