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5月前半の気になる記事

MediaBorder2.0では、2週間に一回程度のペースで、個人的に気になる記事を紹介していきます。メディアコンテンツ業界のMediaBorder的トレンドを共有できます。

日本でもMetaの詐欺広告が問題になっていますが、欧州ではあらかじめ法律があり、対応を求めているそうです。日本では泥縄式に法律ができそうな気がします。姿勢の違いが出ていますね。

市民グループがテレビ朝日の株主になって株主提案するそうです。このグループによるとテレビ朝日は2015年に報道姿勢が変わってしまったとのこと。そのことをなぜいま問うのでしょう?本当にその時に変わったのでしょうか?安倍政権が放送にちょっかい出したのは明らかでしたが、それは2018年の怪しい放送法改正案の時であり、官邸官僚がちょっかい出していたのも間違いないようですが、このグループの主張はちょっとズレているように思います。一昨年、NHK会長人事について署名活動して前川喜平氏が会長にふさわしいと主張した人々と同じです。今回も前川氏をテレ朝の社外取締役にと言うそうです。テレビ局に株主となって主張をぶつけるのは面白いと思いますが、だったらもっと調べてからにすべきではないですかね。もう「自民党が放送業界を支配しようとしている」ような動きは終わってます。いま放送業界に主張すべきはこんなことではありませんよ。

さっきのグループの人たちはこの記事を読んだ方がいいです。自民党と財界が放送業界に影響を及ぼそうとしていたのは、ここにある通りJR東海のドン・葛西敬之氏と安倍元首相の連携にあります。それも正直、NHKの経営委員会を通じて、でした。でもその経営委員会が指名したNHK会長は「アベ友」と言われましたが、籾井勝人氏の失言から生まれた妄想です。会長はさほど誰かに操られることはなく、上田元会長に至っては経営委員会にいじめられたも同然で辞めていきました。安倍元首相が会長を通じてNHKをコントロールしていると、よく調べもせずに”リベラル”の人々が主張し、話をややこしくしていました。
でもこの記事にある通り、葛西氏と安倍氏は2022年に亡くなったのです。パラダイムが変わっています。
古賀氏は、そういう昔ながらの保守勢力とは関係なく(それでも誰か自民党の大物が推薦したのでしょうけれど)経営委員長に就任しました。NHKについては会長ばかり槍玉に上がってきましたが、本当に舵取りをするのは経営委員長です。古賀氏の手腕に私は期待しています。何しろ、高校の先輩にあたる方なので。

FASTについての奥村文隆氏の連載記事の第4回です。奥村氏は、昨年のInter BEEの、やはりFASTについてのセッションで登壇していただきました。ぜひ第1回から読んでもらうといいと思います。FASTが日本でスタートするかわかりませんが、その考え方は今後の映像メディアにとって参考になります。

日本でもやっと制作現場の問題点が表に出てきました。映画だけでなく、アニメでもテレビ番組でもCM制作でも同じです。日本の映像業界は、現場にすべての負荷がかかる仕組みになっています。でもみなさんよく考えてください。それはおかしかったのです。
さらに、国のコンテンツ業界への姿勢も、日本だけ何もないのです。韓国はコンテンツ振興院を通じて業界の新しい動きを支援してきました。日本の場合はオールドメディア企業を支援するけれども、新しい動きを経済的にサポートするものはでない。
日本でもコンテンツ振興院を、総務省、経産省、文化庁を横断する形で設立するべき時なのです。放送局だけ大事にしていても未来はありません。だから東宝は単独でどんどん海外に動いていますね。

ギターが潰される場面には個人的に腹が立ちました。Appleの新iPadのプロモーション映像は炎上したと言っていいでしょう。でも日本が特に燃えたようで、それはなぜでしょう。それと、この炎上により新しいiPadがいかに薄いか、世界中に伝わったと思います。意外に炎上商法だったのでは?と疑ってしまいます。ジョブズが生きてたら、ボツになってた?

「AIは微調整ができない」これはいろいろ使ってみて私も思うところです。前の記事で生成AIを使ったら自分で記事を書かなくなるかもと書きましたが、その後も使ううちに、出てきた記事はそのまま使えないことに気づきました。いろんな欠陥がある。間違うし、私として好みのものではない。
そこでここをこうして欲しいとオーダーすると、「ここ」だけでなく大幅に書き直してしまうのですね。これならOK、と言うものに達するには何度もやり取りし、結局使えない。だったら最初から自分で書けばいい。
記事作成に使う場合は、あくまで記事の前の段階のものを出させる時や、パターンが決まりきった記事に使う時に限定されるでしょう。
ましてや映像制作には使えないのかもしれません。最近、私も記事のトップ画像に使っていますが、何度かやり取りして、まあいいやこれで、というものを使っています。自分がグラフィックデザインの人間なら「使えない」となりそうです。
もちろん生成AIは進化の途中なので、今後はわかりませんが・・・

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