小説 銃
中村文則著
銃を拾った大学生の話。
元々主人公にはサイコパス気質があったように思える。一口にサイコパスと言ってしまえば簡単だが、人がなぜこのような発信するのか分からない。自分の事も分かっているようで、よく分からない。ただ、感情が乏しいように見えて実は心ではなく身体的な影響が出ていたりする。
結局、「銃」という現実的に未知で、絶対的な力に屈服させられてしまっている。徐々に、徐々に主人公がおかしくなっていく様が怖かった。
元々あるサイコパス的な気質(実際にはそうではないのかもしれない)と絶対的な力に翻弄されて落ちていく様が不気味だった。
人間の奥底のドロドロした部分を見せられたような作品だった。
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