境治@MediaBorder

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境治@MediaBorder

コピーライター/メディアコンサルタント テレビとネットの横断業界誌MediaBorder運営者・勉強会「ミライテレビ推進会議」主催 放送と通信の融合を日々呼びかけていますYahoo!個人などに記事掲載。メディア企業のコンサルティングを請け負っています。エム・データ顧問研究員

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  • テレビとネットの横断業界誌 MediaBorder

    放送と通信の融合をテーマに、取材した記事や論考記事をメディアコンサルタント境治が書いていきます。テレビ局の方を中心に、広告業界、ネットメディア、調査会社など様々な分野の皆さんにご購読いただいています。このところはローカル局の課題にフォーカスしています。購読者による寄稿も掲載する参加型のマガジンです

最近の記事

ローカル局は2度創業できる〜新潟放送はなぜHD体制になったのか〜

昨年ホールディングス体制になったBSN新潟放送 BSN新潟放送は52年にラジオ放送、58年にテレビ放送を開始した新潟民放局の雄だ。今年の1月に友人の紹介で島田好久社長と知り合いお話した際、昨年から持株会社体制に移行したことを知った。キー局は全て、関西と中京地区の準キー局でも一部が、そしてローカル局でも何局かはすでに持株会社体制にある。その多くは株式上場している。新潟放送の持株会社も上場しているが、実は元々新潟放送は上場企業だった。珍しい事例と思ったし、それを島田社長が快活

    • 【購読者向け重要記事】5月1日、MediaBorderはバージョンアップします!

      MediaBorder読者の皆様にお知らせです。長らく定期購読マガジンとして運営してきましたが、5月1日からMediaBorder2.0にバージョンアップし、noteのメンバーシップとして新しくスタートします。 そのため、現在のこのMediaBorderは5月いっぱいで読めなくなります。5月1日以降の記事はメンバーシップの会員限定記事としてこれまでにも増して頻度を高めて書いていきます。5月中は同じ記事をこのMediaBorderでも暫定的に更新していきます。 つまり、新しい

      • 震災の国のメディアが共有すべき新潟民放2局の経験

        先週も豊後水道を震源地とする地震が起こった。この国はいつどこで大きな震災が起きるかわからなくなっている。 さて4月16日17日と、新潟を訪問した。目的の一つは、BSN新潟放送が昨年認定放送持株会社に移行したことについてお話を聞くことだ。そしてもう一つは、元日の地震への対処について情報を提供いただいた各局にお礼をお伝えするためでもあった。これがその記事だ↓ 22日のウェビナー「能登半島地震にテレビ局はどう向き合ったか」を直前に控え、あらためて今回の地震についての取材もできた。

        • 悪いネットメディアといいネットメディアの区別がよくわからなくなってきた

          ※TOP画像はAdobeFireflyに「インターネット広告では悪いサイトが増殖しおかしくなっている」と入力して生成 ようやくSNS詐欺広告に規制の動きがSNS詐欺広告の問題が、このところ地上波テレビ各局のニュースでも取り上げられている。これまでFacebook上で仲間内でぶつぶつ不満を言っていたことが、ようやく表沙汰になったようだ。やっとだよ! 昨日のニュースでは、前澤友作氏と堀江貴文氏が自民党本部を訪れ、SNSでの自身の名を騙る詐欺広告について被害の実態を訴えたと報じら

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        記事

          NHKの受信料運営はもはや時間の問題で行き詰まる

          ※トップ画像はImage Creatorに「テレビ放送による公共メディアは危機に瀕している」と入力して生成されたもの 4年間で1000億円も支出を削減する無謀なNHK経営計画4月5日に東洋経済オンラインにこの記事を書いた。 内容をできるだけ簡単に書くと、NHKの24〜26年度の経営計画では4年間で1000億円も支出を削減するとあり、3年間赤字が続いて27年度にようやく均衡する。受信料が減少するからで、その後も縮小が続くから受信料制度を考え直す時だ、という記事だ。 実際に

