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にぎわいを生むスタジアムに!~金沢スタジアム内覧会~

1月に3回開催された「金沢スタジアム内覧会」(取材日2024年1月24日)
オープニングスペシャルマッチ(2月18日 ツエーゲン金沢vsカターレ富山)に向けて準備が進む金沢スタジアムには、多様な観戦シートや多目的利用ができるスペースが整備されていた。地域に「にぎわいを生むスタジアム」の可能性を探った。

■金沢ゴーゴーカレースタジアム

 北陸初のフットボール専用スタジアム。「金沢ゴーゴーカレースタジアム」の愛称で2024年2月から使用開始。地上4階建て、延べ床面積1万9千平方メートル、収容人数1万444人。事業費79億8千万円。金沢駅から徒歩約30分、東金沢駅から徒歩約15分の場所にあります。フィールド規格、観客席数、屋根の観客席カバー率などJ2規格に適合したスタジアムです。
 3月のツエーゲン金沢のホーム開幕戦からJリーグ公式戦で使用。石川に「にぎわい」をもたらしてくれることでしょう。

金沢スタジアムのシンボル 「ウエルカムゲート」(入場ゲート)

■金沢スタジアムの特徴

 内覧会で感じた「金沢スタジアムの特徴」は次の二つ
・多様な観戦シート[テーブルシート、ソファーシート、畳シートなど]
・多目的な利用スペース[キッズスペース、にぎわいスペースなど]
 隣接する公園やスポーツ施設と連携した各種イベントの開催など多目的な活用ができる魅力あるスタジアムとしての可能性を感じた内覧会だった。

雪に覆われたフィールド(2024/1/24)

■多様な観客席

 内覧会は3回開催。取材した1月24日の天候は雪模様。到着するとピッチが雪で覆われていた。まさに北陸の冬景色。雪の金沢スタジアムはシーズン中とは異なる風情を感じるなかなかの景色。
 エントランスで受付を済ませてまずピッチへ。バックスタンドのシートで描かれた「KANAZAWA」の文字に最初のワクワクを感じた。
 選手ベンチエリアの隣にある「フィールドシート」に座ってみる。出場を待つ選手の真横で試合観戦できる席だ。
 次に1階内部の「トンネルラウンジ」へ移動。ここからはガラス越しにピッチに入場する選手を観ることができる。試合前の選手の緊張感を共有できる臨場感ある空間デザインに感心。
 続いて「ロッカールーム」へ。試合に臨む選手たちが最終準備をおこなうエリア。次に「記者会見室」を見学。Jリーグ公式戦の試合後はここで監督などの記者会見が行われる。

フィールドシート(ベンチの選手が真横に見える)
トンネルラウンジ(ピッチに入場する選手を見ることができる)
ロッカールーム
記者会見室

■家族やグループで観戦

 メインスタンドの2階・3階を見学。ここには「ビジネスラウンジ、VIPラウンジ、プレミアムラウンジ」がある。家族やグループで楽しみながら観戦できる「テラスシート・キッズスペース」も整備されていた。
 歩いてバックスタンドへ移動。通常の観戦席に加えて、ソファーシートや畳シートが置かれた「バラエティシート」がある。そして「車椅子席スペース」も設置され人に優しいスタジアムとしての整備もされている。
 スタンドにはとにかく多様な観戦シートが整備されていた。
 見学しながら「試合中のスタジアムの盛り上がり」を想像せずにはいられなかった。

ビジネスラウンジ
VIPラウンジ
プレミアムラウンジ
テラスシート
キッズスペース
バラエティシート(ソファーシートと畳シートを設置)

■クラウドファンディング

 多様な観戦シートを整備できた理由を関係者に聞くと「クラウドファンディングに多くの方が応募していただけたことで整備できました。感謝申し上げます」と快適な観戦環境を提供できる喜びを話してくれた。

クラウドファンディング銘板(5万円以上寄付者)

■多目的な利用が可能!

 最後にバックスタンドの下1階の外側に移動。ここには「にぎわいスペース」と「防災備蓄倉庫」が整備されていた。
 にぎわいと防災を兼ね備えた多目的な利用を可能とした金沢スタジアム。サッカーやイベントで地域に「にぎわいを生むスタジアム」として発展する可能性を感じた内覧会だった。

にぎわいスペース(バックスタンドの下1階外側)

多様な観客席と多目的利用が可能な金沢スタジアム。クラウドファンディングの活用で事業費をコンパクト化する工夫もされていた。既に他県の自治体からの視察もあり「金沢モデル」と呼ばれ始めているとのこと。地域に「にぎわいを生むスタジアム」として、金沢モデルが全国の自治体に広がることを期待したい。(取材/大田 均)

GOSPO 2024年3月号
GOSPO 2024年3月号



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