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悪いネットメディアといいネットメディアの区別がよくわからなくなってきた

※TOP画像はAdobeFireflyに「インターネット広告では悪いサイトが増殖しおかしくなっている」と入力して生成


ようやくSNS詐欺広告に規制の動きが

SNS詐欺広告の問題が、このところ地上波テレビ各局のニュースでも取り上げられている。これまでFacebook上で仲間内でぶつぶつ不満を言っていたことが、ようやく表沙汰になったようだ。やっとだよ!
昨日のニュースでは、前澤友作氏と堀江貴文氏が自民党本部を訪れ、SNSでの自身の名を騙る詐欺広告について被害の実態を訴えたと報じられた。

「フェイスブックを運営するアメリカのIT大手メタなどに詐欺広告の削除を求めているものの、十分な対応が取られていないということで、プラットフォーム事業者を対象にした法的規制を急ぐよう求めました。」

日テレNEWSより

筆者は今年、ネットが悪意に満ちた空間になったことを訴え、広告市場も侵されおかしなことになっていることを記事にした。

著名人を騙る詐欺広告は、前澤氏たちがいう通りはっきり法規制するべきだと思う。この問題について日本は遅れていた。だが外資プラットフォームを規制の網にかける時が来ている。

MFAサイトは規制しようがない?

詐欺広告は何が悪いかはっきりしているのだが、タチが悪いのがMFAサイトだ。知れば知るほど、対処法が見えない。それに何が正しいのかがわからなくなってくる。
探して回ると、どうやらこれはMFAサイトだなというのを見つけた。少し前でいうと「まとめサイト」と似たようなもので、明らかに適当に集めた素材で、特にYouTubeの埋め込みをうまく使って構成してある。その周りは広告と、サイト内の別記事へのリンクだらけで、一度入るとヘタをするとあちこち見てしまう。
YouTubeの動画、そしてそのキャプチャー画像と、動画に出てくる人物が別でちろりと言った内容を引用していて、その動画で言ったことのように見えるが実際には別の文脈で語ったことだ。
問題なのは、明らかに違法とは言えないことだ。YouTubeの埋め込みはこの記事にも上に日本テレビのニュースがあるように、法的に問題はない。人物の発言も、どうやらどこかで実際に言ったことで引用と言える。それを合わせるとなんだかとても過激なことを著名人が言ったように見える。
埋め込みと引用を巧みに構成して「コンテンツ」を作っているのだ。労力はいらないだろう。
そんなサイトが、ごく普通のメディアの記事下に並ぶレコメンデーションエンジンからたどり着ける。真っ当な広告商品の中にさりげなく入り込んでいるのだ。これは規制しようがないのではないか?
規制できなくても道義的にけしからんサイトだし、企業の広告費が吸い込まれる暗闇になっている。悪辣な存在なのは間違いないのだが。

MFAサイトとコタツ記事は違うものなのか?

ただここで、今度はこうしたMFAサイトと、立派な新聞社や出版社が運営するサイトと、何が違うのだろうと考えてしまう。テレビを見てタレントが言ったちょっと過激な発言を、そこだけ切り取ってお手軽に記事にする。画像はそのタレントの過去の記事を使いまわせばいい。なんの法的な問題もなくコタツ記事が出来上がる。

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