          NHKの受信料運営はもはや時間の問題で行き詰まる

          4月22日のウェビナーは、参加者も加わっての座談会の雰囲気で

          4月22日に開催するウェビナー「能登半島地震にテレビ局はどう向き合ったか」について前もって説明をしておきたい。大きな災害について、地元の局の方にお話しいただくことになるが、かしこまった報告会というより、座談会の雰囲気で進めるつもりだ。肩肘はらない柔らかい空気で経験を話していただくことで、逆に参加者にとって学びがあるのではないかと考えている。 そんな気持ちで登壇者の方々と打合せをしてみたら、その中で出た話の内容が面白かったので紹介したい。 今回のウェビナーは、MediaBo

          4月22日のウェビナーは、参加者も加わっての座談会の雰囲気で

          imp保証型でZ世代向けCM!そんなのあり?ということで話を聞いてみた

          驚きのプレスリリースを見てさっそく取材にある日、なにげなく見かけたリリースを、思わず凝視した。 「imp保証型のテレビCM」という点にまず「?」が巻き起こる。テレビCMは現時点ではGRPで取引する。日本テレビが昨年11月に発表した「ARMプラットフォーム」はimp取引を含んだ新しい売り方だが24年春から実施するものだ。それが現時点で可能なのか? さらに「Z世代に効くCM」というが、Z世代はそもそもテレビCMが効かないと言われているわけで、これも「?」が増していく。 直接話を

          imp保証型でZ世代向けCM!そんなのあり?ということで話を聞いてみた

          4月の勉強会「ミライテレビ推進会議」は内山隆教授がスピーカー

          MediaBorderではコロナ禍前に続けていた勉強会「ミライテレビ推進会議」を2月から復活させました。これから隔月で開催していきます。 4月は青山学院大学の内山隆教授をお招きし「今年度放送業界の論点3題」というタイトルでお話しいただきます。 内山教授はメディア関係の国内および海外の制度にお詳しく、また現場のこともちゃんと把握されている方です。昨年も宣伝会議のネットメディアAdvertimesで対談、というより私が一方的に質問してご回答いただく企画を載せてもらいました。 今

          4月の勉強会「ミライテレビ推進会議」は内山隆教授がスピーカー

          4月22日、ウェビナー「能登半島地震にテレビ局はどう向き合ったか」を開催します

          元日の地震から丸3ヶ月経ちました。復興はまだまだ進んでいない様子で、被害に遭われた方々にはあらためてお見舞い申し上げます。 MediaBorderでも、この地震については北陸各局の方々に情報提供していただき記事にしてきました。 今回の地震は「日本の弱点を突かれた」と言っていた方がいます。元日という日本人が最も油断する日に、能登半島という複雑で奥まった地形の地域を中心に起こった。だからこそ、新たな課題が多い地震だと言えるでしょう。 ウェビナーでは、石川県のMRO北陸放送、富山

          4月22日、ウェビナー「能登半島地震にテレビ局はどう向き合ったか」を開催します

          NHKも新聞も、自分で自分の首を絞めている

          ※TOP画像はNHK政治マガジンの画面をキャプチャーしたもの ついに停止したNHKの6つのテキストニュース前々から伝えてきたように、NHKの6つのテキストニュースサイトが3月29日夕方、更新を停止した。サイト上では「更新を終了しNHK NEWS WEBに統合しました」と説明している。不思議に思うのが、事前になんの告知もなく、29日に突然「政治マガジン」のトップページがこうなったことだ。 ただ、朝日新聞の記事で事前に知っていた人は多いだろう。この日の夜もさっそくこんな記事を配

          NHKも新聞も、自分で自分の首を絞めている

          「テレビデバイス」を重視するライフネット生命の”テレビ愛”を聞く

          ライフネット生命の社名を今や知らない人はいないだろう。博多華丸・大吉がCMに登場し、漫才で保険を語る。スマホで見積もりを出してすぐ契約できる、ネット時代に合ったスタイルの生命保険会社だ。 マーケティング部長の肥田康宏氏は、実は2015年のInter BEEで私が企画したセッションに登壇いただき、以来Facebookでやりとりしていた。最近、いくつかの記事で取材に答えて、テレビ放送もCTVも同じテレビで視聴する広告媒体として「テレビデバイス」と捉えていると語っている。 In

          「テレビデバイス」を重視するライフネット生命の”テレビ愛”を聞く

          ローカル局の価値はマーケティング力で高められる〜北陸朝日放送の挑戦

          中部6県での流通連携企画PoCを実施3月7日にScreesにこんな記事が出て驚いた。 石川県の北陸朝日放送(HAB)は、テレビコンテンツと店頭サイネージを連動させた販促企画に取り組んできたが、商社やデータベンダーも巻き込んで中部6県でのPoC(概念実証)を実施した、という内容だ。取材に答えているのはエリア・イノベーション推進室の伊藤祐介担当部長とある。 伊藤氏とは4年前に名刺交換し、先日の能登半島地震についての情報収集の際にもやりとりさせていただいている。なんと、こんな進

          ローカル局の価値はマーケティング力で高められる〜北陸朝日放送の挑戦

          ゴジラのアカデミー賞受賞は日本のコンテンツ業界にとって、とてつもなく大きな一歩だ【日本映画の絶望と希望・1】

          ※トップ画像は「ゴジラ-1.0」公式サイトより まだまだ映画館で上映中だ! ゴジラというブレークスルー映画「ゴジラ-1.0」がアカデミー賞で視覚効果賞を受賞した。おめでとうゴジラ!おめでとう山崎監督!おめでとう東宝のみなさん!そしておめでとうロボット! 11日(月)に受賞が報じられると、山崎監督らVFXチームが壇上に上がりシュワルツェネガーとダニー・デビートからオスカーを受け取る姿がニュース映像で流れた。この時、山崎監督の隣の女性が男性の写真を手にしていたことに気づいただろ

          ゴジラのアカデミー賞受賞は日本のコンテンツ業界にとって、とてつもなく大きな一歩だ【日本映画の絶望と希望・1】

          NHKは6つのテキストサイトを停止、新聞業界は得をするのか?

          NHKが自分で選択し、新聞協会の攻勢もあってテキストニュースを縮小 NHKは「政治マガジン」「事件記者取材ノート」「国際ニュースナビ」「サクサク経済Q&A」「サイカル」「アスリート×ことば」の6つの特設サイトを3月29日に終了する。この件は内部情報を得ていたので記事にしようと思っていたら、朝日新聞が報じていた。 これには驚いた。新聞協会が要望していたことを、NHKが具体化するのに「関係者への取材でわかった」とスクープのように書くのはどういう神経だろう。 「サイトの停止でサ

          NHKは6つのテキストサイトを停止、新聞業界は得をするのか?

          リモート勉強会「ミライテレビZoom雑談」を3月22日に開催します

          MediaBorder購読者だけが参加できる勉強会を開催します。2月には、リアルな場で集まる「ミライテレビ推進会議」を開催しました。 このリアルな勉強会は今後、2ヶ月に一回の頻度で開催していく予定です。それとは別にやはり隔月で、Zoomで集まるリモート勉強会もやろうと思います。こっちは発表者の話をじっくり聞くと言うより、ネタ振り役の方にお題と意見を投げかけてもらい、あとはわいわい意見を出し合うやり方にします。Zoomなのでどこにいても参加いただけます。 では今月のネタ振り役

          リモート勉強会「ミライテレビZoom雑談」を3月22日に開催します

          ネット広告市場は悪魔に侵され3兆3330億円に膨らんだ

          ※トップ画像はAdobeFireflyに「インターネットに表示される広告は数が多すぎてコンテンツが見えなくなっている」と入力して描かれたもの 2月27日、毎年恒例の電通による「2023年日本の広告費」が発表された。前年の日本で使われた広告費を媒体別に集計し発表したものだ。 毎年発表されるデータから、テレビ(地上波)、新聞、インターネット広告費をピックアップしてグラフを作成してきた。2023年の数字を入れて見てみよう。 ネット広告に倍の差をつけられた地上波テレビ広告

          ネット広告市場は悪魔に侵され3兆3330億円に膨らんだ